ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

小松シティーフィルハーモニック第11回サマーコンサート@第一コミュニティーセンター

2016年06月20日 19時45分17秒 | のむOK
6月19日(日)に小松シティーフィルのサマーコンサート(サマコン)が開催されました.
今回のサマコンには,およそ250名もの方々にお越し頂きました.
過去最高の人数らしく,演奏会場は熱気ムンムン.

この熱気を吹き飛ばすような勢いと疾走感あふれる曲でサマコンの幕が開きました.
グリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲.
爽快なテンポと突き進むようなメロディー.
この1曲で,会場のテンションはヒート・アップ.
余計,熱くなったかも?

次に,プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」よりモンターギュ家とキャプレット家.
いきなり不協和音.
街頭での両家の小競り合いが決闘になる.
今後,平和を乱す者は死刑に処すと宣言するかのような不気味な警告だ.
バイオリンによる諧謔的な兵士の踊りと,ホルンと低音楽器による決闘のメロディーが続く.
弦楽器のピチカートに合わせて,フルートによる楚々としたジュリエットの踊りが象徴的な対比をみせる.
再び兵士たちが踊りだし,最後は兵士たちが暴力的な力強さで曲を締めくくる.

次に,少人数によるバッハのブランデンブルク協奏曲第1番と金管アンサンブル.
ちょい不良ゴーシュは,ひと休み.



休憩をはさんで,毎年恒例の指揮者体験コーナー.

今年は17人もの小さな音楽家のお友達がラデツキー行進曲の指揮棒を振りました.
小さな未来の音楽家が3人並んで棒を振ったときは,さて,どれに合わせようか?
みんな,コンミスに合わせたのでした.

次に,上野四季さんのバイオリンソロで,NHK大河ドラマ「真田丸」のテーマ曲
圧巻の演奏.
100点満点で30000点くらいのレベルのバイオリンでした.
フルートのアフレコ付き(?)の尺八も良かった!

モンスターハンターの英雄の証は,最後の難しいパッセージが弾けないまま本番終了.
単純な音階なのですが,フラットが多すぎて,エアチェロすらできない状態でした.

最後に,STAR WARSより,ダースベーダーのマーチ,レイア姫のテーマ,メインタイトルの3曲.
J.Williamsが作曲したSTARWARSの数々の名曲なしに,この映画はありえません.
この映画の熱狂的なファンの一人として,この曲の練習や本番に費やした時間は,本当に貴重で幸せな時間でした.
メインタイトルの最後の音が鳴り切った瞬間,やり切ったという満足感.
今年のサマコンの頂点が,そこにあったと思いました.

久々の本番の経験.
時間を見つけてもっと練習しなければ・・・,と強く思い直しました.







おおっ!

2016年02月11日 23時50分55秒 | のむOK
音楽堂へ行ったら,ラ・フォル・ジュルネ金沢のチラシがすでに並んでいた.
今年のテーマは「自然と音楽 La Nature」.
楽しみだぁ~.

ビッグ・イベントのチラシの近くに,なんと我が「小松シティーフィルハーモニック」の定期演奏会のチラシがあるではないか.
おおっ!ビックリだぁ~.



♪小松シティーフィルハーモニック第17回定期演奏会♪

日時:2016年2月21日(日)開場13:30 開演 14:00
場所:こまつ芸術劇場うらら
曲目: 
サン・サーンス 交響詩「死の舞踏」
ビゼー 「カルメン」組曲より
チャイコフスキー 交響曲第4番

小松シティーフィルハーモニック第16回定期演奏会@小松芸術劇場うらら

2015年02月24日 19時54分07秒 | のむOK
2月22日(日)は「2」のぞろ目の日.
そして,小松シティーフィルハーモニックの第16回定期演奏会の日.
あまり練習できなかったけれど,今年のステージに立たせていただきました.





今回のテーマは南ヨーロッパ.
イタリアとスペインにちなんだ音楽.
Benvenuti!

オープニングはチャイコフスキーのイタリア奇想曲
この曲では,チェロのピチカートでフライングしやすいところがある.
練習の時に,自分を含めて誰かが一度は,一拍はやくポンと弦をはじいていた.
こういう失敗は練習とは言え,恥ずかしいもの.
一度やらかすと,2度とやらないもの.

本番前に,みんな散々フライングしたので,本番は大丈夫だろう,と思っていたら・・・.
エキストラで練習にあまり来ていなかったベテランのチェロ弾きさんがやってしましました.
まさかの本番でのフライング.

一瞬の静寂の中,ためらうことなくポンと弦をはじく音.
それがちょっとツボにはまって,もうおかしくて,おかしくて・・・.

笑いをこらえるために,しばらく腹筋がヒクヒク.
おかげで,音程もガタガタ.
ボーイングも間違えそうでアワアワ.
(↑間違えそうになったのは,フライングだけのせいかな?)

いろいろハプニングはあったけれど,かなり必死に弾かないと難しい曲なので,あっと言う間に終わってしまいました.

2曲目はファリャの三角帽子から4曲の抜粋.
序奏のメゾソプラノは圧倒的.
会場が一気に情熱の国スペインのムードに変わりました.

2曲目のセギディッリャ(穏やかなスペイン舞曲の一つ)は理解不能.
かすみのように音符ではなく,疑問符「?」を弾いて終わりました.
脱力感.

その脱力感を吹き飛ばしたのが終曲のホタ.
ヘタではありません.
スペインの民謡や,その舞踊.
速い三拍子のリズムで,ギター・カスタネットなどを伴奏に踊るのがホタ.
陽気で華やか.
ホタを弾いたり聴いたりすると,日頃のうっぷんが雲散霧消.
ホタのフィナーレのカスタネットのガチャガチャもよかったデス.

休憩をはさんで,メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」.
休憩中にオーケストラの楽器の配置を変える.
2nd Vnが1st Vnの向かい側に座る対向配置.

ベートーベンやメンデルスゾーンの時代は,この対向配置が一般的.
当時の作曲家はこの配置を頭にいれて,曲を書いた.

と,のむ先生が解説.

たとえば,ベートーベンの第九の第2楽章のスケルツオ.
第2バイオリン,ビオラ,チェロの順に弾きだして,最後に第1バイオリンがスケルツオを踊りだす.
これは対向配置でオケの右側から音が波のように出てくることを考えたものらしい.
言われてみれば,お~っ,そうだったのか.
思わず納得.

この対向配置でのメンデルスゾーンの演奏は気合が入っていました.
坂口先生たちをはじめとするバイオリンの先生方が弦楽器全体を引っ張る.
先生方の気合の入ったオーラをオケ全体が感じ,難曲に対抗して負けじと頑張る.
これこそ対向配置で演奏した「対抗配置」(?).

メンデルスゾーンの高みはエベレストのように高く,登りつめることは容易ではない.
頂上に到達できずとも,それなりの高さまで頑張って登れば,地上からは決して見ることができない景色が広がっている.
その景色を垣間見ることができたような熱い演奏だったと思いました.
完全燃焼のイタリア.

アンコールはチャイコフスキーの白鳥の湖よりナポリの泉
交響曲第4番「イタリア」を作曲したメンデルスゾーンはイタリア中を旅行したが,ナポリだけには行かなかったらしい.
そこでこの「ナポリの泉」をアンコールに演奏してイタリア制覇(?).
トランペットの超絶技巧にあっぱれ!

来年はしっかりと練習してステージに立ちたいと思います.

Arrivederci!






ガチョウと小鳥@イタリア奇想曲(チャイコフスキー)

2015年02月09日 19時48分43秒 | のむOK
1879年12月12日(24日)のチャイコフスキーの日記には,こう書かれている.

「何という天気!
何という太陽!
何という窓からの眺め!
(中略)
パリはマイナス18度なのに,ローマは暖かくてまるで夏のようだ!!!」

この日記を書いたチャイコフスキーは,ちょうど帝政ロシアの暗くて寒い冬を離れて,はるばるイタリアを訪れていた.
そこでは,冬のロシアでは味わえない青い空と明るい太陽.
(金沢の冬も相当暗いけれど・・・.)
チャイコフスキーはイタリアに大きな魅力を感じた.

「やっとローマに着いた.
まあ,何てイタリアの気候は素晴らしいのだろう.
(中略)
雨も雪もなく,そばの通りにはフロックコートの人が行きかう.
窓からは緑色のピンチオの丘が見える.
このような移り変わりは,何か魔法のように思える.」

チャイコフスキーが滞在していたイタリアのホテルの部屋は,兵舎の庭側にあった.
兵隊の掛け声や射撃,ラッパの音が聞こえていた.
そして,イタリア滞在中にローマのカーニバルなどの体験やローマの遺跡,バチカンや美術館の作品,ローマ帝国史などに深い理解を得た.

南イタリアの風土と歴史,エネルギッシュな街並み.
それらに魅了されたチャイコフスキーは,イタリアへの想いを込めて,イタリア民謡をテーマにした作品を書いた.
それが「イタリア奇想曲」.
初演は大成功で,音楽評論家たちの大絶賛を浴び,何度も再演された.

この曲の冒頭は,金管楽器の力強いファンファーレ.
これはチャイコフスキーがイタリア滞在中にホテルの窓から聞こえていた兵隊さんのラッパの音.
なるほど,ホテルで毎日聞いていたラッパの音でこの奇想曲は始まっている.
チャイコフスキーにとってイタリアの印象と言えば,このラッパのファンファーレからすべてが始まっている.

そして,ローマの童謡や数え歌に使われるストルネッロ,ナポリのタランテッラなどイタリア民謡のテーマが親しみやすいメロディーと楽しいリズムで刻まれている.

この曲の練習を,先日,のむOKで行いました.

冒頭のファンファーレに続き,弦のメランコリックで重々しい旋律.
それが終わると,〝molt dolce espressivo”(とても甘く表情豊かに)と楽譜に書かれたオーボエが歌いだす.

のむ先生によると,そこを指揮者の広上淳一は,こう言って練習したそうだ.
「天気のよいある日に,兵隊さんの宿舎に二羽のガチョウがやってきて,そのまわりを小鳥がさえずっている感じで・・・.」

オーボエがガチョウで,フルートは小鳥?



広上さんの言っていることは,ちょっと違うような気がしたらしい.
けれども,そう言われると,その情景がトラウマのようにのむ先生の頭から離れなくなってしまったらしい.

天気のよい日の兵隊さんの宿舎.
チャイコフスキーが滞在していた場所や環境から,それらは容易に連想できる.

みなさんは,このパッセージを聴いてどう思われるだろうか?
2月22日(日)の演奏会でイタリア奇想曲を実際に聴いてみませんか・・・?


♪小松シティーフィルハーモニック第16回定期演奏会♪
日時:2015年2月22日午後2時開演(〝2”のゾロ目の日)
場所:こまつ芸術劇場うらら 大ホール
曲目:
チャイコフスキー イタリア奇想曲
ファリャ バレエ音楽「三角帽子」より
メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」

指揮:野村幸夫

入場料:800円(小学生以下無料)















小松シティーフィルハーモニック第9回サマーコンサート@第一コミュニティー

2014年06月29日 23時13分32秒 | のむOK
6月29日(日)に小松シティーフィルの第9回サマーコンサートが開かれました.



2014年はソチ冬季オリンピックに始まりサッカーW杯など,ビッグなスポーツイベントで盛り上がっています.
(おかげで,今年は寝不足の日々が多い・・・?)
そこで今年のサマコンは「スポーツにまつわる音楽」というテーマ.

オープニングはジョンウイリアムス作曲の「Summon the Heros」.
この曲はアトランタ・オリンピックの公式テーマ曲として,また近代オリンピック誕生100周年を記念して作曲された管弦楽曲.
きらびやかな「ファンファーレ」,トランペットのソロが美しい「プロローグ」,弦楽器がしなやかに奏でる「フラッグス(旗)」,勇壮でリズミカルな「ザ・コンテスト(競技)」,壮大な「パレード」の5つの部分からなり,連続して演奏されます.
全曲を通して金管楽器が大活躍.
特にプロローグのソロトランペットは感動的.
この曲の練習中,ソロに聞き惚れてしまうと,チェロが入るべきところをうっかり入り損ねることもしばしば.
本番でも何度か落ちそうになり,冷や汗ものでした.
(何事もなかったように,涼しい顔をしていましたが・・・・.)

2曲目はチャイコフスキーの「白鳥の湖」より情景
バレエやフィギュアスケートでの定番の曲.
ちなみに,若手バレエダンサーの登竜門として知られる第41回ローザンヌ国際バレエコンクールで,石川県能美市の小松市立高2年の山本雅也さんが3位に入賞しており,小松はバレエのレベルがなかなか高い街.
小松は「白鳥の湖」がもっとも似合う街かもしれません.

3曲目はハチャトゥリアンの「仮面舞踏会」よりワルツ
この曲を耳にして思い起こされるのが浅田真央ちゃんのバンクーバーオリンピック.
トリプルアクセルを決めながら金メダルに届かなかった.
トリプルアクセルに挑む姿に勇気をもらい,そして試合後の涙のインタビューでもらい泣きしたなぁ~.



4曲目はプッチーニの「トゥーランドット」より誰も寝てはならぬ
この曲を演奏する前に,誰も寝てはならぬの一節をホルンが吹いて曲あてクイズ.
すると,小さな小学生の女の子が手を挙げた.
そして,かわいらしい声で「トゥーランドット」と答えた.
会場中でウォーと驚きの声.
なかなかやるなぁ~.

言わずと知れたトリノの冬季五輪での日本選手唯一の金メダリスト荒川静香選手が使った曲.
イナバウアーの美しさに世界中から拍手がわきました.

この曲は本当に静かで美しい.
聴き入ると,思わずウトウト.
だから,タイトルは「誰も寝てはならぬ」?
これはウソぴょ~ん.

サマコン前半の最後の曲はモーツアルトの「グランパルティータ」.
13管楽器のための曲なので,弦楽器はお休み.

休憩をはさんで後半の部は指揮者体験コーナーで幕開け.
チャイコの「白鳥の湖」をちびっこたちの指揮棒で演奏.

サンサーンスの「サムソンとデリラ」よりバッカナール
これは安藤美姫がアラビア風の衣装をつけて演技したときに使った曲.
「のだめカンタービレ」の映画版でも使われていたなぁ~.
個人的にこの曲が大好きで,サマコンで演奏することができて大満足.
ただ,ラストのテンポがあまりにも速かったので,ボーイングは滅茶苦茶だったのが残念.
(これも涼しい顔をして知らんぷり・・・?)

「オペラ座の怪人」よりメドレー.
オペラ座の怪人と言えば,やはりフィギュアスケートの高橋大輔の熱い演技.
曲の怪しげでもの悲しい雰囲気.
そして劇的な盛り上がり.
報われない悲劇とひたむきな愛の美しさが見事に表現された名曲だと思います.

最後にヴェルディーの「アイーダ」より大行進曲
サッカーの応援曲としてよく使われている曲.
ブラジルW杯では,サッカー日本代表は1勝もできなかったけれど,次に期待しましょう.
がんばれ,ニッポン!
のむ先生もNOMURA JAPANのジャージを着て指揮.
会場を沸かせました.



毎年,いろいろな趣向で会場をあっと言わせるサマコン.
さて,来年は何が起きるのか?
お楽しみに!