土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

石山寺、多宝塔の大日如来は快慶さん作、是非一見を。

2014年10月24日 | 滋賀の古寺巡り



(2014.10.18訪問)


岩間寺を下ること約十五分、西国三十三観音霊場十三番札所石山寺は琵琶湖瀬田川沿いにある大寺院です。
石山の名の通り硅灰岩の固まりの上に立つお寺です。お昼前に着いたのですが駐車場は満杯、門前のカフェ
の駐車場に止めてとりあえずお茶。「参拝だったらどうぞ」という訳で駐車代六百円タダ!
ルンルンで山門を潜ったのは云うまでもありません。


▼快慶さん渾身の作、多宝塔の大日如来坐像。




[ 石山寺 ]
●山号 石光山 (せっこうざん)
●寺号 石山寺 (いしやまでら)
●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開基 良弁上人 (ろうべんしょうにん)
●開創 天平十九年 (747年)
●宗派 東寺真言宗
●本尊 如意輪観音坐像 (秘仏)
▲拝観料500円 朱印300円 駐車場600円
▲拝観時間 8:00~16:30
▲西国三十三カ所観音霊場第十三番札所
▲http://www.ishiyamadera.or.jp/
▲滋賀県大津市石山寺1-1-1 Tel. 077-537-0013
▲JR西日本湖西線「石山駅」下車、京阪バス「石山寺山門前」下車スグ
 京阪電車浜大津で石山坂本線に乗り換「石山寺駅」下車徒歩10分


▼東大門 (重文)。
 三間一戸、十二脚門、入母屋造、本瓦葺。建久元年 (1190年) 建立。




石山寺縁起 (石山寺パンフより抄出)
東大寺大仏造立のための黄金不足を愁えた聖武天皇が、ここに伽藍を建て如意輪法を修すようにとの夢告を
受け、良弁僧正を開基とし本尊の秘仏如意輪観音像を祀って開かれた寺院。石山寺は奈良時代から観音霊地
とされ、平安時代観音信仰が盛んになると、朝廷や摂関貴族と結びついて高地位を占めるとともに、多くの
庶民の崇敬をも集めました。その後、源頼朝、足利尊氏、淀殿などの後援を受けるとともに、西国三十三所
観音霊場としての地位を確立しました。


         ▼寺標。





▼東大門仁王阿形さん。





▼吽形さん。





▼東大門から参道。





▼桜並木の参道。





▼手水舎。





▼この石段を上ると境内です。





▼観音堂。





▼三十三観音が整然と並んでいます。





▼毘沙門堂。桁裄三間、梁間二間、宝形造、桟瓦葺。安永二年(1773年) 建立。





▼主役兜跋毘沙門さん(重文)、左右に吉祥天さんと善賦師童子。





▼蓮如堂 (重文)。





▼御影堂 (重文)。桁裄三間、梁間三間、宝形造、檜皮葺。室町時代建立。
 檜皮の屋根は今カバーが掛っています。養生なんでしょうか。





▼御影堂須弥壇。
 石山寺の中興の祖と言われる菅原道真の孫で第三世座主淳祐 (890~953年) 像が祀られています。





▼奥が空海さん御影。





▼石山寺名称由来の硅灰岩 (天然記念物)。いたるところ顔を出しています。





▼本堂 (国宝)。入口です。





▼本堂。本尊如意輪観音坐像 (秘仏)。





▼下の道から懸け造りが精一杯。建物はどの位地からも全景が撮れない珍しいお寺です。





▼開基良弁さん坐像。脇堂に祀られています。東大寺の良弁さんとよく似ています。





▼鐘楼 (重文)。桁裄三間、梁間二間、重層袴越、入母屋造、檜皮葺。鎌倉後期建立。





▼ボチボチ赤味がさしてきました。





▼少し上った所からの硅灰岩。





▼経蔵 (重文)。桁裄三間、梁間二間、高床校倉造、切妻造、桟瓦葺。桃山時代建立。





▼多宝塔 (国宝)。建久五年 (1194年) 建立。年代の明らかなものとしては日本最古の建物。





▼本尊大日如来坐像 (重文)。像高102cm、寄せ木造。建久五年 (1194年) 像立。仏師快慶作。
 今日の訪問はこの大日さんに会いに来たようなものです。
 国宝指定にどういう基準があるのかボクは知りませんが、この像が何故該当しないのか不思議です。





         ▼多宝塔。





▼月見亭。桁裄一間、梁間一間、寄棟造、茅葺、袴越。四方下屋庇付、外壁は吹き放し、高欄付。保元年間
 (1156~58年)建立。貞保4年 (1687年) 再建。





▼心経堂。桁裄三間、梁間三間、宝形造、檜皮葺。般若心経写経を収めています。





▼本尊の如意輪観音半跏像。





▼光堂遠望。





▼光堂。懸造りの慰霊堂。桁行七間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺、平成二十年 (2008年)復興再建。





▼山上付近の染まり具合。





         ▼牡丹園の中に源氏物語執筆中の紫式部さんが居てはります。





庭園無憂園へ下りてみます。
▼八大龍王社参道。





▼池の真ん中に社、龍神を祀っています。





         ▼甘露の滝。小さいながらも水量、音申し分なし。





▼庭園無憂園。今は無惨な感じ、黄菖蒲の頃のこの庭園見応えありますよ。





         ▼天狗杉。
          学僧朗澄律師ゆかりの杉。経典類を守るため死後鬼の姿で、
          この杉のテッペンに現われたと伝わります。





▼御朱印です。露出した硅灰岩に置いて撮ってみました。





今日のフロク。
▼比叡の山並みに抱かれ静かに滔々と流れる瀬田川。





観光寺院としてすべてを備えているお寺、広い境内ながら巡っていて疲れる事はありません。お寺好きには
ワンダーランド、楽しいお寺です。本堂の秘仏ご本尊如意輪観音さんはお厨子の中、しかし堂内は巡礼者、
参拝者で入れ替わり立ち替わり、大人気札所の証明なんでしょう。この時期、境内を彩る色気はありません
が、好シーズンの梅園、牡丹園に桜並木、全山覆う紅葉と境内の色景色は捨て難いものがありそうです。




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2 コメント

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Unknown ()
2014-10-25 21:53:15
こんばんは~
梅の時期にしか訪れたことなく
花ばかり写していました。
知らない所もあり丁寧な紹介で良く分かりました。
日如来坐像素敵ですね。
次回訪れた時はお目にかかってきますね^^;
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Unknown (hidepon)
2014-11-02 22:17:33
彩さん、こんばんは。
レス遅れ申し訳ありません。
故あってPC、9日間ほどOFFにしてました。
今、久し振りにONです。
25日の古寺巡り、今から原稿作りです。
大変失礼しました。これからもヨロシクお願いいたします。
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