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The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2015 モンテリー・ブラン コント・ラフォン

2018-12-13 16:22:28 | ワイン
昨日のパパジイのタケちゃん出展ワイン、なので、もちろんブラインドで登場した。
飲んで即座にブルゴーニュ・シャルドネだとは分った。
レモンイエローの色合いで、色濃くはない。
酸味が壮麗で秀逸、果実はスタイリッシュでミネラリーでタイト。
相当名うてのプイイ・フュイッセあたりなのでは?と思った。
なぜソウ思ったか?というと、自分が持って来たヴェルジェのマコンがあまりにあまりだったので、まさかの出展カブリか?と勘違いしたのだ。

ここでタケちゃん、ヒントを一つ。
赤もあるけど、白は珍しいし希少なはずと・・・
ここで誰かが白は珍しくないはずのルフレーヴと言うも、タケちゃん間髪いれずに、ドメーヌ・ルフレーヴの赤は引き抜かれて、シャルドネが植えられたとの情報を披露。
まあその情報はブラインドには無関係だったけれど、ルフレーヴで近くなったと言う一言で当方閃いた!

コント・ラフォンと言ったら、それがご名答だった。
しかもモンテリーと付け加えたら、それも当たり!

モンテリーにはレ・デュレスという赤があったはず。
そして極めて珍しいブランがあったのだ!



モンテリーのテリーをテープで隠せば、モンラッシェと見紛うというジョークも飛び出て、正しくオモローな出展ワインとなった。



ブラインド後、モンテリーの香りは更に勢いを増し、レモンプディングやイエローチェリーの様相を見せ始める。
果実はオイリーに濃度を上げて、酸味の下支えは絵に描いたように的確なものとなった。

ありふれた言葉で〆てしまえば、さすがコント・ラフォン!と言うことになる。
常套句も思わず使わざるを得ないこのワイン、お見事!

2002 ニュイ・サン・ジョルジュ クロ・デ・コルヴェ キュヴェ・アルモニ プリューレ・ロック

2018-12-08 18:11:38 | ワイン
さてこの至宝と言える価値のこのワインを、今までに何回ご相伴になったのであろうか?
そしてむしろ、これから死ぬまでの間に飲めるチャンスがあるのであろうか?

先ごろ亡くなったアンリ・フレデリック・ロック氏の至上最高にして、間違いなく看板キュヴェなのだろう。
そのワインは16年の歳月をして、より一層赤いバラや凝縮したベリーの香りが際立ち、その味わいは生体親和性が加速し、ジワジワと舌に染み入るようでもある。

特別キュヴェのキュヴェ・アルモニ。
この意味は飲んでいる人にだけ分かり得ること。
それは我々には知るよしもないコジトのオーナーご夫婦の歴史に寄り添う、最高にして劇的な唯一無二のブルゴーニュ・ピノ・ノワールだからである。



ビオディナミはもちろんのこと、アンリ・ジャイエよろしくミルランダージュの実を選別して成し遂げた奇跡のニュイ・サン・ジョルジュ!
今ここで健康体で飲めたシアワセ・・・

色々な意味で感謝の言葉を忘れてはいけないのだと思う。
返す返す、ありがとさんでした。

2011  カーゼ・コリーニ バルラ メトード・コリーノ

2018-12-02 23:37:48 | ワイン
『ドゥエ・マーニ』さんの店内拡張新装開店の日にお邪魔をして、この幻の表題のワインをいただいてしまった!
バルラは唯一無二の個性を持つ樹齢80~100年のバルベーラから出来ている。
しかも同じバルラでも、このバルラはメトード・コリーノ♪
すなわちいつもの500Lの樽によるものではなく、クラシックなスロヴェニアン・オークの大樽熟成によるものなのだ。





そのお味は説明するまでも無い。
ありきたりで申し訳ないが、凝縮なんてものではなく、アマローネもビックリというやつ?

果実はマッタリと甘く、高いアルコールを示し、なおかつそれに見合うだけの酸味の下支えがあるのだ。
どう表現したらいいものか?といつも悩むけれど、漢方のシロップでも飲まされているようでもある。

結果、お祝いのつもりでお邪魔をして、逆に凄いものをいただいたというオハナシ。
これもアリガトウなワイン仲間。
盛岡にはマダマダ素敵な人達がいるということだ。

2009 ヴォーヌ・ロマネ レ・クロ・ゴワイヨット プリューレ・ロック

2018-11-29 23:20:07 | ワイン
今年もすっかりお世話になってしまった半年遅れのワイン仲間の合同誕生会。

その席上は1週間前にプリューレ・ロックの当主アンリ・フレデリック・ロックの訃報を聞くに及び、さながらロック祭りとなってしまった。
そして赤ワインの2本の主役の1本がこの表題のワインだったのだ。

しかもこのゴワイヨットはただのゴワイヨットではない。
その昔、本人が直に日本へ持ち込んだゴワイヨットとのこと。



2009年は0.55haから年産1951本のゴワイヨットができたという。
しかもラ・ターシェの東側に張り付いているモノポールのヴィラージュもの。
これをアンリの手の込んだ手法で練り上げられたのだから、もちろん旨いに決まっている。

ワイングラスに注がれて直ぐには熟したプラムに漢方と胡椒を感じ、1時間ほど待ちでそれはトリュフや御出汁のニュアンスに変わる。
果実はスタイリッシュでかつ熟れている。
しかも端正でビロードのようなテクスチャーを楽しめるのだ。

開けたらレッツゴー、引っ張りすぎるな、キミの好みに合わせてくれる素敵なブルゴーニュに化けてくれるはず。
ある意味史上最高のヴィラージュと言っても嘘にはならないと思う。

シャトー・ムートン・ロートシルト 1986&1982

2018-11-23 21:41:15 | ワイン
同じパーカー・ポイント100点満点のワインでも、リリースされた当時のことを思い出してみると、その様相は随分違っていた。
1986年は巨大で凝縮しており、色濃くその構造は堅固。
一方1982年は個性的で、派手でメリハリがあり、しかしながらそれらの要素は最も内向的で予測が付かないほど神秘的ということだった。

で、今回正しく信じがたいことだが、この2本の偉大なムートンを並べて飲む機会があった。





1986年は32年、1982年は36年が経過している。
ここで飲みごろ感を端的に言わせてもらえば、1986年は第1次飲み頃期間を過ぎている、すなわちこれはこれで美味しく飲めたのだ。
一方1982年は未だ硬く成長も中途段階と言ってもいいのだろう。
果実はとろりとして見事なテクスチャーを誇るも、あきらかに未だ先があり全てを見せてはくれないのだ。

その昔、ロバート・パーカー曰く、1986年は15年から20年は必要、あるいはもっと、そして1982年は50年から60年は持ちこたえうると。
コレだけ見れば、なるほどパーカーも捨てたもんではないということになるようですな。W

いずれにしても、そこまでは待てないわけだから、どこの切り口で飲むのか?ということになるけれど、今回のこの2本の偉大なムートンは記憶に残る物であったと言うことだけは間違いない。

まずは主宰に感謝するのみである。