徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

中国の少数民族抵抗運動マップ

2014-03-24 23:59:59 | News Map

■少数民族の分布


■中国の少数民族問題をめぐる主な動き
<中国で少数民族の抵抗運動がやまない。漢族と55民族からなるこの多民族国家は「民族は平等であり、国家は少数民族の権利と利益を保障する」と憲法に明記、中国政府は「世界で最も成功した民族政策」と胸を張る。だが根強い抵抗運動は、建前と実態の間に大きな乖離があることを雄弁に物語っている。(中略)まずは中国の民族の概況を見ておこう。最大多数の漢族は12億2500万人で、人口の90%以上を占める。少数民族はチワン族の1690万人を筆頭に回族、満州族、ウイグル族と1000万人を超える民族が4つあり、人口の絶対数が少ないわけではない。しかも少数民族の居住地は中国全土の64%に及ぶ。少数民族の中で抵抗運動が際立つのはチベットとウイグル、モンゴルの各民族だ。いずれも固有の言語や文化、生活様式、宗教に基づく世界観を保持することが、中華世界の価値観と衝突する要因となっている。>
<89年の天安門事件、それに続く冷戦終結で世界の枠組みは激変し、ソ連崩壊や中央アジア諸国の独立、モンゴルの民主化などが、中国の少数民族の権利意識を大きく刺激する。また改革開放の結果、沿岸地域が豊かになる一方で、少数民族が住む辺境地域との格差が拡大。不満が一層募っていく。80年代以降、少数民族の抵抗運動やデモが相次いだのはこうした背景がある。(中略)力による制圧は運動の過激化を招く。88年にチベット独立を放棄し「高度な自治」を目指す方向に舵を切ったチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世に対し、独立を求める「チベット青年会議」が反発。近年のチベット族の騒乱は急進派主導とみられ、内部で亀裂が深まる。新疆ウイグル自治区では90年代、独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動」の襲撃が頻発した。ところが2001年の米中枢同時テロ後、中国はイスラム教徒のウイグル族の抵抗運動一掃を国際的反テロ戦の一環と位置づけ、ウイグル族の孤立化を図る。昨年6月、「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル主席は本紙に「問題の平和解決の道は閉ざされた」と切羽詰った現状を訴えた。>
(東京新聞2014年3月24日付 ニュースがわかるA to Z 中国の少数民族抵抗運動/中華の価値観と衝突/不満封じ込めに強硬策)

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