ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

福岡ハカセの本棚

2013年03月11日 20時29分34秒 | Weblog
3月10日(日)に県立図書館で福岡伸一先生の講演会.



週末恒例のMTB散歩を兼ねて,チャリに乗って聴きに行く.
自宅のある末町から県立図書館の本多町までは,ほとんど下り坂.

でも,冬の間は冬眠?
ではなく,雪かきくらいしか運動していなかった.
明らかに運動不足.
おまけに,前の日の土曜日に送別会があって,ちょいと飲みすぎた?
下り坂なのに息がゼイゼイ.

しかも,土曜日は春の陽気だったのに,日曜日は冬に逆もどり.
「三寒四温」の三寒にあたる日だった?
あまりに寒いので,途中でサイコンのバッテリーの電圧が下がったみたい.
サイコン(サイクル・コンピューター)が動かん.
バスにすれば良かった・・・.

寒さで辛抱を強いられたが,チャリで移動と運動の一石ニ鳥を果たす.
体脂肪を燃やし,無事図書館に到着.



大きな研修室に聴衆が満員.
すごい人気デス.
講演会が始まる前にスライドの準備をする福岡ハカセ.
思わず写真を撮ってしまいました.




まず,顕微鏡の発明者レーウェンフックと画家フェルメールとの関係の興味深い話し.
オランダのデルフトという小さな街で,この二人は同時代を生きた.
レーウェンフックの実験ノートには精密なスケッチが残されている.
それは画家フェルメールによる絵ではないのか?

と言うのが福岡ハカセの推論.

詳しい話しを聞くと,なるほど,そうかも?と思ってしまう.
今のところは,何も証拠はないらしいが,事実関係が明らかになると面白い.

次に,福岡ハカセが提唱している「動的平衡」のお話し.
GP2遺伝子を研究しているうちに,生命は機械論的ではなく動的に流れているという概念にたどりつく.
そこから「動的平衡」という発想が生まれた.

ちなみに,メタボの敵である体脂肪.
これも蓄積されているのではありません.
動的平衡で新しい脂肪細胞へ,どんどん入れ替わっているのデス.
この話しで会場が受けていました.

それにしても,「動的平衡」とは,キャッチーで魅力的な言葉.
生物の専門家にとっては当たり前の概念でも,一般受けする言葉.
そういうところは,とても上手だと思う.
なかなか,やるぅ~.

講演のタイトルが「福岡ハカセの本棚」だったので,もう少し本に関する話しが聴けるのかと思っていた.
予想がはずれて,テレビやANAの機内誌で見たことがあるような話し.

でも,生で福岡先生の話しを聴けたことは,いい経験.
本の著者の実際の姿を見て話しを聞くことは,どのような分野であっても勉強になりマス.

講演会の帰り道は登り坂.
自分の脂肪細胞の「動的平衡」を,体脂肪を燃やす方向にずらすことが出来たと思いマス.