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じゃ、テイラーに幹部にでもなってもらえば?

2015-06-25 23:06:03 | 音楽



アップルが開始予定の有料ストリーミング音楽サービス、
Apple Musicがユーザーの試用期間中はアーティストにフィーが
支払われないことを不服とし、アメリカの女性ポップミュージシャン、
テイラー・スウィフトが抗議しましたね。


 Apple Musicからテイラー・スウィフトがアルバム引き上げ「アーティストに3カ月支払いなし」に抗議

 「Apple Musicは最初の3カ月無料だということはみなさんご存じでしょう。
 でも、その3カ月間、Appleが作詞作曲家、プロデューサー、アーティストに
 支払わないことはご存じですか?」──
 人気アーティストのテイラー・スウィフトは6月21日(現地時間)、
 自身のブログで、Appleが「Apple Music」の無料お試し期間中、
 アーティストらに対価を支払わないことに抗議するため、
 最新アルバム「1989」を引き上げると発表した。

 スウィフトは、「Appleはずっと、そしてこれからも、私の音楽販売と
 ファンとのつながりを作ってくれる最高のパートナーの1社であるはずなので、
 今回の決断について説明する必要があると思います。私は同社を尊敬しています」
 としつつも、3カ月アーティストに支払わないことについて
 「ショッキングでがっかりし、これまで革新的で寛容だった
 同社らしくないことだと感じ」たという。

 スウィフト自身はアルバムセールスも好調で、(3カ月の支払いがなくても)
 問題ないが、初めてシングルをリリースする新人や若い作曲家、
 「Appleのクリエーターと同じように懸命に働く」プロデューサーにとっては
 大きな痛手だと主張する。

 「Appleが(Spotifyのような広告ベースのサービスではなく)有料の
 ストリーミングサービスを提供することは素晴らしいと思います。
 (中略)また、この素晴らしい企業が無料の3カ月間、アーティスト、
 作詞作曲家、プロデューサーに支払うだけの十分なお金を
 持ち合わせていることも知っています」(スウィフト)

 「Appleがこのポリシーを変更し、この件で大きな影響を受けるであろう
 音楽業界の人々の気持ちを変えることはまだ可能だと、敬意を込めて提言します。
 私達はiPhoneを無料にしろとは言いません。
 どうか、私達に音楽を無料にしろと言わないでください」
 とスウィフトはブログを締めくくっている。

 このブログには、本稿執筆現在2万2619件のコメントがついており、
 ほとんどがスウィフトを支持するものになっている。

 テイラー・スウィフトは昨年11月、有料サービスと広告ベースの
 無料サービスを提供しているスウェーデンSpotifyに
 「音楽は無料であるべきではない」と主張し、
 自身のすべての楽曲をSpotifyから引き上げた。


これをパッと読んだだけではまず、なるほどアップルひどいな、
そう感じる方が多かったことでしょう。

アップルが自身の支配的な立場を利用し、
アーティストへの支払いをケチっているように見えたでしょう。

だってこの無料お試し期間はアーティストのプロモーションじゃなくて、
Apple Musicのプロモーションなんですからね。


うんうんテイラーの言う通り!
自分のためだけじゃなく業界の人たちのためにも闘うテイラーかっこいい!
一方でアップルはクズ!

ってな反応で一時期溢れかえっておりましたが。


でもねえ、アーティストの憤りは理解するんですけど、
この件でレーベルはどう考えているんでしょうかね。

宣伝と考えれば仕方ないかと、いったことで、
レーベルがアップルと合意してたってことじゃないですかね。
そうじゃないとサービスインできないでしょう。

もちろん、レーベルに対してアップルが支配的な自らの立場を利用して
交渉したとは考えられますが、ま、交渉事ですから。

ですから、そのレーベルを飛び越えて直接アップルを批判し、
そうしてリスナーにアピールとはね、テイラーうまいですね。ずる賢い。

たぶん筋としてはじめに言うべき相手はレーベル、ってのは
テイラーだってわかっていた筈です。賢いですからね。

でもそうしなかったのは確信犯、そのほうがリスナーに、
そして社会的に大きなアピールになると計算したうえでの行動でしょう。

テイラー・スウィフトと言えばSNSなどネットの活用で話題を拡散したり、
ファンの支持を取り付けることが巧みな人ですのでね。

今回はアーティスト個人として腹が立ったこともあるのかもしれませんが、
まあ、テイラー自身がメジャーレーベル所属でないのが、
こうした行為を取りやすかったこともあるかもしれません。


とか思っていたワケですよ、最初は。

そうしたら皆さんご存知のように、あっという間にアップルの幹部が
無料お試し期間中もアーティストにフィーを支払うと発言することになりまして。


 Apple幹部、「無料期間中もアーティストに支払う」とツイート テイラー・スウィフトの抗議受け

 「Appleはアーティストが常に支払われるよう確認しています」
 「Apple Musicは、お試し期間中であっても、アーティストにストリーミングの対価を支払います」
 「われわれはテイラー・スウィフトとインディーアーティストの声を聴いています。
 愛をこめて、Appleより」──。
 米Appleのインターネットソフトウェア&サービス担当上級副社長のエディ・キュー氏は
 6月21日夜(現地時間)、上記のように3回に分けてツイートした。

 これは同日早朝にアーティストのテイラー・スウィフトが自身のブログで、
 間もなくスタートするApple Musicの3カ月の無料トライアル期間中、
 アーティストなどに対価が支払われないことに抗議したことを受けたものだ。

 テイラー・スウィフトはキュー氏のツイートに直接コメントはしていないが、
 2つ目と3つ目のツイートをRT(リツイート)し、キュー氏のツイートの約1時間後に
 「とても誇らしく、ほっとしました。今日の皆さんの応援に感謝します。
 彼ら(Appleのこと)は私達(の主張)を聞き入れました」とツイートした。

 このやりとりの後、米Re/codeによる電話取材に対してキュー氏は、
 スウィフトの抗議文と他のインディーアーティストらの抗議が、
 当初の方針(無料期間中はアーティストにも支払わない)の転換を促したと語った。
 同氏は21日にティム・クックCEOと話し合い、180度の変更を決定したという。

 同氏はスウィフトにも直接電話でこの決定について説明して理解を求めたところ
 「ありがたいことに彼女はこの変更を喜んでくれた」とRe/codeに語ったという。


あらまあ。
円満解決、ってことでいいんですか?

さすがのアップルもテイラーの正義感溢れる主張に突き動かされざるを
得なかったのでしょうか。なんたってテイラー・スウィフトですからねえ。
現代最強の女性ミュージック・セレブですからね。

ここで行動を起こし問題解決に大きな働きをしたテイラーの株は大きく上がり、
即座に対応したアップルのほうも柔軟な姿勢を見せつけることになったんでしょうか。

なんとあっという間のWin-Win劇なんでしょう。


そうなんですよ。
あっという間過ぎません?

いくらなんでも、いくらアップル幹部だからって決断が早過ぎじゃないです?
出来レースだったんじゃねえの?との疑問を抱くのは自分だけではないでしょう。


 アップルvsテイラー・スウィフト騒動は芝居。パンドラ創業者が怒涛のツイート

 まあね、疑う気持ちはよくわかりますよ。

 何を隠そうこの訳者も、「どうせアップルが払うと言って他社が焦るって
 台本じゃないの~」と言って寝たら本当にそうなってて腰抜かしたぐらいですから!

 アップルが「Apple Music」の3カ月無料お試し期間の楽曲使用料を
 アーティストにビタ一文払わないのは不当、なんでアップルの宣伝に俺らが
 タダ働きしなきゃならねんだよ~と、UK独立系レーベルの「ベガーズ」が18日騒ぎ、
 女王テイラー・スウィフトが21日もっと騒いだらその日のうちに山が動いて、
 エディ・キュー上級副社長が「払う」とツイした件。
 スウィフト最強伝説として広まってますねー。

 キュー上級副社長は「朝起きてテイラー・スウィフトの書いた
 文章を読んで思い直した」とビルボードに語ってます。

 でもそのあまりにもスウィフト(速攻)な方針転換に
 「いくらなんでも早すぎる」「さてはスタート前ダッシュのPRスタント?」
 と感じてしまった人が相当数いるようですよ?

 中でも笑ったのが、パンドラ共同創業者トム・コンラッドの連続ツイートです。
 Spotify共同創業者ダニエル・エックCEOがWWDCでテイラー・スウィフトの
 「1989」が流れたとき「Oh OK」の2ワードで済ませたのに対し、
 こっちはしゃべるしゃべる止まりません(笑)

 「1)SpotifyもYouTubeもPandoraもほかも全部アーティストには
 無料お試し期間の使用料は払ってる。当たり前だ」

 「2)スウィフトがニューアルバムをSpotifyから取り下げたのは、
 別に払われなかったからではない。無料配信サービスが音楽の価値を損なうと思ったからだ」

 「3)とか言いつつ、スウィフトはYouTubeから楽曲は一度も取り下げていない。
 Spotifyで音楽の価値が損なわれると言うなら、最人気の無料配信サービス
 (YouTube)だって損なうはずなのに」

 「4)スウィフトのキャリアはラジオで何度も流して成り立ってるようなものだが、
 あれも無料サービスだ。しかもアーティストには1銭も払っていない」

 「5)アップルは長い無料お試し期間をやめるとは言っていない。
 アーティストに払うことにしたと言ってるだけだ。単に他社と同格になっただけ」

 「6)アップルは音楽を利用してハード売って何十億ドルも儲けている。
 アーティストにその分け前はビタ一文ない」

 「7)スウィフトの書簡とアップルの回答もどうせ芝居でしょ。
 アップルが他社よりアーティストの扱いがフェアだとわかることなんて何もない」

 んー確かにテイラー・スウィフトのSpotify批判にはいろいろとイミフなところもありますもんね…。
 楽曲ストリーミングも盛り上がってきましたね。


とのことでね。


あと自分が不思議なのはアップルの決定ですよ。
その意思決定プロセスはどうだったのかと。

だっていくら大セレブで発進力の巨大なテイラー・スウィフトの発言とはいえ、
いくらアップルとは言え、企業がそんなすぐさま方針を変えられるものです?

トップの一言だけでことが動くということもあるかもしれませんが、
そういうことだったのでしょうか?


Apple Musicを立ち上げるときにもきっと、
社内でそうした議論は重ねてきたと思うんですよ、
無料お試し期間のフィーはどうする、っていうね。
でもアップルは無料期間中はフィーは払わないことでサービスインを決めたと。

Apple Musicがサービスインするまでに、何年の準備期間を経たのか、
どれだけのスタッフが携わったのか知りませんけど、
なのにいくら幹部だからってテイラーの発言を受けて一瞬で方針転換って、
アップルの意志決定はどうなってるんだと思いません?

それまでに積み重ねてきた社内の議論や準備はなんだったのかと。
それよりもセレブの一言の方が重いのかと。

そんなにテイラーの言うことが大事なのなら、
彼女に幹部になってもらっちゃえよと。

いうことにならないのでしょうかねえ。


もしくは、チームのコンセンサスをこの短い間にとりつけたのでしょうか。。

ンなことある?と自分は疑うのですけれども。。
  

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