土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

齢延寺、山門彫刻の見事さに感激。

2019年02月20日 | 大阪の古寺巡り





(2019.02.18訪問)


あべのハルカスの36階へお使いに行った帰り、例によりダラダラと谷町筋を谷九に向かって歩いていると思って下さい。四天王寺前
夕陽ケ丘を過ぎて谷九に近づくと左手に生国魂さんの森が、その一帯が生玉寺町といってお寺村。見るともなく見ながらフラフラ路
地みたいな道を歩いていると突然豪華で立派な山門が目の前に。勿論その門に吸い込まれて行ったのは云うまでもありません。お寺
の名は齢延寺。





            ▼このビルにお使いにいった帰り谷町筋を歩いていると思って下さい。







            [ 齢延寺 ]
            ●山号 生魂山(いくだまさん)
            ●寺号 齢延寺(れいえんじ)
            ●宗派 曹洞宗 (そうとうしゅう)
            ●開創 元和9年 (1620年)
            ●開基 義春上人 (ぎしゅんしょうにん)
            ●本尊 釈迦如来 (しゃかにょらい)
            ▲大阪市天王寺区生玉町13-31 06-6772-0065
            ▲拝観 境内自由 6:00~18:00
            ▲地下鉄谷町線「谷町九丁目駅」下車 3番出口徒歩8分





▼仁王門前に建つデッカイ寺号石柱。

 





▼立派な仁王門。ですが門前の道が極めて狭い、ビックリするほど狭い道に沿っているんです。
 仁王門としては非情に珍しい構造で、下層屋根部分に室が設えられ梵鐘が吊るされています。
 3間1戸、重層楼門、入母屋造、本瓦葺。初層左右に仁王像安置。







齢延寺縁起
曹洞宗の寺として真田山に開創された齢延寺は、1623年に今の場所、減聖寺坂を上がってすぐ左手のところへ移転。志摩国領主稲葉
家の菩提寺でもあった。江戸時代は「齢延寺の彼岸桜」と呼ばれた桜の名所で、いまも大樹古墓の多い風格のある寺として知られる。
境内には、幕末に私塾泊園書院を興して活躍した儒者藤澤東咳、南岳父子や画家の鍋井克之、名刀鍛冶師の左行秀の墓がある。また、
御方洪庵、斉藤方策と並ぶ浪速の3名医の一人原老柳ゆかりの老柳観音には、病気平癒を願って訪れる参拝者が多い。





▼こういう感じの室造り。室内には十六羅漢が祀られています。







▼山号生魂山と揮毫された仁王門扁額。







▼この仁王門やたら各部に彫刻が施され、素通り出来ない魅力があります。







▼例えばこの奥貫の龍、身はのたうちまわる感じですが、顔はしっかり正面向き、迫力顔でこれでもかと云うほど細かい彫です。







            ▼内柱の彫刻と寺号の木札。







            ▼観音菩薩まで彫られています。







            ▼初層左右の仁王像、先ずは右の阿形金剛力士。     













            ▼左の吽形金剛力士。                 













▼境内から仁王門を振り返ります。前方に見えるのは別のお寺です。







▼観音堂。







▼境内は狭いですがこんな花壇が一時のやすらぎ。







▼立派な向拝付きの庫裏玄関。







▼やはりこの貫にも龍の彫刻。







▼前柱木鼻にも目一杯の植物で飾られています。







            ▼前柱彫刻もこんな感じ。(この写真はネットからもらってきました)







▼本堂です。桁裄5間、入母屋造、本瓦葺、1間向拝付。







▼山号が書かれた本堂扁額。山門扁額と同じ方の揮毫だと思われます。







▼本堂正面ガラス戸から覗いた内陣の様子。瓔珞が半端じゃないですネ。







▼須弥壇最奥に本尊お釈迦さんがお坐りのようです。瓔珞は凄いのですが須弥壇周りは質素な荘厳です。







▼本堂を見納めて齢延寺 オ シ マ イ






街中の極々小さなお寺で、細い路地に面して仁王門が立っていますが、これがただただ驚きの仁王門。柱と云わず貫までが彫刻で飾
られています。失礼ながらこのお寺、小さな境内にこれほど堂々とし、そして似つかわしくない仁王門はかって知りません、しかも
鐘楼まで備えているんです。この生玉寺町はお寺の密集地、どれほどのお寺が甍を接して軒を並べているのか知りませんが、歩いて
いるうちに、新たな発見があるかも知れません。興味津々の生玉寺町でした。



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