普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

大学まで無償化大赤字の日本

2017-03-12 12:21:35 | 政策、社会情勢
「日本はシンガポールの良いところ、悪いところを学んでは」
 2月14日の読売新聞と投稿欄に上田さんという高校の教師から、日本では高校生の理解力低下、その原因は誰でも入れる大学全入の風潮。シンガポールでは理解力が世界一、それは大学に入るために必死で勉強したのに違いないと趣旨の意見がでていました。
 私は昔シンガポールに一年半ばかりいた経験もありネットで同国の教育事情を調べて見ました。私が居たころは小学校4年で全国共通のテストで、労働者向きとそれ以外の人向きのコースに別れると言う極端なものでした。なお中学、高校とも期毎の共通テストがあり、その結果も公表されているらしく、企業の採用条件に必ず、例えば英語、数学の一定以上の成績を入っていましたが、多分今でもそうだと思います。
 現在では小学校4年で希望者に英語、数学の試験を行い成績の上位の1%の人が9つのエリート小学校に入れる。小学校6年で全国共通のテストで、成績の悪い子は落第。良い子でも成績次第で複雑な進学コースつまり自分の一生が決まる、上に進んでも期毎の厳しい試験が待っているそうです。日本の共通テストの学校別の成績無公表・小学校の差別化禁止などとは大きくちがいます。
 一党独裁の社会主義国らしく、割り切って人の実力で進学コースが決まる、そして必要な投資はするが必要でないところはしない。その為に優れた人はそれなりの教育のコース、それ以外の人は労働者向きの(私のいたころは中学卒までの)コースと言う極端な割り切り方。
 その結果やその他の対策でシンガポールは
・一人当たりの労働生産制は世界で5位、日本は35位。
・一人当たりの国民所得はアジアで一位で日本の1,5倍
・住みやすい都市:世界一。
一方では
・国民が感じる幸福度世界最低。
・情報の公開度も世界の最低近く。今もそうだと思いますが私がいた頃も御用新聞と国営放送だけ。
 日本はシンガポールの良いところ悪いころを研究すべきだと思います。
「日本の抱える問題」
 私がブログを始めたころは日本の支出はの30%が国債費と社会福祉費がしめて居ましたが、今は40%近くになっています。あとの60%で、昔の日本の売り物のODAによる外交政策、トランプさんから要望の出るかもしれない支出の2%の軍備費など全てを処理しなければならないとは大変です。
 2月17日の読売では「大学無償化アピール合戦」「財源、妙案なし」のタイトルで
教育無償化の費用
・大学・大学院・短大 約3兆一千億円
・高校 約3000億円
・幼稚園・保育所・認定こども園 約7000億円
計約4兆1000億円
の数字が出ていました。
「私の提案」
 西も東も判らない幼児のための・幼稚園・保育所・認定こども園の無償化は判りますし、少子化対策を考えても無駄な経費でないどころか推進すべきです。
 しかし自己意識のはっきり出だした高校以上の人たちへの無償化は考えるべきと思います。
 まさに高校の教師の上田さんの言われる「日本では高校生の理解力低下、その原因は誰でも入れる大学全入の風潮、シンガポールでは理解力が世界一、それは大学に入るために必死で勉強したのに違いないと」のお言葉。
 そのお言葉を借りれば財政困難な日本での学費無償化の権利を得るためには学生も生徒も必死で勉強すべきです。
 政府はそれを確認する手段として各段階で希望者を含む全員に全国統一テストを行い一定の成績を納めた学生、生徒に限って補助すべきです。
 人が行くから俺も私も行く学生、生徒に無償の金を出した挙げ句、卒業後には学識なくても出来る単純労働にしか付けないとしたら財政赤字の日本の悲劇です。
 財政事情の厳しい日本では上田さんの言われる大学全入の現状を改善するために、前記の全国統一テストで一定の成績をあげた学生の数を持つ大学しか補助金を出さないようにし、そのような大学の漸減を図ることが国にとっても学生、生徒に取っても良い方向に行くと思います。
 なおシンガポールと異なる提案ですが、卒業後現実を見てこれから改めて勉強したいと思ったり、方向転換を考える学生・生徒に対する救済処置。つまり卒業後に統一テストの受験の機会を与えること。そのための夜学の高校、専門学校などに補助金をだすなど救済制度を設けることです。
 国債費と社会福祉費が全体の支出の40%近くになっているのに、殆ど無制限に高校大学の無償化を唱えている政党は何を考えているのでしょうか。
 この記事が書くように、全入の対策として社会保障費の大幅削減、増税、教育国債発行で問題の先送りなど問題続出。
 それなのに勉強してもしなくても「公平」にばら蒔きの全入など、お手手つないで一緒にゴールインの日教組そこのけの議論をしている政党は選挙対策以外に一体何を考えているのでしょう。

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豊洲問題、後ろ向きの議論より前向きに安全化否かの議論を

2017-03-12 11:42:11 | 政策、社会情勢
「悪意に満ちたテレビの石原さんの記者会見報道」
 私はたまたまミヤネ屋で石原さんの記者会見報道を初めから終いまで見ていました。
 石原さんは小池さんの豊洲問題の責任に就いて
・会見の前に環境問題の二人の権威者に豊洲問題に就いて尋ねると二人とも豊洲は安全だと答えた。その内の女性はこのようなことでもたもたしているのは国辱だといった由。
・その点から言って豊洲使用開始までの運転経費や関係業者への保障など小池さんの不作為の責任は大きいと
言っていました。
 ところがNHKの9時と11時の放送では
・石原さんの前半の発言の紹介はなし。彼の言う小池さんの不作為の発言だけ。石原さんらしくない石原さんがいかにも根拠無しに彼女に因縁を付けているかのような放送。
・小池さんに関しては、人の責任を言うのは簡単。石原さんは肝心の所は話してない。豊洲問題では関係者も移るのに反対しているからと(自分の判断の責任は棚にあげての人ごとのような)根拠を示しての反論。など彼女の発言の全てを紹介。
・記者会見ではNHKの女性記者の質問もあったようですが、9時と11時の放送のアナウンサーは記者会見の模様を見たのでしょうか。
 その後各社のテレビともNHKとほぼ同じような報道。
 是々非々の立場の外野の私から見るとNHKを初めとする各社の放送は小池ブームに乗った偏った報道にしか見えませんが。
 石原さんが一番言いたかったのは豊洲が現状で安全だと、言うことそれに伴う小池さんの不作為の責任。
 石原さんは二人の話しか紹介していませんでしたが、この直後ネットで調べると豊洲問題関係の環境の専門家も地下水は異常な数字を示しているが実害はないとの報道。
 その後今までと違う異常な数字を出した業者が都議会に呼ばれて、その理由を東京都のほうから今までと違うサンプルのとり方を指示されたこと、その水も今までと違った濁っていたことを話していました。 小池さんはこの数字を取り上げて豊洲の延期を決めたのです。都の係員の今までち違ったサンプルのとり方の指示。その上司は小池さん。そしてその数字に基づいた間違った判断。これ小池さんの責任では。小池さんは石原さんの素人発言を責めて、自分の施政中の失敗を自分も素人だから逃げられるでしょうか。
 豊洲問題の最大の問題は安全か否かです。
 テレビでは都議会での業者の報告を報じた後その後どこも取りあげずに、石原さんが豊洲が安全だと言ったこと、その事を石原さんに伝えた専門家に確認することもせず、石原さんらしくないなど揶揄するテレビ。
 どう考えてもどうかしていませんか。
 それにしても、麻生さんが総理のときのNHKの総理に訊くの番組で肝心の彼の政策のことを訊いたのは僅か1~2分だったことを思い出しました。 (付記参照)
 そしてこの問題をとりあげたのは報道、ネットを通じて多分私だけ。
 空気に流されるテレビ。この傾向と昔と全く変わっていないようですね。
「豊洲が安全化否かの前向きの議論を」
 その後石原さんが記者会見の内容の一部の訂正の文書を発表しその中で改めて、豊洲の安全に就いて環境問題の二人の権威者に確かめると安全だと断言したこと。それでもそれを無視する小池さんの不作為の問題に就いて刑事告訴すると発表すると、新聞テレビとも豊洲の安全問題について簡単に取り上げるようになりました。(私の勘繰りでは各メディアとも前提の豊洲が安全だと言う石原さんの発言を無視したこと彼が頭に来て訂正文書を出したような気がします)。それで9日に改めて図書館でネットの情報を調べた所、環境専門家は勿論、橋下さんやネット言論界の雄の池田信夫さんを初めとする評論家の殆ど全てが豊洲安全に賛成の人ばかりでした。中でも池田さんは安全問題につい小池さんはバカな世間を上手く操作しているとと書いていました。私は世間がバカとは思いませんが、小池ブームに乗って彼女の意見ばかり取り上げるマスコミ、特にテレビに問題があると思います。ちょうど小泉さんの郵政選挙中に彼の事ばかり放送して大勝させたのと同じ手法。私は強いてバカがいるとすれば小池さんから利用されている(彼らは小池さんが小泉さんの手法を利用していると言いながら)彼女に利用されているマスコミ特にテレビだと思います。   彼らは石原さんの豊洲安全の意見をとりあけげて、それが安全化か否かの報道をすべきと思いますが、今までの小池さんよりの報道からどうするのでしょう。
 然しその後の石原さんの文春への寄稿、橋本、片山元県知事の豊洲問題を政争の具とするなと言う批判、10日の週刊新潮の広告で「ベンゼン79倍で小躍りの小池に突き刺さったブーメラン」での豊洲関係者の小池批判などなど潮目が変わるのでしょうか。
 是々非々主義の私としては、石原、小池の両氏のどちらが勝つかはどうでも良いことで、豊洲が現状の安全か否かを環境の専門家や関係者達が広く前向きに討議して早く決着を付けるべきだと思います。私は小池さんが豊洲関係者を人質にして石原さん攻撃で選挙を有利にするなど大反対。マスコミ特にテレビ関係者もこのことを主張するべきだと思います。
然し今までの小池さんへの提灯持ちの報道をしてきたNHKを初めとするテレビですからどうするのでしょう。

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付記:NHKの「総理に聞く」見ました。
 そして感想は一口に言えばがっかり。
 何しろテリー伊藤さんの「麻生さんは何故漢字の読み間違いをするのか」から、東芝会長の岡村正さん経済対策の遅れの批判、NHKからの世論調査の麻生内閣の支持率低下、麻生さんの総理としての支持率が小沢さんより低いことの麻生さんの考えや、西松建設が国策捜査ではないかの質問などなど。
 そして司会の神志名さんが最後の1~2分と言うときに、今度の総選挙に希望したいのは、争点を日本の将来の国家像をどうするのかと質問をしました。
 麻生さんは残り時間が1分そこそこしかないのを確かめて、それこそ早口で安全保障や福祉対策、中福祉中負担など時間ぎりぎりまで並べたところで番組は終了。