11月11日(日)に大野ストリングス愛好会の第16回発表会が開催されました.
今年もチェロのエキストラで参加させて頂きました.
今年の会場は「誓念寺中野こども園」.
新築でとてもきれいなこども園.
天井も高く,音が心地よく響きます.
1曲目はエルガーの「セレナード」より第1楽章.
エルガーが3回目の結婚記念日に奥様のキャロライン・アリスへ送った曲.
この曲の聴きどころは,2ndとVaが作る美しいハーモニーにのってソロ・バイオリンが愛のメロディーを情感たっぷりと歌い上げるところ.
ソリストの腕の見せ所です.
この曲でチェロが楽しいのは2つ.
1つめは,曲の中間部でシャープ4つのホ長調に転調したところ.
ベースと一緒に曲を明るく前へ前へと押し出すように頭打ちする.
暖かみがあって明るいホ長調の雰囲気が楽しい.
もうひとつは,後半のサビの部分.
1st vn.とチェロが駆け上がって,この曲の頂点に達します.
愛の高まりを歌うメロディーが劇的でロマンチック.
チェロのハイポジションがなかなかビシッと決まらないのが,玉にキズ.
そのメロディーの下で,ごうごうと激しく鳴り響く低弦も,愛の激しさを物語っています.
短いけれども,きれいに演奏するのはなかなか難しい曲でした.
2曲目はMozartのピアノ協奏曲第27番より第3楽章.
1年に1楽章づつ分けて演奏したので,3年がかりで全曲をやっと弾き切りました.
やれやれ.
とくに第3楽章は天国的な美しさを持つMozartの辞世の歌.
純粋で無邪気な春の歌から,突然,物憂げな寂しさへ転調するところ.
この明るい光と影の対比が心を打つ.
ソリストのピアニストさん,最高でした.
この曲の最後は明るい表情で曲を締めくくりましょう,と指導者の先生に何度言われたことか.
27番協奏曲の練習から本番に至るまでの全ての時間が,Mozart好きのちょい不良ゴーシュにとって宝物のような貴重な体験でした.
3曲目はベートーベンのピアノ協奏曲第4番から第1楽章.
室内楽的な響きに秘めた美しさがある曲.
数本の管楽器を加えた少人数の弦楽合奏にピッタリの名曲.
冒頭,ピアノとオケのひそひそ話でコンチェルトが始まる.
まるで小さな声で控えめに「さあ,これから楽しい音楽の時間が始まりマス.」とささやき合っているように聴こえる.
ささやかに始まった音楽が,ベートーベンらしく堂々と大きな響きに広がっていく.
なかでも,ピアノの最後のカデンツァ,ものすごかった.
聴いていて,背筋に電気が走るほどの迫力と気合い.
ピアノ一台が会場を支配していました.
そのピアノに引っ張られて,完全燃焼のコンチェルトでした.
休憩をはさんで,後半はハイドンの交響曲第77番.
ハイドンが1791年にイギリスを訪れ,第一期ザロモンセットと呼ばれる93番~98番の名作を生み出した事は有名.
ハイドンのイギリス訪問の計画は,実はそれ以前にもありました.
交響曲76番,77番,78番の3曲はその計画が持ち上がった時にイギリスで演奏する目的で作曲されました.
この時の渡英は結局実現しませんでしたが,後にイギリスの出版社から出版されたこともあり,この3曲は「イギリス交響曲」とも呼ばれています.
この曲は対位法が駆使されていて,第1楽章と第4楽章は,各パートが重なり合いや掛け合いをする.
テーマが絡み合いながら複雑に展開.
特に終楽章のチェロバスは,16分音符の速弾きが恐怖.
なんとか,ボソボソとごまかして終わった?
第2楽章のVaとVcが重なる静かなフレーズも,ちょっと危険だった?
古典と言えども,しっかり練習しないと,曲の速さに撃沈してしまう難曲.
ハイドンは,あなどれません.
アンコールは久石譲の「隣のトトロ」のテーマ.
やっぱりトトロはいいね.
いくつになっても,心の中のトトロを忘れずにいたい.
ちなみに,越前大野は,ひょっとしたらトトロがいるかも?と思わせるような,自然があふれた街.
中野こども園のグラウンドには,トトロの友達のゴジラ(?)が演奏会に耳を傾けていました.
今年もチェロのエキストラで参加させて頂きました.
今年の会場は「誓念寺中野こども園」.
新築でとてもきれいなこども園.
天井も高く,音が心地よく響きます.
1曲目はエルガーの「セレナード」より第1楽章.
エルガーが3回目の結婚記念日に奥様のキャロライン・アリスへ送った曲.
この曲の聴きどころは,2ndとVaが作る美しいハーモニーにのってソロ・バイオリンが愛のメロディーを情感たっぷりと歌い上げるところ.
ソリストの腕の見せ所です.
この曲でチェロが楽しいのは2つ.
1つめは,曲の中間部でシャープ4つのホ長調に転調したところ.
ベースと一緒に曲を明るく前へ前へと押し出すように頭打ちする.
暖かみがあって明るいホ長調の雰囲気が楽しい.
もうひとつは,後半のサビの部分.
1st vn.とチェロが駆け上がって,この曲の頂点に達します.
愛の高まりを歌うメロディーが劇的でロマンチック.
チェロのハイポジションがなかなかビシッと決まらないのが,玉にキズ.
そのメロディーの下で,ごうごうと激しく鳴り響く低弦も,愛の激しさを物語っています.
短いけれども,きれいに演奏するのはなかなか難しい曲でした.
2曲目はMozartのピアノ協奏曲第27番より第3楽章.
1年に1楽章づつ分けて演奏したので,3年がかりで全曲をやっと弾き切りました.
やれやれ.
とくに第3楽章は天国的な美しさを持つMozartの辞世の歌.
純粋で無邪気な春の歌から,突然,物憂げな寂しさへ転調するところ.
この明るい光と影の対比が心を打つ.
ソリストのピアニストさん,最高でした.
この曲の最後は明るい表情で曲を締めくくりましょう,と指導者の先生に何度言われたことか.
27番協奏曲の練習から本番に至るまでの全ての時間が,Mozart好きのちょい不良ゴーシュにとって宝物のような貴重な体験でした.
3曲目はベートーベンのピアノ協奏曲第4番から第1楽章.
室内楽的な響きに秘めた美しさがある曲.
数本の管楽器を加えた少人数の弦楽合奏にピッタリの名曲.
冒頭,ピアノとオケのひそひそ話でコンチェルトが始まる.
まるで小さな声で控えめに「さあ,これから楽しい音楽の時間が始まりマス.」とささやき合っているように聴こえる.
ささやかに始まった音楽が,ベートーベンらしく堂々と大きな響きに広がっていく.
なかでも,ピアノの最後のカデンツァ,ものすごかった.
聴いていて,背筋に電気が走るほどの迫力と気合い.
ピアノ一台が会場を支配していました.
そのピアノに引っ張られて,完全燃焼のコンチェルトでした.
休憩をはさんで,後半はハイドンの交響曲第77番.
ハイドンが1791年にイギリスを訪れ,第一期ザロモンセットと呼ばれる93番~98番の名作を生み出した事は有名.
ハイドンのイギリス訪問の計画は,実はそれ以前にもありました.
交響曲76番,77番,78番の3曲はその計画が持ち上がった時にイギリスで演奏する目的で作曲されました.
この時の渡英は結局実現しませんでしたが,後にイギリスの出版社から出版されたこともあり,この3曲は「イギリス交響曲」とも呼ばれています.
この曲は対位法が駆使されていて,第1楽章と第4楽章は,各パートが重なり合いや掛け合いをする.
テーマが絡み合いながら複雑に展開.
特に終楽章のチェロバスは,16分音符の速弾きが恐怖.
なんとか,ボソボソとごまかして終わった?
第2楽章のVaとVcが重なる静かなフレーズも,ちょっと危険だった?
古典と言えども,しっかり練習しないと,曲の速さに撃沈してしまう難曲.
ハイドンは,あなどれません.
アンコールは久石譲の「隣のトトロ」のテーマ.
やっぱりトトロはいいね.
いくつになっても,心の中のトトロを忘れずにいたい.
ちなみに,越前大野は,ひょっとしたらトトロがいるかも?と思わせるような,自然があふれた街.
中野こども園のグラウンドには,トトロの友達のゴジラ(?)が演奏会に耳を傾けていました.