普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

親日家ビル・トッテンさんの米国批判

2009-01-25 12:01:21 | 国際社会

 天木直人さんのブログ「いまこそ日本の経営者はビル・トッテン氏の声に耳を傾けるべきだの記事にに触発されてネットを探していたところ、トッテンさんのブログを見つけました。(*注記)
 ネット上では余り彼の記事の紹介や引用がないようなので紹介いたします。

最近の記事の概要:
・リーダーが作った不況
 
日本経済はアメリカの要求を聞き入れ、民営化や、派遣労働を含むさまざまな規制緩和を押し進めてきた。企業が自社の従業員をリストラしておいて、他社の従業員は自社の製品を買う余裕があると、どうして期待できるのだろう。

・雇用提供が企業の役割
 
日本に格差社会をもたらしたアメリカ式の自由競争をやめること。弱肉強食から共存共栄へ転換することだ。

・金権主義からチェンジ
 オバマさんは
・国家経済会議の委員長のサマーズ金融規制をとりはらう画策をした一人で、デリバティブで大儲けをしていたヘッジファンドを辞めた人
・財務長官になるガイスナーも、規制緩和、民営化推進派で名をはせた人
・国務長官に好戦的なヒラリー・クリントン

を選び、
・イラク戦争を推進したゲーツ国防長官の留任
させた。
 オバマさんの
評価は、行動でしなければならない。
 たしかにいずれ景気刺激策を行うだろうが、それは誰のお金でやるのか。富裕層への増税を公約したが、それも首席補佐官に任命されたエマニュエル氏はすぐに否定している。 もしほんとうにチェンジがもたらされるとしたら、それは国民が希望を捨てずにオバマ氏や議会に圧力をかけ、それを大きな動きに変えていけばアメリカは金権主義から民主主義に変わることができるだろう。これは日本も同じことだ
とオバマさんへの評価は厳しいようです。

米発金融危機もうじき2年
 かつてアメリカは世界の国々から羨望される国であった。国家を支配するエリート層があまりにも自分だけの金銭的利益を貪欲に追い求めたために、国内産業は空洞化し、もはやアジアから借金をしなければ回らない国となってしまった。
 10年も前から、富裕層や大企業を減税しながら巨額の財政赤字を出しつつ世界のあちこちで戦争をしているアメリカを支えているのは、米国債を大量に買っている日本政府、つまり日本人のお金であると私は主張してきた。いまの金融危機も、日本がばくち中毒になっている借金国アメリカに貸し出したために起きたのである。

どんなチェンジが起きるか
 ブッシュ大統領が後任に引き渡すアメリカは史上最悪だ。末期症状の経済には、ものすごい高額の延命装置がつけられているが生き返る見込みはほとんどない。たとえばすでに破綻している自動車業界は、財務省が底なしの救済をしてくれるのを列を作って待っている。
 ドル基軸体制のもと、ドルと交換にアジアの工場で作った製品を大量消費する時代も終わった。中国では失業から暴動も起こるかもしれない。このため中国政府は、保有している価値の減り続ける米国債を売却するかもしれない。
 ウォルマートが政府に財務支援を求める日も遠くない。年金基金や地方財政の破綻、救済を求める大企業・・・オバマ候補が掲げた「チェンジ」は、思いもかけないほどアメリカの構造を根本から変えることになるだろう。日本も、与党自民党政府が価値のなくなるドルの買い支えを止めなければアメリカとともに沈むことになる。日本にも「チェンジ」が必要である。
とオバマさんの実行力に疑問を抱いているようです。

 以上の様に最近の記事を並べただけでも、徹底的な米国批判と日本政府は米国と距離を置けというトッテンさんの主張のようです。
 日本のマスコミではオバマさん礼賛の声ばかりです。
 風潮に流れ安い私たち日本人としては、日本の将来の為に少し頭を冷やしてこれからのオバマさんや米国の動き方に注意して行く必要があると思います。
 小泉さんはひたすらブッシュさんの後を追って行きました。
 麻生さんや次の首相になる人は今度はオバマさんの後を追うのでしょうか。

 いずれにしてもトッテンさんの主張は極端なところもある様ですが、非常に参考になるような気がします。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ
政治ブログへ

*注記:
ビル・トッテンさんの略歴 
 
ビル・トッテン(Bill Totten)は株式会社アシスト社長・評論家。2006年9月、日本国籍を取得。カリフォルニア州に生まれる。学歴は南カリフォルニア大学大学院。学位は経済学博士(南カリフォルニア大学)。
カリフォルニア州立大学卒業後、ロックウェル社、システム・デベロップメントに勤務する。在職中に南カリフォルニア大学の経済学博士号を取得し、1969年に来日した。1972年、パッケージソフトウェア販売会社「アシスト」を日本で設立。
1990年、日米の経済摩擦の激しいさなかアメリカの姿勢を厳しく批判した処女作『日本は悪くない』を上梓。以後も日米問題についての著書を精力的に執筆。

 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同じ意見 (ラベンダー)
2009-01-25 17:55:00
ベンジャミン・フルフォードという人の
”金融危機の真実”という本の内容も
ほぼ同じです。 アメリカの真実は、
そういうもののようです。 オバマが
そういう困難だからこそ、選ばれたという事
なんでしょう。 日本の持つ米国債は、このままだと
大変な事になると同じ意見でした。でも、中国は、
それを逆手にとって、不都合な事をすると、
米国債を売るぞ!!と、したたかに交渉して
いるので、盲従するだけの日本より 重要視
されているようです。
返信する

コメントを投稿