スカパーで
浦和戦。
年一だと思っていたエディのスーパーFKが2発も決まり、元紀の美しいクロスからタカが完全復活とも言えるヘッドを合わせた。ゲーム展開は浦和に押し気味で進められたとはいえ、その分、腹を決めてプレーができた平岡のボランチでの再起用も好奏したと言える。山形を侮るわけではないが、山形相手のホーム戦の方がオフェンスも意識せざるを得ない分、攻守のバランスの取り方が難しい。ある程度ディフェンスに集中できただけ平岡の「ボランチ」らしい素晴らしいスルーパスも見ることができた。大舞台で燃えるタイプの敬輔も熱さが空回りすることなくクールに対応できていた。エディもそうだけれども、敬輔のように浦和の舞台で熱いファイトを見せてくれるプレーヤーがいないと困るのである。
無理せず、幾分ディフェンシブに、しかしカウンターの機会は絶えず見逃さず、鋭く、といった先制後のゲームコントロールは素晴らしい内容だった。大宮戦で爆発しその萌芽は見えていたとはいえ、清水のカウンターの精度は驚異的に上がっている。まるでかつての川崎のように。
次節は22日水曜日、アウスタで川崎戦。
地獄の連戦の中とはいえ好調同士といっていい対戦なので、これは両サポのみならず注目の一戦である。
以前、ツイッターですずぱる@ssplsさんも書いていたと思うけれども、内容は別としても星取り表の見え方というのはずいぶん見る者に影響を与えるものである。
例えば直前までのこの5ゲームで2勝1敗2引き分けという星取り表も、この日のゲームが●ならば、
●○▲▲○●
という一進一退のぱっとしない成績にも見えてしまうのだが、この日の○によって、
●○△△○○
と、ずいぶん前向きに見える。いや実際ゴトビエスパルスの戦いは前向きで迷いがないし、負けは負けとして、ドローはドローとして、それなりの糧と意味合いが見えてくる。だからスタンドのオレらは1-5という神戸戦の惨敗を目の当たりにしようとも拍手を送ったのだ。
「馬鹿野郎、まだ始まっちゃいねぇよ」
というのはそういうことである。
主力の無慈悲な離脱によって今シーズンはまったく一からのスタートを迫られた清水だったが、他サポやマスコミ的にはともかく、オレにはそれなりのポテンシャルを持ったプレーヤーが残っていたと思うし、補強も決して悪くはなかった。そこにアフシンのような戦術家であり、ポジティブなメッセージを内外に送ることができる人間的に魅力的なリーダーが指揮を執れば、決して悲観するような戦いは見せないだろうとシーズン前から確信していた。過去ログを読めばわかると思うけれども、後出しジャンケンじゃないよw まあオレは批判はしても基本的に筋の通らないネガティブなことは書かないけれど。
そこにチャレンジがある限り、彼らのファイトはオレたちの心さえ揺さぶり勇気付けてくれる。拍手を送るのは当然である。翔がいくら叩かれ続けようともチャレンジの輪の中にいる限り擁護するのもそういうことである。
ちなみにこれを浦和に当てはめてみると、
▲▲▲▲▲●
せっかく前節広島戦でペトロヴィッチ監督も「手応えを感じた」というドローも色褪せて見える。この星取り表を見てしまうとJ'sGOALのライター氏が
「泥沼」と嘆くのも仕方がないとはいえ、これが仮に○だったとしたら、
△△△△△○
と、きっと見えていただろう。勝利は「果てしなく遠く」はなかったはずである。いかにビッグクラブがイメージに宿命付けられているのか、イメージの重要さを思い知るのである。
ブルーハーツの「イメージ」は引用しない。