The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1996 シャンボール・ミュジニ プルミエ・クリュ コント・ド・ジョルジュ・ヴォギュエ

2016-06-05 22:55:13 | ワイン
今となっては、この造り手に注文をつける人はいないだろう。
自分がワインを飲むことに、これほど執着するようになったのは80年代半ばだけれど、その時代のヴォギュエの評価はそこまでではなかった。
ではどうして、今の評価になったのか?というと、それは86年にフランソワ・ミエが醸造責任者に就いてからとのことだ。
ここでもワインというのは天・地・人の全てが備わってこそなのだ、ということが分かる。



シャンボール・ミュジニ プルミエ・クリュ!
ヴォギュエのこのアペラシオンは特別なのだ。
まあ巷のワインヒートで知らない人は居ないと思うけど、いわゆるあのグランクリュ ミュジニの若木で造られている。
若木というのは樹齢15年以上25年未満の木のこと。
最高のグランクリュ ミュジニの70%を所有しているヴォギュエだからこその成せる業なのだろう。

で、このワインをご相伴に預かって分かることは、日常をグランクリュから遠ざけるほどに、その凄さがわかるということ。
絢爛たるもエレガントに満ち溢れる美しい香気もさることながら、繊細で継ぎ目の無い流麗な果実も唯一無二のものだ。

20年の熟成期間で、エロさ倍増とか、枯れ具合とかは全く無く、ほど良いマチエールの落ち着きを感ずるのみ!
それこそブルゴーニュのピノ・ノワールの見事なパーフォーマンスを目の当たりに見てしまったということだ。

最高の出展の珈琲店主氏には感謝するしかないということだ。