徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

一線を越える/排外デモカウンター行動(6.16)

2013-06-17 19:45:06 | News


開始時間である14時30分前から歌舞伎町交番、大久保公園周辺はかなり沸騰していたようだ。
この日のデモ隊がどこか散漫で、疲労感さえ漂わせていたのは、おそらく事前のトラブルが頻発し、集合場所の公園内外でプレッシャーをかけられ続けた(かけ続けた)効果だったのだろうと思う。
しかし、今回はこれまで以上にさまざまなことが起こり過ぎた。

そんなことも知らずにオレは14時に新宿に到着し、歩いて大久保公園へ向かう。
この時点ですでに清さんとクボケンさんのトラブルは起こっていたようだが、確かに先月、先々月と比較しても歌舞伎町交番の周囲は機動隊の姿が多かった。公園に到着すると大久保病院の入口周辺(公園の出入口ゲートがある)では、ケータイカメラを構えた一般人(カウンター?)にデモ参加者が掴みかかり、揉み合いが始まった。間もなくノイホイさんたちもやって来て、機動隊の規制線を挟んで10数人で罵声と「帰れ」コールが起こる。
その時点で集会前のトラブルは知らなかったけれども、徐々に歩行者に向かって笑顔で手を振る余裕さえなくなっている春先から現在までの経緯、デモ前の桜井(高田)誠の挑発的な実力行使予告もあって、今回は只ならぬ雰囲気を感じていた。今回は手を出してくるのは間違いない――そもそもこの時点でデモ隊とカウンターの対立以上に、警備のテンションも上がっていたのは間違いないだろうと思う。



スタート時間が近づき、デモの出発ゲート付近に移動。移動途中、「檻」の中から挑発する輩が4人、5人とやって来る。その中にセレソンのユニフォームを着たおじさんがいた。彼は日系ブラジル人だという。
途中からオレたちは罵声や怒声ではなく、二言三言と普段のトーンで言葉を交わす。彼も直前までのように敵意を剥き出しにするようなことはせずに話す。参加するのを止めるように話し続けたが、彼は「在日特権が…」と言いながらオレたちに背を向けて、スタートを待つ隊列の中へ戻って行った。
オレもゲート前のカウンターに加わる。

間もなくカウンターから凄まじい「帰れ」コールが始まった。住民のクレームもありゴールの柏木公園でのカウンターが封印されて以来の怒声だったと思う(警備がしっかり排除しなかったせいか、反・反原発のプラカードを掲げて詰め寄る頓珍漢なオヤジもいたが…)。
盛大な「帰れ」コールが10分近く続く中、デモはなかなかスタートせず、カウンターは徐々に機動隊に公園から引き剥がされ、職安通り方向へ押し出されていく。オレはデモ隊が公園のゲートを通過した時点で職安通りに回り込む。

今回のデモは「桜田祭り」と題されていた。よりによって「桜田」の「祭り」である。そもそも真面目に行動しているとは思えない連中ではあるけれども、ヘイトで弄んでいるとしか思えないネーミングである。それまでも「カーニバル」等を使用していたけれども、もはやこのようなデモに許可を出す意味がわからない。まったくデモのネーミングに情熱を燃やす連中の神経がわからない(これは左右に関係なく、そう思う)。
職安通りの手前で先頭の街宣車の助手席にいた「桜田」に併走して怒声を浴びせかける。

職安通りに出ると明治通り方面に向かって警察車両(人員輸送車)が長々と駐車され、デモ隊が歩く車道とカウンターが併走する歩道を完全に遮断していた。オレは横断歩道を渡らずに反対側の歩道で併走しながらデモを追う。反対側から明治通りに回り込むと、職安通りでかなり通行規制がされたらしく明治通りではカウンターの数が激減した。それでも通過中もトラブルが頻発していたようで、デモは遅々として進まない。

「メインストリート」の大久保通りでは街宣車のふざけた、挑発的なコールが炸裂する。ちょっとこれは悪ふざけとしても理解不能であったが、連中のコールや怒声はこれまでのように在日や朝鮮半島を対象にしたものよりも、確実に「しばき隊(カウンター)」に向けられたものが増えているように感じた。
この日のデモは取ってつけたようなヘイトスピーチを除けば、ほとんど「しばき隊(カウンター)に直接向けられた怒声、罵声」か「しばき隊(カウンター)から自分たちを守らない警察批判」のみと言ってしまってもいい内容だったのではないか。
憎悪(ヘイト)の対象は在日、朝鮮人から、これまで以上にしばき隊(カウンター)、警察に向けられている。

デモの最後の直線である小滝橋通りでは小競り合いや、それに関する逮捕者が続出した。
オレは反対側の歩道を追走しながら柏木公園へ向かったのだけれども、小滝橋通りではこれまでにないぐらい直接併走していたカウンターが多かった。これはきっとカウンターの「学習効果」だろう。
もともと最初の集合場所では威勢がいいものの、後半に向かって猛烈な勢いでバテ続けるのが連中の特性なので、傍目からも疲れている様子は見て取れた(二日酔いかもしれない)。そこに強烈なカウンターが併走していれば「暴挙」に及んでしまうのも頷けるというものだ。
まったくカウンターは非暴力ながら性格が悪い。
小滝橋通りの後半からゴール付近では隊列も乱れに乱れていた。

逮捕者1名を出した前回の柏木公園封鎖が今回の事態を招いたと言えなくもないが、今回も名の売れた連中が逮捕されたが、何といっても「被害者のつもりで被害届を提出しに行ったら逮捕された」という桜井逮捕の影響は小さくない。
「遊び」はもうおしまいだろう。
しかし「遊び」はもうおしまいだからって、これからまた面倒なことは起こり続けるのだろうけれども、もはや「一線」は越えてしまったのだ。先週12日には山形県生涯学習センターが新大久保での一連のデモ、トラブルを理由に在特会への施設貸し出しを拒絶した。来週には渋谷でデモがある。そして今月30日には再び新大久保でのデモが予定されている。桜井が拘束されている新宿署前で「不当逮捕」と抗議を続ける彼らも決断を迫られている。

しかし、カウンター側もクボケンさんや清さんらが意味不明に拘束されてしまった。これらのトラブルは現場での目撃者や動画が残っているので大事にはならないだろう。
彼らの一日も早い解放を願っている。
#FreeKuboken #FreeMasterlow 
残りの人たちも。

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