１９９９ エシェゾー デュジャック

今回のワイン会で出された２本のグランクリュの片割れがこれです。

エシェゾーの将来を担う造り手として
このデュジャックを挙げました。

この造り手はやはりモレ・サン・ドニの生産者で
ここのグランクリュと言えば『クロ・ド・ラ・ロッシュ』であり
『クロ・サン・ドニ』なわけです。

実際にココのそれは秀逸で、８０年代の『クロ・ド・ラ・ロッシュ』
などは正しく小型ＤＲＣの名を欲しいままにするほどエキゾテイック
なニュアンスに溢れ、流麗な果実を楽しむ事ができました。

この出来映えの理由の一端はやはり土壌・・・
すなわちテロワの発露の源と言える見事な立地条件に支えられている
と言えるでしょう。

ではエシェゾーはどうなのでしょうか？

残念な事にデュジャックの所有するリューデイーは
レ・シャン・トレヴェルサンで平地に近く粘土質が多く
軽くフルーテイーなエシェゾーが出来るとされております。

しかしながら１９９９年をご相伴に預かり思ったのは
条件の悪さは微塵もなく抑制の効いた瀟洒なフルーツの煌びやかな質感や
心を鷲掴みするような妖艶な香気を味わえば
ココの地所の有望な造り手の一つに数えざるを得ないという
結論に至ってしまうわけです。

これから数年でココのエシェゾーもヴィエ・ヴィーニュの領域に達し
最近購入したロマネ・サンヴィヴァンやマルコンソールのことも考えますと
ドメーヌ・デュジャックはマタマタ目の離せないドメーヌになりました。