大野ストリングス愛好会の今年の発表会(演奏会)が11月27日(日)に行なわれました.
会場はいつもの平成大野屋の「平蔵」.
平蔵とは,昭和初期に織物倉庫として使われ,平成10年に国の登録文化財に指定された木造瓦葺二階建ての建物.
これをまちなか観光拠点施設として大野市が整備し,蔵は多目的ホール「平蔵」としてミニコンサートや講演会などに利用されている.
とてもシックで素敵な会場デス.
演奏者と聴衆の距離も近いので,雰囲気もat home.
ちなみに,今年はほとんど合奏の練習に出れなかったのでガタガタ.
おまけに,風邪でセキがゴホゴホ出る.
コンディションは,最悪ぅぅぅ~.
午前中はリハーサル.
修正しなければならないところがゴロゴロある.
リハーサルは朝9時からスタートして,お昼ごはんをはさんで,午後2時までみっちり続く.
本番を迎える前に,燃え尽きそうでした.
午後3時に開演.
会場は満席.
年に一度のストリングス愛好会の演奏会は,晩秋の風物詩として,大野の皆様にすっかり定着しているようです.
オープニングは,コレルリの「クリスマス協奏曲」.
合奏協奏曲なので,Vn.とVc.のソリスト達がステージ前方で弾き,オケは後ろで伴奏するスタイル.
この曲の前半はallegro.
このallegroは,実はソロ・チェロはバイオリンよりも忙しい.
かなり高度なテクニックが要求される.
それを難なくこなしたチェリストは,福井医科大の5年生のイケメン君.
大学に入ってからチェロを始めたそうだけど,荒井結子先生にしごかれているだけあって,とっても上手.
ソロ・バイオリンのお姉さま方とも,息がピッタリでした.
次に,de Lalandeの「Symphonies Pour Les Soupers Du Roy」.
直訳すると「王様の夜食のためのシンフォニー」.
演奏会のプログラムでは,“夜食”ではなく“晩餐”と訳されていた.
(そりゃ,そうだよな.“夜食”だなんて,翻訳のセンスなさ過ぎ.)
フランスのバロック曲で,全体は陰鬱な影に包まれているけれど,その中に美しさと高貴さが漂うイメージ.
曲の冒頭は,弦楽器の静かな重奏.
暗く不気味なメロディーが,深い地の底からうごめくように始まる.
やがて,その響きは強くなり,絶望と悲しみで張り裂けそうになる.
そこへ一筋の光がさし込むように,ファゴットが鳴り出す.
ファゴットは,絶望と悲しみに立ち向かう修行僧のようだ.
修行僧が登場すると,悲しみの弦楽器はピアニッシモになる.
しかし,修行僧の苦行は続く.
厳格で激しいカノンが始まる.
バロック特有の折り重なる旋律は,高みを目指して苦行を続ける修行僧のエネルギーを感じさせる.
カノンが決着すると,平和が訪れる.
優美で牧歌的な旋律が流れ,幸せと安らぎに満たされる.
この部分に切り替わるところが一番難しい.
テンポが合わない.
練習では,毎回崩壊.
チェンバロの替わりにピアノを弾いてもらって,これに合わせるのだが,低音のチェロとバイオリンがズレズレ.
本番では,奇跡的にバシッと合いました.
次に,高貴なオーボエが登場.
このオーボエ吹きが素晴らしく上手.
まるでプロ.
王宮のきらびやかなイメージがたっぷり.
これぞ,ベルサイユ.
最後は3拍子の快活な舞踏の音楽と,躍動感あふれる終曲で幕を閉じる.
普段,あまり耳にしないバロック曲.
何度も弾きこんでいくうちに,厳格な形式や素朴な旋律の魅力を発見.
自分で音を出してみて,はじめて「なるほど~」と納得できた曲デシタ.
3曲目はハイドンのピアノ協奏曲ト長調.
ハイドンのニ長調のコンチェルトは有名だけど,このト長調は隠れた名曲.
この曲が書かれた当時は,鍵盤楽器の主役がチェンバロからピアノにバトンタッチする過渡期.
ピアノの性能や魅力が,存分に味わえる.
バッハのような論理性と,モーツアルトのような愛らしさ.
ベートーベンのような壮大さと,ショパンのようなロマン性.
ピアノ音楽の全ての芽が,このト長調のコンチェルトにぎっしりと詰まっている.
小さな曲だけど,オススメの一曲デス.
最後に,ハイドンの交響曲第92番「オックスフォード」.
この曲のリハーサル練習では,かなり遅めのテンポで,ゆったりと弾いていた.
でも,本番の最後の曲を迎える頃には,オケのメンバー全員のテンションもかなり上がっている.
練習では一度もやったことのないような猛烈に早いテンポで突っ走りました.
特に,終楽章.
バイオリンが一気に加速して,チェロはブレーキをかけようとしましたが,遅れないようについていくので必死.
「これはヤバイ!」と,オケのみんなも感じていましたが,結局最後まで押し通す.
何とかなったからよかったものの,いろいろな意味でスリリング.
演奏者も聴衆も,きっと大量のアドレナリンが放出されたことでしょう.
アンコールに,Mozartのアイネ・クライネの第一楽章.
たっぷり2時間の完全燃焼した演奏会デシタ.
会場はいつもの平成大野屋の「平蔵」.
平蔵とは,昭和初期に織物倉庫として使われ,平成10年に国の登録文化財に指定された木造瓦葺二階建ての建物.
これをまちなか観光拠点施設として大野市が整備し,蔵は多目的ホール「平蔵」としてミニコンサートや講演会などに利用されている.
とてもシックで素敵な会場デス.
演奏者と聴衆の距離も近いので,雰囲気もat home.
ちなみに,今年はほとんど合奏の練習に出れなかったのでガタガタ.
おまけに,風邪でセキがゴホゴホ出る.
コンディションは,最悪ぅぅぅ~.
午前中はリハーサル.
修正しなければならないところがゴロゴロある.
リハーサルは朝9時からスタートして,お昼ごはんをはさんで,午後2時までみっちり続く.
本番を迎える前に,燃え尽きそうでした.
午後3時に開演.
会場は満席.
年に一度のストリングス愛好会の演奏会は,晩秋の風物詩として,大野の皆様にすっかり定着しているようです.
オープニングは,コレルリの「クリスマス協奏曲」.
合奏協奏曲なので,Vn.とVc.のソリスト達がステージ前方で弾き,オケは後ろで伴奏するスタイル.
この曲の前半はallegro.
このallegroは,実はソロ・チェロはバイオリンよりも忙しい.
かなり高度なテクニックが要求される.
それを難なくこなしたチェリストは,福井医科大の5年生のイケメン君.
大学に入ってからチェロを始めたそうだけど,荒井結子先生にしごかれているだけあって,とっても上手.
ソロ・バイオリンのお姉さま方とも,息がピッタリでした.
次に,de Lalandeの「Symphonies Pour Les Soupers Du Roy」.
直訳すると「王様の夜食のためのシンフォニー」.
演奏会のプログラムでは,“夜食”ではなく“晩餐”と訳されていた.
(そりゃ,そうだよな.“夜食”だなんて,翻訳のセンスなさ過ぎ.)
フランスのバロック曲で,全体は陰鬱な影に包まれているけれど,その中に美しさと高貴さが漂うイメージ.
曲の冒頭は,弦楽器の静かな重奏.
暗く不気味なメロディーが,深い地の底からうごめくように始まる.
やがて,その響きは強くなり,絶望と悲しみで張り裂けそうになる.
そこへ一筋の光がさし込むように,ファゴットが鳴り出す.
ファゴットは,絶望と悲しみに立ち向かう修行僧のようだ.
修行僧が登場すると,悲しみの弦楽器はピアニッシモになる.
しかし,修行僧の苦行は続く.
厳格で激しいカノンが始まる.
バロック特有の折り重なる旋律は,高みを目指して苦行を続ける修行僧のエネルギーを感じさせる.
カノンが決着すると,平和が訪れる.
優美で牧歌的な旋律が流れ,幸せと安らぎに満たされる.
この部分に切り替わるところが一番難しい.
テンポが合わない.
練習では,毎回崩壊.
チェンバロの替わりにピアノを弾いてもらって,これに合わせるのだが,低音のチェロとバイオリンがズレズレ.
本番では,奇跡的にバシッと合いました.
次に,高貴なオーボエが登場.
このオーボエ吹きが素晴らしく上手.
まるでプロ.
王宮のきらびやかなイメージがたっぷり.
これぞ,ベルサイユ.
最後は3拍子の快活な舞踏の音楽と,躍動感あふれる終曲で幕を閉じる.
普段,あまり耳にしないバロック曲.
何度も弾きこんでいくうちに,厳格な形式や素朴な旋律の魅力を発見.
自分で音を出してみて,はじめて「なるほど~」と納得できた曲デシタ.
3曲目はハイドンのピアノ協奏曲ト長調.
ハイドンのニ長調のコンチェルトは有名だけど,このト長調は隠れた名曲.
この曲が書かれた当時は,鍵盤楽器の主役がチェンバロからピアノにバトンタッチする過渡期.
ピアノの性能や魅力が,存分に味わえる.
バッハのような論理性と,モーツアルトのような愛らしさ.
ベートーベンのような壮大さと,ショパンのようなロマン性.
ピアノ音楽の全ての芽が,このト長調のコンチェルトにぎっしりと詰まっている.
小さな曲だけど,オススメの一曲デス.
最後に,ハイドンの交響曲第92番「オックスフォード」.
この曲のリハーサル練習では,かなり遅めのテンポで,ゆったりと弾いていた.
でも,本番の最後の曲を迎える頃には,オケのメンバー全員のテンションもかなり上がっている.
練習では一度もやったことのないような猛烈に早いテンポで突っ走りました.
特に,終楽章.
バイオリンが一気に加速して,チェロはブレーキをかけようとしましたが,遅れないようについていくので必死.
「これはヤバイ!」と,オケのみんなも感じていましたが,結局最後まで押し通す.
何とかなったからよかったものの,いろいろな意味でスリリング.
演奏者も聴衆も,きっと大量のアドレナリンが放出されたことでしょう.
アンコールに,Mozartのアイネ・クライネの第一楽章.
たっぷり2時間の完全燃焼した演奏会デシタ.