普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

いつまでも公約が出ない(出せない?)民進党

2016-06-15 12:21:24 | 政策、社会情勢
 6月4日に自民党の参院選の公約が新聞に出ました。6日におおさか維新の会、7~8日にかけて公明党、共産党と主だった政党の公約が発表されました。
 定常的な政権交代を期待している私は、肝心の野党第一党の民進党の公約の新聞報道を待って居ましたが、14日になっても出てきません。
 その一方では枝野さんなどの民進党の幹部は自民党は本音の憲法改正を隠して公約にそのことをそっと触れているだけだとテレビに言って居ました。我が党の公約の発表が遅れているのを棚に上て!
「公約発表の遅れの理由」
 内情も何となく判るような気もします。
・考え方も政策もまるで違う共産党との共闘のために公約作りにも何らかの配慮がいること
・自民党と似た考えを持つ右派から左派の社民党出身者、「階級闘争を基本的理念とし、資本主義体制の変革を目指す」旧総評系の日教組、自治労、官公労の皆を満足させる公約を作らねばならぬこと
・最大の支持母体の連合の腰が定まらないこと。理由は化学労組総連合4.7万人の脱退に象徴される加盟労組の減少、民進党支持率の低迷、安倍さんの官製春闘による連合の存在感の低下などなど。
 その内情はどうであれ、野党第一党の民進党としては国民の期待に応えるためにも公約を早く出さねばならないのは当然です。
 特に憲法改正反対、自民党の安全保証政策に反対なら国民の納得のゆく対案を出すべきです。
 安保反対なら中国の尖閣を初めとする東シナ海進出にどう対応するかも具体案を出すべきです。
 民主党政権時代に時の中国大使の丹羽さんが石原さんの尖閣購入の動きに中国の反日感情を煽るなと国民に警報を出す一方、中国に対しては日本は「個人の土地の購入などについて制限を加えられない」と説得していたのに、何を血迷ったのか丹羽さんを辞めさせてまでして、尖閣を国有化して東シナ海進出を狙う中国にとって良い言いがかりを持たせてしまった責任を持つべきです。
「昔の民主党と岡田さん
 最近の岡田さんの動きを見て、所謂小泉選挙のときの民主党党首の岡田さんの演説を思い出しました。
 小泉さんの郵政改革一本槍、反対する自民党の幹部を追放など、まして民主党に対してはボロクソの演説。まるで今の米国のトランプさんのような演説を歓迎する大衆。
 小泉さんの戦略に載せられて、選挙中というのに毎日それらの模様ばかりを放送する反自民のテレ朝を含むテレビ。
 そんな時に岡田さんは大真面目に大衆受けしない消費税増税など民主党の政策を訴えるばかり。
 私はその様子をテレビを見て余りの民主党の選挙戦術の拙さに、地もとの候補者(現在の北九州市長の北橋さん)に岡田さんたちの演説にもっと小泉さん攻撃を増やしたら手紙を書いたほどです。
 今の岡田さんは自民党に勝つ為には政策丸反対の共産党と共闘して後記のように民進党の支持率を低迷させています。
 私は民進党の支持率の上昇のためには岡田さんは昔の真面目な政策の岡田さんに戻るのが唯一の道だと思うのですが。
 テレビでは参院選のための候補者掲示の立て看板を立てていましたが、それでも民進党の公約が発表されないなんて。
「産経の報道」
 私は自分の新聞の見落としかもと思って、ネットで調べて見ると産経の報道にありました。9日の記者会見で15日にマニフェストでなく「民進党の重点政策・国民との約束」の形で発表すると言うのです。自民党が4日に発表したのですから野党第一党の民進党は少なくも一週間位で公約を出しても良いのに。
 産経も同新聞らしく、「やっぱれ決められない政治」素案を示すも、消費税、TPP、憲法、沖縄への言及なし」との表題で欠席者の多い素案審議の部会など批判。岡田さんは前回の盛り沢山のマニフェスト失敗で、慎重になっているのか?と書いて居ましたが、発表の遅れの主な理由は私の書いたように、共産党との共闘、複雑な党内事情の原因のほうが大きいと思うのですが。
その現れは最近のNHKの世論調査による各党の支持率の変化を見ても判ります。
・自民党38.1(前回37.0)、民進7.6(8.2)共産3.2(4.1)、おおさか1.2(1.3)
 明らかに民進党・共産党の連携の一般への反応がここに現れていると思うのですが。
 今日発表される公約を見てみたいものですね。(15日午後投稿)

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奨学金返済で一家破産?

2016-06-15 12:11:10 | 教育

 6月2日のNHKの「クローズアップ現代+」で「奨学金で一家破産に!?教育貧困家庭の衝撃」とい言う番組を聴きました。
 一人は奨学金600万の返済で月14万円の収入の中から5万円払わねばならない一人暮らしの保育士の女性の話。
 一人は奨学金850万円の返済に困っている一人暮らしの男性の非正規社員の話です。
 いずれも通学中に生活費を稼ぐ為にアルバイトをしたこと、卒業後はこのままでは生活が出来ないので自己破産するしかないが、保証人の親まで返済の義務を負わせねばならぬと立ち往生しているそうです。 (昔人間から見れば奨学金の金額は途方もない額のような気がしますか、その場でメモをしたので間違いない数字です。)
 そして番組の結論は西欧諸国のように奨学金を給付制度にしてはと言う話しで国会でもその話が出ていると言うことでした。
 私はたまたま前回の[川柳「遊ぶならと弟を背に括られる」貧乏の今昔 ]で姉と兄弟の助け合いで私以下の三人の男の子が旧制の工業学校に進み卒業後は初級管理職を約束された大手企業の職員に採用されたと書きました。
 その中でも書きましたが、当時と現在の考え方の違い、高度成長→長期低迷と時代も違いますので私の孫のことについて書きます。
 私の息子の入社した企業がいわゆるブラック企業に売り飛ばされて、給料が大幅に減額、悪いことに離婚で父一人娘一人の暮らしでした。
 孫の娘は高校卒業後、療法士の資格をとるため地もとの私立大学に進みました。帰宅後、書店でアルバイト、夕食後就寝、午前4時に起きて復習の頑張り。卒業前に世の中に先駆けて内定、初任給20万円。息子が自分と余り変わらない初任給を娘が貰ったと悔やみ半分自慢半分で言っていました。孫も奨学金を貰ったそうですが勿論返済など充分な余裕。
「私の意見」
・この事実と貧乏時代の私の経験から言えることは、同じ収入でも「一人なら暮らせぬが二人なら暮らせる」こと。
 前記の二人とも諸事情もあったのでしょうが、地もとに残り親と一緒に居れば600万円以上の借金をしなくても授業料の範囲の2~300万前後の奨学金で済んだと思います。
 親のいる地方の大学に通えば地元の市町村に取っても、将来の地もと就職に繋がるとして大歓迎と思うのですが。
・奨学金850万円の返済に困っている一人暮らしの男性の非正規社員本人も、大学まで行き、大借金までして得た知識も活かせないで誰にでも出来る非正規社員の仕事をするなど不本意なことと思いますが、高校・大学に何らかの補助金を出している国に取っても大きな損失です。
 私が「日本の貧困化の問題と教育」で書いたように「国公立の大学には高校の全国一斉テストで一定の到達度に達しない生徒はたとえ定員不足になっても入れない。普通学科には弱くても、特殊技能を持つ人達のための国公立や私立の学校には補助金を出すなどの、厳しい処置が特に「人が行くから自分も行く」という学生の将来のためになると思います。
・番組の結論は日本もの西欧諸国のように奨学金を給付制度にしろと言っています。
 NHKや民放でのこの種の番組で良くあることですが、一方的な自社の主張ばかりして、それに伴うの問題点には殆ど触れないことです。
 NHKは奨学金を給付制度にした西欧諸国の殆どは20%前後かそれ以上の消費税を国民に課していることには全く触れて居ませんでした。
 日本では消費税を8%から10%にするのにももたついています。
 安倍さんは公約の消費税増税を見送るとしても、緊急を要する保育・介護に関する費用は消費税の枠外からひねり出すと言っています。然し前記の保育士への給与改善や、それ目指す学生へ奨学金の給付制度は考えられるとしても、もう一人の850万円の奨学金返済に苦しむ一般学生への給付制度をする余裕などあるでしょうか。
 前記の非正規社員になった人がどうか判りませんが、人が行くから自分も行く、それで取り敢えず一般学科を選択する生徒やその親たちは、その前に学資や一人での生活費や、生徒の行く末など充分に考える必要があると思います。

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