ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

ストリングス愛好会第9回発表会@平成大野屋平蔵

2011年11月29日 20時42分45秒 | 演奏会
大野ストリングス愛好会の今年の発表会(演奏会)が11月27日(日)に行なわれました.
会場はいつもの平成大野屋の「平蔵」.

平蔵とは,昭和初期に織物倉庫として使われ,平成10年に国の登録文化財に指定された木造瓦葺二階建ての建物.
これをまちなか観光拠点施設として大野市が整備し,蔵は多目的ホール「平蔵」としてミニコンサートや講演会などに利用されている.

とてもシックで素敵な会場デス.
演奏者と聴衆の距離も近いので,雰囲気もat home.



ちなみに,今年はほとんど合奏の練習に出れなかったのでガタガタ.
おまけに,風邪でセキがゴホゴホ出る.
コンディションは,最悪ぅぅぅ~.

午前中はリハーサル.
修正しなければならないところがゴロゴロある.
リハーサルは朝9時からスタートして,お昼ごはんをはさんで,午後2時までみっちり続く.
本番を迎える前に,燃え尽きそうでした.

午後3時に開演.
会場は満席.
年に一度のストリングス愛好会の演奏会は,晩秋の風物詩として,大野の皆様にすっかり定着しているようです.

オープニングは,コレルリの「クリスマス協奏曲」.
合奏協奏曲なので,Vn.とVc.のソリスト達がステージ前方で弾き,オケは後ろで伴奏するスタイル.

この曲の前半はallegro.
このallegroは,実はソロ・チェロはバイオリンよりも忙しい.
かなり高度なテクニックが要求される.
それを難なくこなしたチェリストは,福井医科大の5年生のイケメン君.
大学に入ってからチェロを始めたそうだけど,荒井結子先生にしごかれているだけあって,とっても上手.
ソロ・バイオリンのお姉さま方とも,息がピッタリでした.

次に,de Lalandeの「Symphonies Pour Les Soupers Du Roy」.
直訳すると「王様の夜食のためのシンフォニー」.
演奏会のプログラムでは,“夜食”ではなく“晩餐”と訳されていた.
(そりゃ,そうだよな.“夜食”だなんて,翻訳のセンスなさ過ぎ.)

フランスのバロック曲で,全体は陰鬱な影に包まれているけれど,その中に美しさと高貴さが漂うイメージ.

曲の冒頭は,弦楽器の静かな重奏.
暗く不気味なメロディーが,深い地の底からうごめくように始まる.
やがて,その響きは強くなり,絶望と悲しみで張り裂けそうになる.
そこへ一筋の光がさし込むように,ファゴットが鳴り出す.
ファゴットは,絶望と悲しみに立ち向かう修行僧のようだ.
修行僧が登場すると,悲しみの弦楽器はピアニッシモになる.

しかし,修行僧の苦行は続く.
厳格で激しいカノンが始まる.
バロック特有の折り重なる旋律は,高みを目指して苦行を続ける修行僧のエネルギーを感じさせる.

カノンが決着すると,平和が訪れる.
優美で牧歌的な旋律が流れ,幸せと安らぎに満たされる.
この部分に切り替わるところが一番難しい.
テンポが合わない.
練習では,毎回崩壊.
チェンバロの替わりにピアノを弾いてもらって,これに合わせるのだが,低音のチェロとバイオリンがズレズレ.
本番では,奇跡的にバシッと合いました.

次に,高貴なオーボエが登場.
このオーボエ吹きが素晴らしく上手.
まるでプロ.
王宮のきらびやかなイメージがたっぷり.
これぞ,ベルサイユ.

最後は3拍子の快活な舞踏の音楽と,躍動感あふれる終曲で幕を閉じる.

普段,あまり耳にしないバロック曲.
何度も弾きこんでいくうちに,厳格な形式や素朴な旋律の魅力を発見.
自分で音を出してみて,はじめて「なるほど~」と納得できた曲デシタ.

3曲目はハイドンのピアノ協奏曲ト長調.
ハイドンのニ長調のコンチェルトは有名だけど,このト長調は隠れた名曲.
この曲が書かれた当時は,鍵盤楽器の主役がチェンバロからピアノにバトンタッチする過渡期.
ピアノの性能や魅力が,存分に味わえる.
バッハのような論理性と,モーツアルトのような愛らしさ.
ベートーベンのような壮大さと,ショパンのようなロマン性.
ピアノ音楽の全ての芽が,このト長調のコンチェルトにぎっしりと詰まっている.
小さな曲だけど,オススメの一曲デス.

最後に,ハイドンの交響曲第92番「オックスフォード」.
この曲のリハーサル練習では,かなり遅めのテンポで,ゆったりと弾いていた.
でも,本番の最後の曲を迎える頃には,オケのメンバー全員のテンションもかなり上がっている.
練習では一度もやったことのないような猛烈に早いテンポで突っ走りました.
特に,終楽章.
バイオリンが一気に加速して,チェロはブレーキをかけようとしましたが,遅れないようについていくので必死.
「これはヤバイ!」と,オケのみんなも感じていましたが,結局最後まで押し通す.
何とかなったからよかったものの,いろいろな意味でスリリング.
演奏者も聴衆も,きっと大量のアドレナリンが放出されたことでしょう.

アンコールに,Mozartのアイネ・クライネの第一楽章.
たっぷり2時間の完全燃焼した演奏会デシタ.











豚骨しょうゆラーメン@ごえもん(福井)

2011年11月28日 23時05分05秒 | 北陸ラーメン大学
大野の演奏会の帰りは,福井市内でラーメン.
今回は「ごえもん」というお店.
看板には「真中華系ラーメン」と書かれている.



“豚骨醤油スープだが,真中華系による独自の調理法なので透明感がある.”と言うようなことがメニューに書いてあった.
真中華系というのが何だか分からず,あやしい感じ.

確かに見た目は透明感があって,すっきりしている.



豚骨や動物系の風味はそれほど感じられない.
背脂が少し浮いているが,それほどギトギトしていない.
生姜などの香味野菜が効いていて,むしろさっぱりした感じ.

麺は軽く縮れた細めの角麺.
水分が多く,とてもツルツルテカテカしている.
麺と麺のあいだにスープが絡まっている.

チャーシューは赤身の焼豚.
肉がしまっていて,上品な味.



メンマ,ネギ,のりが入っている.
豚骨醤油と言うよりは,伝統的な“昔ながらの中華そば”という風情デシタ.


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恐竜も雪化粧

2011年11月26日 23時14分24秒 | Weblog
大野ストリングス愛好会の演奏会の前日練習に出るために谷峠を越える.
路面はドライだけど道端には積雪.
谷トンネルの福井県側にある恐竜も雪化粧.



道路はドライとは言え,まだノーマルタイヤだったので,まわりの雪にビビリながら慎重に運転.
山の天気は侮れないッス.





北陸大学室内管弦楽団第19回定期演奏会@石川県文教会館

2011年11月20日 17時40分09秒 | 室内管弦楽団
11月19日(土)に石川県文教会館にて,北陸大学室内管弦楽団・吹奏楽部・いしかわユースシンフォニーオーケストラの3団体による合同演奏会が行なわれた.

演奏会の当日の午前中は,吹奏楽部がステージで総練習.
その間に,室内管弦楽団は受付などの準備.
プログラムにビラやアンケートを挟みこんだり,ポスターやチラシを掲示板に貼り付けて目立つ場所に置いたり・・・・.
お客様を迎える準備が着々と進んでいる.



その一方,楽屋ではこんな会話が・・・.

「金管楽器のトップ奏者が補講でまだ学校にいる.
ホールまでの足がないから迎えに来てくれ?との連絡が入った.」

これはちょとした緊急事態.
大先輩のOBが,わざわざ学校まで車を飛ばして下さり,金管楽器のトップ奏者は何とか無事に間合った.
やれやれ,演奏会の当日の午前中でさえも補講を受けるとは綱渡り.

午後からはオーケストラのリハーサル.
開演を控えてギリギリまで総練習.
でも,木管楽器のトップ奏者がいない?
指揮者の秋山先生が,「開演までもう少しなのに,どうしていない?」と聞いた.
すると,
「就職セミナーに行っています.開演までには戻ってきます.」と友人が答えた.
さすがの秋山先生も「そうか,そうか.」とつぶやくのみ.
やれやれ,今度はこちらで綱渡り.

そう言えば,管楽器の学生さんも直前でドタキャン.
その楽器には,ソロがある.
日ごろから練習していないと,色気たっぷりにソロを吹ききるのは無理.
代役を探さなければ・・・.

音大出身のユースオケのOGが,前日の夜に急遽代役を快諾してくださった.
本番当日のリハーサルにやってきて,いきなり軽騎兵序曲のソロを色気たっぷりに吹ききった.
これも綱渡りだったけれど,秋山先生も思わず納得するソロの腕前.
ブラボ~!



お客さんが入る直前まで,リハーサル時間と場面転換の練習の時間配分でもめた.
やれやれ,開演時間ギリギリまで何本の綱を渡るんだい?

いよいよ開演.
ホールの全照明が落ちた.
会場は漆黒の闇に包まれる.
静寂がホールを支配する.
淡い光がステージをぼんやりと照らした.
闇の中に浮び上がった薄明かりの空間から,そのアリアが始まった.

BachのG線上のアリア.

東日本大震災の犠牲者に対する追悼と祈り.
復興・復活への希望を願った演奏.

たとえ技術的には未熟でも,そういう思いがこもった密度の高い演奏ができればいい.
このアリアには,敬虔な気持ちと最高の美しさが宿っていたと思う.
ボクの耳には,そう聴こえた.



Bachが終わって,ホールはアリアの余韻と暗闇と静寂に包まれた.
その余韻と暗闇と静寂は,ほんの一瞬の出来事だったかも知れない.
しかし,それはまるで永遠に続く深い祈りのようだった.

この祈りの空間を現実にひき戻すことができるのは,Mozartしかいない.

Mozart Divertiment K.136

ニ長調の明るい響きが,ホールに喜びと幸せを運んでくれた.
時々悲しさを漂わせているところがMozartっぽい.

ちょっぴりやんちゃなMozartだったけれど,音のしなやかな伸びとリズミカルなエイト・ビートが炸裂していた.

吹奏楽部の演奏をはさんで,演奏会の後半は高校生・大学生による特別編成のオーケストラ.
フィンランディア,アシタカ聶記,軽騎兵序曲,美しき青きドナウ.
そして,アンコールにはパイレーツ・オブ・カリビアン.

若さあふれる高校生・大学生のパワフルな演奏で締めくくりました.
































赤味噌らあめん@一味吾喰(砺波)

2011年11月18日 23時48分41秒 | 北陸ラーメン大学
いしかわユースオケの合宿で砺波へ行ったついでに食べたラーメン.
砺波で合宿があるたびに「一味吾喰」へ寄っているような気がする.



なんだか今年は時間がたつのが早い.
あれやこれやとバタバタしているうちに,あっという間に明日が定期演奏会の本番になってしまった.

この店でラーメンを食べていた頃は,徳島の学会の直前.
合宿でみっちりチェロの練習をしなくてはいけないはずなのに,頭の中はアンチモンやらビスマスに占領されていたような・・・?
一度にふたつの事をこなすのは難しい.

でも,そういう時でもラーメンだけはしっかり食べてました.

「赤味噌らあめん」に挑戦.



丼がシック.
いかにも「こきりこの里」を連想させる和風の器.
凝った陶芸品のような丼にはいっていると,「らあめん」の味も凝っているような気がする.

スープは,赤味噌の香りが豊か.
動物系のスープと赤味噌のダシの滋養がたっぷり.
スープの素材をドロドロになるめで煮込んでいるためか,トロトロと粘性がある.
でも,脂分は薄く,粘つく感じはしない.
ラードでごまかしている味ではない.
ドロドロなのだが,むしろ,あっさりと言っても過言ではない感じ.

麺は軽く縮れた中太の平麺.
加水分が多く,とてもツルツルしている.
スベスベした食感の麺だが,スープが濃厚なので,麺とスープの相性はいい.

チャーシューは,箸でつまむと崩れるくらい柔らかい.
かなり丁寧なチャーシュー.



モヤシは軽く炒められていたような感じがして,香ばしい印象.

醸造食品である味噌の旨みを生かした和風のラーメンでした.

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