土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

大報恩寺、六観音像は必見です。

2018年05月29日 | 京都の古寺巡り





(2018.05.26訪問) 


大報恩寺、千本釈迦堂と云う方が有名かも。特にお亀桜という大枝垂れ桜で名を馳せているお寺ですネ。時期は済みましたが大枝垂
の今は青葉満載の大樹、本堂が隠れるほどの樹勢です。そうそう「お亀さん」のお話も。本堂建築棟梁のおかみさん「お亀さん」に
まつわる天晴伝説が今も語り継がれ、本堂にはその「お亀さん」のお面や人形が展示されています。
今日は究極のベッピン「お亀さん」に会いに大報恩寺にやって参りました。目的はもう一つあるんですヨ。





            ▼参道口に立つ寺号石柱。やはり大報恩寺よりも千本釈迦堂ですか。







            [ 大報恩寺 ]
            ●山号 瑞応山(ずいおうざん)
            ●寺号 大報恩寺 (だいほうおんじ)通称 千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう)
            ●開山 義空上人 (ぎくうしょうにん)
            ●創建 安貞元年 (1227年)
            ●宗派 真言宗智山派 (しんごんしゅうちざんは)
            ●本尊 釈迦如来坐像
            ▲京都市上京区今出川通七本松上ル溝前町 TEL.075-461-5973
            ▲拝観料 一般500円 御朱印300円
            ▲拝観時間 9:00~17:00
            ▲JR京都駅市バス50系統、阪急京都線四条大宮駅から市バス51系統で上七軒下車徒歩約3分。





▼綺麗な参道です。参道口は五辻通りに面しています。







大報恩寺縁起
鎌倉時代、承久三年(1221年)義空上人が、この地に小堂を建て、釈迦如来像と十大弟子像を安置したことに始まり、倶舎、天台、
真宗三教の霊場となる。安貞元年 (1227年)、現在の本堂が建立。室町時代、応仁文明の乱 (1467~1477年) では西軍の中心地(西陣)
だったため焼失。ただ、本堂だけは奇跡的に焼失を免れました。





▼山門。簡素ですが五本線が施された格調の高さを感じる山門ですネ。切妻造、四脚門、本瓦葺。







▼参道は一直線に本堂を目指しています。







▼山門を潜るとすぐ左、北野経王堂。







              ▼北野経王堂の縁起。

      





            ▼山名氏清の碑。







▼さて本堂参道に戻りましょう。右の大きな樹は……、







▼これが「お亀桜」枝垂れの見本のような桜樹、樹齢60~70年とのこと。満開の頃は圧巻です。







▼本堂(国宝)。桁行五間、梁間六間、入母屋造、檜皮葺、正面一間向拝付。安貞元年(1227年)建立。
 十年続いた応仁の乱で唯一残ったのがこの本堂です。
 正面五間はすべて蔀戸になっているため入堂は左側面から。
 






▼蔀戸が開けられた正面。







▼広々とした堂内、外陣から内陣の様子。







▼本堂須弥壇。中央方一間を鮮やかな仏画が残る四天柱で囲み内々陣とし、本尊釈迦如来像は秘仏のため奥のお厨子に。







            ▼本尊釈迦如来坐像(秘仏)。
             像高約90cm、木像、玉眼、仏師行快(快慶の弟子)、鎌倉時代。
             千本釈迦堂の名前の由来は、この釈迦像から名付けられたと云います。
             (写真はネットからもらってきました)







▼内陣四天柱と貫、梁に残る柱絵の鮮やかなこと。







            ▼応仁の乱の生々しい痕跡が残る柱。







▼本堂左脇の間にお亀さんワンサカ集合。







▼こんな方や、







▼こんな方が。







▼本堂から境内の左方を見ると……、







▼いてはりました、お亀さん。







▼なんとふくよかな、これこそジャパニーズベッピン。







▼おかめ塚の由来。







▼本堂裏に千体地蔵塔が天を目指して。







▼鎮守の稲荷社も鎮座。







▼霊宝館。過去二度ほどこのお寺を訪ねているのですが、霊宝館に入るのは今回初めて、ブラボーな仏像が迫ってきますヨ。







▼感動の六観音立像 (重文)。仏師肥後別当定慶、貞応3年(1224年)
 右端如意輪観音坐像を除いて各立像は、ほぼ像高175cmくらいの等身像。一部ガラス越しに拝見することになりますが、相
 当真近で見ることが出来ますので細かい彫技がよく判ります。凄い技の仏師がいたものです。
 他に十大弟子立像10躯も必見。







            ▼一番右の如意輪観音坐像。







▼ご朱印です。枝垂れ桜が地面まで枝垂れてます。







お亀さんの顔がまだ瞼の奥にチラチラしますが、今日の感動NO1は六観音に会えたことです。ザッと800年前の造像仏、大仏師運慶
さんの流れをくむ仏師定慶さん、プロ中のプロの弟子筋もやはりプロ中のプロでした。久々にプロの凄技を見た大報恩寺訪問でした。
大報恩寺 オ シ マ イ





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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Jun)
2018-05-31 21:18:12
昨日BSの番組で紹介していました。
京都の観音様を巡る旅みたいな?
画面を通しても綺麗な仏像だなぁと感動しました。

オカメさんは知りませんでした。番組でも触れていなかったので・・・
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Unknown (hidepon)
2018-06-01 01:08:34
Junさん、こんばんは。
BSで放送されてましたか、気が付きませんでした。
気が付けばダブルで楽しめたんですネ。
惜しいことをしました。

Junさん、実物を拝するともっと感動しますヨ。
機会があれば是非一度。
コメントありがとうございました。
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大好きなお寺 (ぶーこちゃん)
2018-07-09 20:08:21
千本釈迦堂、いいですよね〜
たくさんの仏像さんに囲まれて、うっとりながめてしまいます。

有名なのに、穴場的なところも、静かで落ちつきますね。
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Unknown (hidepon)
2018-07-10 16:17:37
ぶーこちゃん、こんにちは。
ぶーこちゃんは、仏像がお好きなようですネ。
ボクも過去二度ほど来てるのですが、霊宝館に入るのは今回が初めてでした。
やはり仏像は、目の前、身近で拝見するのが一番ですネ。
本当はお堂に祀られるべきだと思っていますが……。
コメントありがとうございました。
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