裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

東北さすらい人助け旅・7

2011年07月26日 18時36分49秒 | 被災地ルポルタージュ
仙台市では、独自にボランティア活動を展開し、常に人員を募集してる。
いつでも、誰でも、大歓迎、という市政・・・いや、姿勢だ。
そのシステムはこうだ。
まず、「午前9時に、宮城野球場の体育館に集まってください」とくる。
仙台駅から電車で10分ほどのそこに赴いてみると、なるほど、体育館全体が広大なボラ基地となってる(被災者さんを収容する避難所ともなってるらしい)。
外には洗濯物がはためき、仮設トイレが並び、ボランティアであることを示すオレンジのビブスを着たひとたちがせっせと立ち働いてる。
中に入ると、救援物資の入った段ボールが山積みされた廊下、そして別棟に避難所。
だだっ広いホール内はいくつかのシマに分割され、ボランティア受付、待ち合い、説明所、備品貸し出し所、そして事務仕事などを行う「役場の出張所」のようになってる。
蒸し暑い。
汗が滝のように流れる。
避難者さんたちのしんどさを思う。
受付をすませ、待ち合いブースの折りたたみイスに座って待つ。
この日は少々立ち遅れたので、みんなが出払った後らしく、2人、3人がぽつんといるきり。
ここで待ってるうちに、どこからか仕事が舞い込んでくるので、「この仕事をしてくれるひとは?」などと係員にそそのかされるままに手を上げれば、そのボランティア仕事が割り振ってもらえるというわけなのだった。
合理的だ。
待つこと15分。
「宮城野地区に出動」の命が下る。
集まった何人かと一緒にワゴンに乗り込み、現地に向かう。

降ろされたのは、宮城野の岡田という集落にある、前線のベースキャンプ。
古民家であることはRQチームと同様だが、どこかリゾートな雰囲気が漂ってる。
ここでは、長靴、手袋、ヘルメット、マスク、そして水やアルカリ飲料などの物資が、希望者に支給してもらえる。
さすがに自治体の後ろ盾があるとあって、フォローが手厚い。
手軽な気分でボランティアをしたいひとには、ここは最適かも。
しかしこちとら、過酷な現場を(二日間だけだけど)しのいできた歴戦の勇者だ。
自前の重装備で望む。
なのに、与えられた仕事は「畑の草刈り」。
「そこにチャリがあるから、ただちに現場に急行してくれたまえ!」
「ラジャー!」
拍子抜けしながら、長靴でペダルをこいだ。

つづく

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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