徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

やらぬ善よりやる偽善、ならぬマジ偽善

2011-03-23 06:50:57 | Sports/Football
野球は門外漢である。いや勿論同世代の男と同じように小さい頃から接してはいたが、門外漢ということにしておく。
しかしプロ野球の選手会というのは一体何を考えているのかさっぱりわからない。彼らは自粛して一体何をしようというのか。パリーグと開催を併せることに何の意味があるのか。そもそも彼らはそれまでの間、何をしようというのか、さっぱり伝わってこない。これでは自粛のための自粛に見える。
そんな中、ヤクルトの宮本慎也は「野球で勇気づけられるというのは思い上がりだと思う」と言ったという。
「やらない善よりやる偽善」という言葉が震災後のネット上で行き交っているが、これは正真正銘、文字通りの偽善ではないか。勇気を与えられるか、与えられないかを決めるのは本人ではない。宮本は一体何を言っているのか。
日本のトップアスリートである彼らに野球以上の何ができるというのか。プレイすること以外の何を求められているというのだろう。プレイすることこそ価値のある自己表現であり、それが観る者の心を揺さぶるエンタテイメントになる。勇気というのは、そこで表現されるものだ。しかし、これでは被災者に対して何もできない自分を肯定するためのエクスキューズでしかない。
誰もが、まず、被災地と原発事故の行方と余震に思いを馳せながら、今自分たちができることをやっているんだ。
ほとんどの日本人はキミらのように自粛して何もしないで当面生活できるほどゼニは貰ってないぜ。

もちろんナイトゲームへの懸念というのは理解できないこともない。しかしナイトゲームを不謹慎と見る国民もいるだろうが、計画停電そのものに疑問を抱いている、もう一方の国民もいるのも事実だろう。

それでも今日センバツが開幕する。素晴らしいことである。

しかし余震が止まらない。地震が怖いから延期しろ、と選手会がいうのならば、少しはわからないでもない。

(ちと修整)

協会・リーグ・選手会・金の話資料②2011年3月3日~

2011-03-11 05:33:53 | Sports/Football
オカ資料①2010年11月26日~2011年1月31日
オカ資料②2011年2月1日~15日
オカ資料③2011年2月16日~23日
オカ資料改め、協会・リーグ・選手会・金の話資料①2011年2月24日~3月8日

2011年3月3日
FIFAが決算発表 南アW杯で収入約3千億円。
Jリーグ、各クラブのホームでくじ助成事業を紹介(6年間かけて)。

<国際サッカー連盟(FIFA)は3日、スイスのチューリヒで開いた理事会後の記者会見で2007年から10年までの4年間の決算を発表し、収入が06年までの4年間から59%と大幅に増えて41億8900万ドル(約3435億円)となった。(中略)小倉純二理事によると、FIFAは各加盟協会にボーナスとして30万ドル(約2460万円)、各大陸連盟に250万ドル(約2億500万円)を配分するという。>(共同/スポニチ 3月4日付

<サッカーくじを運営する日本スポーツ振興センターは3日、ことしからJリーグ各クラブのホームタウンで、くじ収益による助成事業の紹介を行う活動を始めると発表した。毎年、5~6クラブを選んで実施し、6年間で全クラブのホームタウンを回る予定。(中略)今季は宮城、新潟、静岡、広島、熊本で実施。>(スポニチ 3月4日付

2011年3月6日
FC東京前社長村林氏、都知事選立候補を検討中。

<J2FC東京の前社長で慶大教授の村林裕氏(57)が4月の東京都知事選への立候補を検討していることが6日、分かった。「スポーツを通じ東京をもっと良い街にしたい。(出馬を)1週間以内には決めたい」と明言した。(中略)76年に東京瓦斯株式会社に入社。08年から今年1月までFC東京の社長を務めた。持ち前の行動力と豊富なアイデアで、クラブを観客動員数3位にまで押し上げるなど、サッカー界では名物社長として知られた。>(スポニチ 3月7日付

2011年3月8日
Jリーグ実行委員会でサッカー選手会の対応窓口「ステータス協議会」発足。

<Jリーグの8日のJ1実行委員会で、日本代表の待遇改善を求めている日本プロサッカー選手会への対応窓口となる「選手ステータス協議会」を立ち上げることが報告された。Jリーグや日本協会の関係者、弁護士ら12人で構成。来週のJリーグと日本協会の理事会で承認された後、正式に発足する。>(スポニチ 3月8日付

2011年3月9日
日本プロサッカー選手会、28日に行われた臨時総会での労組化の決議を発表。
FIFAランキング発表で日本が15位に浮上。 
ザック、3月下旬のキリンチャレンジカップ2011に海外組召集を決断。

<なお、一部、当会が3月に開催される日本代表試合をボイコットするために労働組合化の準備を進めているなどと報道がされておりますが、そのような事実はなく(中略)一部、当会が日本代表待遇の改善のみを要望しているとの報道も見られますが(中略)当会がJFAに対して行っている要望事項は、このような選手としてやるべき義務をこれまで果たし続けた上での要望であることを最後にご理解いただけますと幸いです。>(日本プロサッカー選手会「当会の労働組合化及び当会からの要望について」3月9日付

<国際サッカー連盟(FIFA)は9日付の最新世界ランキングを発表し、日本は前回の17位から順位を上げて15位となった。日本はアジア勢最高位で、オーストラリアが21位、韓国は29位。>(産経新聞 3月9日付

<日本サッカー協会の田嶋幸三副会長は「労働組合を作るのを協会が止めることはできない。苦労している選手はたくさんいる。選手の立場をよくするために動くのは、サッカー界にとっていいこと」と述べた。>(読売新聞 3月9日付

<3月25日のモンテネグロ戦(静岡・エコパ)、同29日のニュージーランド戦(東京・国立)に臨む日本代表に、アジア杯優勝メンバーの海外組がほぼ全員合流する見通しであることが9日、明らかになった。(中略)現時点では、強硬に反対するクラブもないという。別の関係者によると、ザック監督のラブコールに、ほとんどの選手は応じる構え。>(報知 3月10日付

2011年3月10日
日本プロサッカー選手会、協会の赤字計上見通しを否定。
手ステータス協議会と選手会、16日までに話し合いの場を持つことを明言。
藤田選手会長、元プロ野球選手会長の古田“再編”敦也氏と会談し交渉の協力体制を築く。

<当会の要望は、JFAの収入規模、プロサッカー選手としての相当な対価、JFAと選手の公平性、JFAのコンプライアンスの観点から、相当なものであり、何ら過大な要求ではないと考えておりますので、ご理解をいただけますと幸いです。>(日本代表選手ペイメント問題に関する当会の考え方について/日本プロサッカー選手会公式サイト 2011年3月10日付

<日本協会は先月22日、過去5年の収支および09年度の収入・支出の内訳を開示。09年度に関しては出場給を増額しただけで約2億4000万円の赤字を計上するとし、選手会の要求を不当としていた。これに対しJPFA側はこの日、Jクラブは売上高の40%程度を選手人件費に充てているのに対し、日本協会は06~09年度の代表関連、事業関連、競技会関連の収入合計が年度平均113億7000万円のうち、代表選手への分配総額は平均1億5000万円で、分配比率は1・322%にすぎないと反論。協会側が出した赤字計上の見通しを否定し、あらためて分配比率アップを求めていく方針を示した。>(スポニチ 3月10日付

<サッカー日本代表選手の待遇改善を求める日本プロサッカー選手会は10日、日本サッカー協会が選手の勝利給増額などに応じないとしていることに関し、あらためて勝利給の最低100万円支給、大会賞金の50%分配、「退職金制度」の確立を求める声明を発表した。日本協会は(中略)「選手会の要望は過大で受け入れられない」としている。これに対し、選手会は(中略)現在約1%にとどまっている選手への分配比率を高めることを要求している。選手会は「代表関連、事業関連を合わせた(日本協会の)収入は世界でトップ5に入り、40億円近い黒字」としている。>(スポニチ 3月10日付

<藤田俊哉選手会長(39)は、J2千葉の練習後「17日の日本協会の理事会までに対応してもらえるようになっています」と、日本協会が対応の窓口として発足した選手ステータス協議会と、16日までに話し合いの機会を持つことを明かした。(中略)藤田は04年にプロ野球再編問題でストライキ決行時の選手会長だった古田敦也氏(45)とも、すでに話し合いを持ったという。「いろいろ手伝うよ」と経験をもとにした助言を得られる体制を築くなど、厳しい交渉への準備を進めている。>(ニッカン 3月10日付

岡ちゃんで始まり岡ちゃんで終わる

2011-03-10 02:54:57 | Sports/Football
後半、途切れ途切れになりながらも約16年間続けて来たサカーニュースのヲチ(録画)を止めることにした。
もう壊れた機材を買い換えるのも面倒になったし。ピックアップレンズがイカれたデッキを何台買い換えたことか…ということで経済的にも負担だし、実現するかどうかは別として一応今年には地デジ移行するというタイミングもいい機会だし。
もちろん16年前と比較して日常のサッカー関連のニュースが完全にプロ野球と並ぶほど増加しているという背景がある。また(いつ消えるかわからないとはいえ)ネット上のアーカイヴに簡単にアクセスできることも大きい。
思えば日韓ワールドカップの開催地決定前後から始めて去年のワールドカップまでということでキリもいいかなと。
フランスの岡ちゃんで始まり、南アフリカの岡ちゃんで終わるのも、美しく正しい代表の16年間かなと。

サッカーライターでもないのに他人にはほとんど意味がないと思われる作業だろうが、フランスワールドカップのアジア最終予選は絶対面白くなると思い、本格的に始めた。セントラル方式ではなく初のホーム&アウエイでの最終予選ということで、やはり予想通りというか、予想以上に面白かった。これ以上燃え上がった予選もまたないだろう。
イチローのカミさんが「もう絶対負けられません」(ホントはまだ大丈夫だけど)を連呼するシーンだとか、カザフスタンに同点ゴールを叩き込まれてお手上げする加茂監督とか、空港で水ひっかけられる城とか、国立でのUAE戦のドローで椅子を投げて暴れるサポーターに激怒するカズとか、ワイドショーでもライブで中継されたカズ&きーちゃん帰国会見全編とか…まあこういうシーンのようにピッチ外の話題も多いわけで、ほとんど公式のドキュメント(映像)には使われない。当然局には保管されているのだろうけれども、視聴者が容易に観ることはできない…だろう。
録画時間を稼ぐために初期の番組はかなり低レートで録画保存してしまったのが悔やまれるが、DVDにしておそらく500枚以上。
お疲れさん、オレ。

扇情的なメディアの作る安直なドキュメントではない、ドキュメントの「素材」が欲しかったんだよ、たぶん。
あの頃、毎日録画しながら福島弓子に「いい加減にしろ!(ニヤニヤ)」ってつっこんでたしな。

オカ資料改め、協会・リーグ・選手会・金の話資料①2011年2月24日~3月2日

2011-03-09 03:24:51 | Sports/Football
ちょっとニュースを遡ります。随時、追加・修整。

2008年10月27日
Jリーグ選手会会長の藤田俊哉氏(名古屋)が代表者会議後に記者会見を行い、移籍金撤廃を要請。
※これまでの国内ルールは30歳未満の選手が移籍する場合、契約満了後も年齢などを基に算出する移籍金が発生する。移籍の妨げになるとしてJリーグ選手協会は早期の撤廃を求めていた。国際基準では契約満了の6カ月前から他クラブとの交渉が可能になる。

2009年3月10日
J1実行委員会で移籍制度を国際基準に合わせて改め、選手の国内移籍の際に生じる移籍金を撤廃する方針をクラブ側に伝える。
「選手の年俸が高くなり、つぶれるクラブが出る。なぜ今のルール(Jリーグ独自規定) を堅守できないのか」(大分・溝畑宏社長=当時)

2009年4月21日
Jリーグ理事会で、今オフ(2009年シーズン終了後)から国際サッカー連盟(FIFA)の 基準に従って契約期間満了選手の移籍金を撤廃することを承認。
「選手を育てても持っていかれるだけ、ということにならないようにしたい。自国で決めていいという部分は一部ある」(Jリーグ・鬼武健二チェアマン=当時)

2009年6月14日
日本サッカー協会評議員会で選手移籍に関してFIFA規定に併せた内容に規定変更。

2010年10月4日
2010年度Jリーグ選手協会・臨時総会、開催。

<Jリーグ選手協会は4日、東京・品川で臨時総会を開き、名称を11月1日から「日本プロサッカー選手会」に変更することを承認した。会員資格を海外でプレーするJリーグ経験者にも広げる。(中略)また、選手会内に日本代表経験者らで構成される「日本代表委員会」を設置することも決定。日本協会に出場給など待遇改善を求めていくという。>(スポニチ 2010年10月5日付

<いつも積極的に発言し会を盛り上げる、高木副会長(名古屋)>(2010年度 Jリーグ選手協会 臨時総会/日本プロサッカー選手会公式サイト 2010年12月27日付

2010年11月1日
Jリーグ選手協会が「日本プロサッカー選手会(JPFA)」と名称変更。

2010年12月20日
日本プロサッカー選手会が待遇改善交渉へ、代表戦ボイコットにも言及。

<サッカーのJリーグや海外のリーグでプレーする日本選手が所属する日本プロサッカー選手会は29日、日本代表の待遇改善などを求め、日本サッカー協会側と21日に本格交渉すると発表した。選手会の清岡哲朗執行役員(40)によると、改善されない場合には、国際親善試合のボイコットも視野に入れている。清岡氏によると、選手会が主に要求するのは日本代表の試合の勝利給増額と、肖像権料の選手への分配。これまでにも選手会の藤田俊哉会長(39)を中心に日本協会側と協議したが進展はなく、21日に双方の弁護士が話し合うという。現在10万円から20万円ほどの勝利給について、清岡氏は最低100万円を求めるとし「引くつもりはない」と強硬な姿勢を示した。>

2010年12月21日
日本プロサッカー選手会と日本協会、代理人となる弁護士間での交渉を本格スタート。
一般社団法人日本プロサッカー選手会が、来年1月から労働組合への変更手続きに着手。

<選手会の清岡哲朗執行委員は「ポジティブな話し合いだった。いい方向にいくと信じたい」。これまでに公言している「代表戦ボイコットの可能性」については協会側には伝えなかったという。具体的な要求内容などは22日、藤田俊哉選手会長から改めて発表する。>

「ずっと言ってきていることだけど、代表はメンバーも変わるのでなかなか進まない」「本田、香川とか欧州の選手が言えば変わるかもしれない」(日本プロサッカー選手会・日本代表委員会/横浜FM・中沢)

日本プロサッカー選手会、カネの流れに疑問の声(zakzak 2010年12月21日付
※まあ夕刊フジですが、久保ですが、参考までに。

2010年12月22日
日本プロサッカー選手会、JPFAシンポジウムを開催。
日本サッカー協会・小倉会長、ボイコット問題に「不愉快」発言。
日本プロサッカー選手会・高木義成副会長が辞任。

2010JPFAシンポジウム(動画)(日本プロサッカー選手会公式サイト 2010年12月22日付

「欧州とは規模が違う。アジア杯は賞金もなく、スタッフ分も必要な経費は赤字。実態を理解しているのかな」「お金をもらえなければボイコットなんていうなら、そういう選手はどうぞ。好きでやりたい人だけでやればいい」(日本サッカー協会・小倉会長)

「きちんと話し合って先に進むタイミングは今。将来のため、環境を整えたい」「(国際親善試合のボイコットについては)一言も言ってない」(藤田俊哉会長)

「代表は金銭面も環境面もすべてトップであってほしい。もっともらっていいというのが僕個人の考え」「(国際親善試合のボイコットについては)プレーすることをやめてはいけない」(カズ)

「勝利給がなくても全力で戦うが、見合うものがあっていい」(本田圭佑)

<会長藤田俊哉から記者会見において申し上げさせていただきましたとおり、当会は、ファンの皆様、スポンサーの皆様、そして日本代表を応援して下さっているすべての方への配慮から、現在、日本代表試合をボイコットする、などの決定を行った事実は一切なく、当会としては、あくまで協議による解決を目指しておりますので、改めてお知らせいたします。>(日本代表合宿開始にあたって日本代表選手からのお願い/日本プロサッカー選手会公式サイト 2010年12月27日付

「副会長を辞めさせていただくことになりました。共感できないことが多過ぎる。誰のための選手会か…」(高木義成)

「事実関係を確認していない」(清岡執行役員)

僕はこの10年選手会を見て、実際に活動に励んできた中での結論ですので、そんなに軽い判断と思わないで下さい。これはあくまでも「僕個人」の意見ですので、何が正しいとかは分かりませんがね。ただ、そんな考えの人間が組織にいても仕方ないと思い、決断しました。>(高木義成ブログ「高木義成のおもちゃばこ」より「MONOLITH・・・」(2010年12月22日更新)

<日本代表条件に関する問題は、当会会員選手が、10年以上に渡って要望しているにもかかわらず、日本サッカー協会にて放置されている問題>(高木義成 理事(副会長)辞任のお知らせ/日本プロサッカー選手会公式サイト 2010年12月24日付)

2010年12月24日
日本サッカー協会、日本プロサッカー選手会による勝利給アップなどの要請を却下。
※この結果を受け、JPFAは国際プロサッカー選手会(FIFPro/オランダ)へ現状報告、FIFProは「労働組合への変更を急ぐように」とアドバイス。

2010年12月26日
長谷部、協会への改善要求長期化強調。

<ウォルフスブルクの日本代表MF長谷部誠(26)が26日(中略)都内のユニセフハウスでの展示会を見学後「対立問題はまだまだこれからです」と話した。協会側が選手会からの要望をはねつけ、溝が深まっている。29日からの代表合宿では自身の意見を伝えていくことも視野に入れている。>(ニッカン 2010年12月27日付

2011年1月24日
日本プロサッカー選手会、全クラブ訪問開始。

<当会は、先月24日より、当会の活動に関する当会会員からの意見聴取のため、全支部訪問を開始いたしましたので、ご報告申し上げます。(中略)なお、当会の現在の活動のうち、現在、JFAやJリーグと協議を行っている主な項目は以下のとおりです。①年金退職金制度等、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の確立 ②FIFAルール(特に移籍制度、肖像権管理制度、紛争解決制度の是正)の実現 ③日本代表選手ペイメントの改善 ④日本代表選手負傷補償>(全クラブ訪問実施のお知らせ/日本プロサッカー選手会公式サイト 2011年2月2日付

2011年1月31日
日本プロサッカー選手会、代表のアジアカップ優勝についてコメントを発表。

<我々選手は、ファンの皆様の期待を裏切らないよう、全員で一体となって、もっと上のレベルサッカーを目指して頑張っていきたいと思います。また、このアジアカップの盛り上がりを、日本のサッカー界全体の盛り上がりにつなげられるよう、我々選手が中心となって活動していきたいと思います。>(アジアカップ優勝(藤田会長コメント)/日本プロサッカー選手会公式サイト 2011年1月31日付

2011年2月3日
日本プロサッカー選手会、年金・退職金制度についてのステートメントを発表。

<同様のプロスポーツと比較すると、プロサッカーは、平均現役期間が短い上、平均年俸も減少の一途をたどっており、退職金制度や年金制度もないことから、プロサッカー選手の地位は著しく不安定なものとなっております。また、引退後の生活不安を軽減させることにより、より選手がプレーに専念することが可能になり、日本サッカーのレベルアップにもつながります。>(年金退職金制度について/日本プロサッカー選手会公式サイト 2011年2月3日付

(登場人物資料)
清岡哲朗/シュートライブ
主な契約選手/カレン・ロバート、川島永嗣、林雅人、藤田俊哉、本田圭佑、矢島卓郎、吉田麻也
白鳥城の騒霊さん<2011年上期 サッカー代理人ランキング “アジアカップ篇”

選手会は<平均現役期間が短く、平均年俸が減少の一途を辿った>要因をどう分析しているのか。
んでもって、なぜ高木義成は副会長を辞めなければならなかったのか。
そもそも代表の保証問題とリーグの保障問題は話が別ではないのか。
だいたい選手会はリバタリアンなのか、リベラリストなのか。それとも要するに功利主義者なのか。
以後、オカ問題に関連する報道、協会・リーグ・選手会・代理人関係の報道をまとめていきます。
The Battle Of Everymore.


以降、オカ資料の続きです。
オカ資料①
オカ資料②
オカ資料③

2011年2月24日
日本サッカー協会・小倉会長、日本プロサッカー選手会の藤田会長の直接会談のオファーを一蹴。

<日本プロサッカー選手会(JPFA)の藤田俊哉会長(39)=千葉=が(中略)日本サッカー協会と直接交渉し、現在の要求から妥協点を探る可能性があることを明かした。(中略)藤田会長は近日中にJPFAの声明を発表するとしたうえで「紙面などを通すのではなく、僕も直接協会側と話し合いたい。(JPFA側も)現在の要求から、妥協点や折衷案などがあれば話をまとめたい」。>(報知 2月24日付

<日本サッカー協会の小倉純二会長(72)が24日、日本プロサッカー選手会の藤田俊哉会長(39)=J2千葉=が求める両会長による直接会談を受け入れない方針を示した。都内で取材に応じ「あんなの関係ねえ」と、珍しく語気を荒らげて選手会側の要求を一蹴した。>(デイリー 2月24日付

<だが現在、両者の話し合いは代理の弁護士同士を中心に進められており、小倉会長は「そんなの関係ないよ」と話した。>(スポニチ 2月24日付

2011年2月25日
シュツットガルト、欧州リーグ2回戦でもベンフィカに敗れ欧州リーグ敗退。
長友の移籍金が育成クラブへ分配されると報道。
日本プロサッカー選手会が臨時総会を開き、JPFAを労働組合化するための議決を行うと報道。
日本プロサッカー選手会の清岡哲朗執行役員がガンバ大阪のクラブハウスを訪問。

<試合後のサポーターの大声援が、岡崎の奮闘ぶりを物語っていた。ベンフィカにホームで0―2と完敗して敗退が決まりながら、スタンドからは熱烈な“オカザキ・コール”が湧き上がった。>(スポニチ 2月26日付

<日本代表DF長友佑都(24)=インテル=の完全移籍に際し、イタリア・チェゼーナからF東京に支払われる移籍金150万ユーロ(約1億7000万円)の一部が、育成費として小学校時代のクラブなどに分配されることが25日、分かった。F東京には移籍金、育成費合計1億6320万円が支払われる。(中略)国際移籍ルールにより移籍金の5%分がトレーニング費となり、12歳から所属したチームに還元される。小6時に所属した愛媛・神拝SSは42万5000円、西条北中は127万5000円の“臨時収入”となる。今後、海外移籍をするたびに育成費は支払われる。出世した長友は自身を育ててくれた古巣に恩返ししている。>(報知 2月26日付

<日本プロサッカー選手会(JPFA)が28日に臨時総会を開き、JPFAを労働組合化するための議決を行うことが25日、分かった。すでにJリーグ各クラブの選手会には招集状を配布している。(中略)団体交渉権等を確立し、選手の待遇改善を目指していくもようだ。が、一部に反対するクラブもある。>(報知 2月26日付

<日本代表でG大阪MF遠藤保仁(31)が代表の地位向上を訴えた。(中略)「代表選手は犠牲を払っている。代表のステータスを上げてほしい」とし「お金の話ではなくシッカリした規則を作ることが大事」と、まず選手会と協会が話し合いの場を持つことの重要性を説いた。意見聴取は1月下旬から始まり、G大阪は全38クラブの大トリだった。>(スポニチ 2月26日付

2011年2月26日
メンバー選考難航かザック監督の方針とスポンサーサイドの意向。

<日本代表のザッケローニ監督は優勝を飾ったアジア杯の欧州組メンバーを3月の親善試合(中略)に招集しない方針。ただ、スポンサーサイドは3月の親善試合を史上最多となる4度目の優勝を飾ったアジア杯の凱旋試合としたい意向を強く持っており、今後のメンバー選考が難航する可能性も出てきた。>(スポニチ 2月26日付

2011年2月27日
ロベルト佃氏、3月に著書「サッカー代理人(仮)」(日文新書)を発行予定。

<中村俊輔をはじめ、長友、長谷部、阿部、岡崎らを海外移籍させた代理人の著者が、これまでの移籍交渉の舞台裏や、海外で通用するサッカー選手の見分け方、所属選手の交流など、代理人業務の実態を初めて明かす1冊。>(「サッカー代理人(仮)世界を飛ぶ、移籍交渉・スポーツビジネスの舞台裏」(日文新書/日本文芸社)ビーケーワン予約ページより

問題の男の口から、何かが語られるかもしれない…。
ま、何も語らない可能性もあるが。

2011年2月28日
日本プロサッカー選手会臨時総会で労組化を決議。
C大阪、香川真司の発案でホームゲームで無料招待の「SHINJIシート」100席設置。
J2鳥栖元社長・古賀容疑者を公選法違反で逮捕。

<国内外の日本人サッカー選手を中心に組織する日本プロサッカー選手会は9日、労働組合化する決議をしたことを発表した。2月28日の臨時総会で過半数の賛成を得た。日本代表選手の報酬アップなどを日本サッカー協会に要求している選手会は、労組化されるとストライキ権や団体交渉権を持つことになる。>(読売新聞 3月9日付

<キンチョウスタジアムと長居陸上競技場で行われる試合のメーンスタンド100席を大阪市と神戸市に寄付する形で現在調整中。香川は「1人でも多くの子供たちにスタジアムに足を運んでもらい、Jリーグの魅力に触れてほしい」とチームを通じてコメントした。>(スポニチ 3月1日付

<佐賀県警は28日、公選法違反(事前運動、供応)の疑いで、(中略)人材派遣会社役員の古賀照子容疑者(54)=同市=を逮捕した。(中略)逮捕容疑は、立候補届出前の2月6日夜、鳥栖市の飲食店で、有権者ら十数人に牟田氏への投票や、票の取りまとめを依頼し、報酬として1人当たり数千円の接待をした疑い。>(報知 2月28日付

2011年3月1日
Jリーグ、柏の「特例」を相変わらず放置中。

<柏の御手洗尚樹新社長(58)が1日に就任し、午後の練習前に選手、監督、スタッフにあいさつした。(中略)柏は現在、リーグが要求する座席数(1万5000)を確保するため、約2300席増やすためのスタジアム改築計画を控えている。建築審査会での承認を待っている段階。河西前社長からの悲願に新社長の手腕が期待される。>(ニッカン 3月2日付

町田ゼルビアに突き付けられた、まさかの来季Jリーグ入会不可(ここからJリーグ さん)
Jリーグ規約(スタジアム検査要綱2010年)

2011年3月2日
元浦和・都築氏 政治団体「埼玉維新の会」設立へ。
セレッソ大阪、“香川シート”授与式。

<サッカー元日本代表で1月に現役引退した元浦和GK都築龍太氏(32)らが政治団体「埼玉維新の会」を設立することが2日、分かった。議会改革やスポーツ振興を打ち出し、大阪府の橋下徹知事が代表を務める「ローカルパーティー大阪維新の会」との連携を目指す。3日に設立の手続きを取り、記者会見する。都築氏は4月の統一地方選の埼玉県議選で、さいたま市内の選挙区から出馬する。>(スポニチ 3月3日付

<ACL1次リーグ・アレマ戦を前に、(中略)日本代表MF香川の発案でホームゲーム10試合に100人を無料で招待する「SHINJIシート」の目録授与式が行われた。(中略)ハーフタイムには「香川コール」を浴びながらピッチに登場。「昨年僕が移籍した後、チームの調子が良くなって悔しかった」と笑わせた後、「ドルトムントで活躍する姿を見てほしい」と話した。>(スポニチ 3月3日付

(随時追記・加筆。3月3日以降は別エントリで継続)

バモ(ス)ニッポン

2011-01-30 08:22:54 | Sports/Football
アジアカップ、最多の4度目の優勝。しかもそれはすべてJリーグ発足以後に成し遂げられている。改めて素晴らしい成長期に僕らは代表戦を観続けている。

しかし、昨夜のドキュメントで渋谷の様子が映されていたんだが、相変わらず連中のチャントが実にいい加減で笑ってしまった。いや、まあパワーに溢れていて微笑ましくはあるんだけれども。
バモはしっかり言え、バモ。
しかし、こういう姿を観ていると清水のチャントがいかにフリーのお客さんにはハードルの高いものか判る。

こういう代表戦の「サポーター」を報じているニュースを観ると、20年ほど前、ラフィンノーズのメンバーがインタビューで「オレらのファンよりもユーミンのファンの方がパワーがある」と答えていたのをいつも思い出す。
消費者てのは圧倒的にパワーがあるんだよ。
彼らは必ず自分の行動に対して必ず見返り回収していくから。
それはオタク化して、無償の愛や忠誠心を行動の規範とするJサポとは真逆だとも言えるんだよなァ。
まあそんな「消費者」をいかに取り込んで、定着させて、コアサポ化していくか。これはJクラブの長年の課題すね…。

今日はツインメッセ静岡で消費者向けのイベント、サポーターズサンクスデー。
お客さん、増えて欲しいな…増える要素は
あんましないんだけどw

2011年初辛口について/アジアカップ・ヨルダン戦

2011-01-10 00:31:17 | Sports/Football
以前、某格闘家に話を伺ったとき、彼は「私たちはNGができない勝負の世界に生きているんです!」と凄みを利かせて言い放った。彼は自分の生きる世界を「真剣勝負」の世界だとアピールしたわけだ。
生死の問題になりかねないリングの上で、身体を張って生きる当事者にとってはそれは確かなのだが、もう一方で興行の世界では「見せる」という所作、そして、いくら何でも一発勝負の殺し合いではないのだから「継続」の思考(演出)が必要となる。一発勝負で完全燃焼してしまうのはアマとしか思えない。
今回勝てなくとも、負けないのがプロだろう。どんなに苦しもうと修整しながら最終的に勝てばいいのである。

格闘技興行の世界はある意味エンドレスで複雑怪奇な世界だが、サッカー(タイトル)にはゴール(優勝)がある。
セルジオさんが「これで予選突破は難しくなった」とツイートするのは、上記の格闘家と同じ種類の、営業トークの類だとは思うが、また一喜一憂に一喜一憂する四年が始まったと実感した。

オカはやっぱり素晴らしかった。

続報を待つ

2011-01-08 02:11:06 | Sports/Football
亡くなられたお婆さんは気の毒だが、康平はこれからどうなってしまうのだろう。
最後に観たのは、あのときもアホなカードを貰っていた5年前の天皇杯決勝か。
もう何年も前の所属プレーヤーとはいえ、やはりショックだ。
とはいえ一方的な状況だと断定されているわけではないし、警察も調査しているようなので続報を待つ。
しかし、本当に康平はどうなってしまうのだろう。
地域リーグ所属とはいえ、まだ現役なんだからね。

ちなみに一部マスコミのアンチJリーガーキャンペーンはもういりません。

しかし、よく考えたらエスパルスクラスタの情報以外に続報なんて出てこないような気もする…が。

JFK

2010-09-19 17:16:34 | Sports/Football
「ポストワールドカップを担う」と公言し、「わたしはチャーチルでありたい」と巻き返しを誓ったJFKこと城福浩がFC東京を去る。もうこのゴールパフォーマンスが見られなくなるかと思うと、正直…



嬉しいです。

まあ、語弊はありますが。
というのも要するに「敵」だからという話だけで、オレはJFKも、コーキチも、俊也タンも実は嫌いではありません。
キャラ立ちする監督が増えるというのは、これ、Jの歴史の積み重ねだから。
とりあえずお疲れ様でした。きっとアンタの熱さを必要としているクラブがあるはずだよ。

次のヴィジョン

2010-07-22 02:46:57 | Sports/Football
<サッカーのドイツ代表のヨアキム・レーウ監督(50)が20日、ドイツ・サッカー協会(DFB)と新たに2年契約を結んだ。これにより、同監督は2012年欧州選手権(ユーロ2012)まで代表チームを率いることになる。(中略)「ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会ではチームと共に大いに楽しんだ。次のチャレンジを楽しみにしている。われわれにはこのチームをさらに発展させていこうという素晴らしいモチベーションがある」と語った。>(ロイター 7月21日付

他国の代表に心動かされるなんてことは滅多にないのだけれども、南アフリカのドイツは実に魅力的なチームだった。プレイはもちろんだけれども、背景にあるDFBの選手強化やレーウ監督の世代交代への取り組み(チャレンジ)を知ることで、余計に魅力的に映った。
レーウが男前だったというのもあるが。

変わり始めたときが楽しいんだよ。その予感が確信に変わったときが一番楽しい。
これ、数年前の健太と若きエスパルスに感じた印象と似ている。
ユーロ2012はもちろん、今年のブンデスリーガも楽しみになった。

で、日本の代表様はどうなっているんだろうか。
もう番長や金子先生の謝罪なんてどうでもいい。
日本のヴィジョンを見せてくれ。
(オカが代表に入ってなかったらそんな興味もなかっただろうが…)

ゲーム脳

2010-07-01 14:42:22 | Sports/Football
ブラジルぐらい圧倒的な個のクオリティがあるならともかく、サッカーなんてマッチアップ次第でどんな展開にもなり得るのに、サッカーに「絶対」があるとでもいうのだろうか。
清水がいくら調子が良くても、神戸戦になるといつもながらの消耗戦になるのもそういうことだ。
杉山茂樹を教祖とする海外厨というのは重度のゲーム脳と言わざるを得ない。

<日本のテレビでは高視聴率を得たそうだが、そのうちどれほどが「サッカー好き」になってくれるのだろうか。>
杉山茂樹は「(初心者が)サッカー好きになるために」云々というフレーズを「面白くないサッカー」を腐すときに好んでよく使う。しかし果たしてブームは内容によって喚起されるのか。それは違うだろう。ブームはあくまでも結果でしか喚起されない。そんな判りきったことに対して杉山茂樹は「初心者のために面白いサッカーを」という設定を好んで使う。まあ、そもそもJに思い入れがあるわけでもなく、本音がまったく別のところにあるくせにこういう言い回しする人ってのは信用ならない。子供をダシにして規制強化を訴える活動家みたいなものなのだから。
常にクールに立ち振る舞い、独自のスタンスを海外にも築いたタムシュー氏の方が余程清々しい。
「面白いサッカーをしていた」という韓国のKリーグの実情はいかがなものなのか、杉山氏に訊いてみたいものだ。
まあ別にJリーグや代表に「貢献」しているジャーナリストでもないので、ワールドカップが終わったらこの人の名前を観る機会も激減するだろうけど(今後、このネガティブなジャーナリストが清水のことに触れなければいいが…)。

<岡田サンは守備的サッカーをしたいわけではない。
ただ、それ以外の術を知らないだけだ、と。ピッチに反映できていないためだ、と。決して攻撃的とは言えないパラグアイのサッカーが前半、ボール支配率で日本を大きく上回った原因だ。
日本サッカーの今後の課題はそこにある。
日本のテレビでは高視聴率を得たそうだが、そのうちどれほどが「サッカー好き」になってくれるのだろうか。
ただのお祭り騒ぎで終わらずに、少しでも多くの人が「サッカー好き」になってくれることを望む僕としては、まだまだ物足りない試合内容だった。 >(日本代表、南アフリカでの収穫と置き去りにされた問題/杉山茂樹

0勝3敗の行方~(I Can't Get No) Satisfaction

2010-06-26 02:37:16 | Sports/Football
手の平返しと謝罪要求ブームである。

以前このブログでも触れたと思うけれども、近所の書店で書名を見た瞬間、あまりのストレートぶりに怒りよりも苦笑してしまった『0勝3敗 ワールドカップ南アフリカ大会で岡田ジャパンが惨敗する理由』(タツミムック Football Time vol. 1)のAmazonレビューが凄い事になっている。
とても買う気にはなれなかったので立ち読み程度しか覚えていないけれども、もちろん内容は批判一辺倒ではなくて、一部擁護派による岡田ジャパン応援企画も含まれているとはいえ、ギャンブルのようなタイトルをつけた編集者のセンスは相当酷いものだ。
何つったって『惨敗』どころか2勝1敗で決勝トーナメント進出ですから。
もちろん批判、批評というのは表現の自由として保証されるべきものではあるが、その前提として偏見と予断を許さす、正当に評価されるべきところは評価する姿勢がオレたちの自由な意見を支えている。
しかし本大会直前まで、一部の自称サッカージャーナリスト、マスコミが繰り返していたのは、岡ちゃんへの不当なまでの批判であり、それは岡ちゃんの精神状態などという、まったく余計なお世話の人格攻撃にまで及んだ。ベスト4発言への揶揄、進退伺い発言の拡大解釈(手前勝手な深刻化)など正気を失っていたとしか思えないのはジャーナリスト、マスコミだった。

その象徴ともいえるのが金子達仁と杉山茂樹あたりだろうが、もはやその批判が芸の域にまで達した金子先生の場合、もはやありがたがるのはワールドカップを苦々しく思っている所謂アンチ・フットボール層にしかないのでここではおいて置く。
欧州サッカー信奉者の杉山茂樹の場合は絶対的な価値基準が欧州にある。そして岡田ジャパンに対して批判のための批判を繰り返す根拠はここにある。スタンダードが欧州にあるのだから、パクチソンをはじめ代表に欧州クラブ所属選手を擁する韓国代表を異様なまでに評価する。本田、松井など欧州で活躍するプレーヤーが数えるほどしかいない日本代表など評価に値しない。わかりやすいといえばこれほどわかりやすい人もいない。
欧州信奉者の日本サッカー批判を見ていて思い出すのが、70年代の初めに内田裕也とはっぴいえんどの間で交わされた<日本語ロック論争>である。いまや日本語ロックのオリジンという評価を受けているはっぴいえんどの取り組みに対して、「英語で歌わなければロックではない(ロックに日本語は乗らない)」とユーヤさんが噛み付いたという一件である。この<論争>の場合はむしろ「英語がロック派」の方が劣勢であり、不当な評価に怒り、噛み付いたというところが事実らしいのだけれども、欧州信奉者の日本サッカー批判と重なりあう部分が多いと思うのだ。これは“新しい文化”を受け入れた日本で必ず起こることでもある。

杉山茂樹の言っていることは要するに欧州で活躍できない日本代表プレーヤーは評価できないということに尽きるのだろう。一種の思考停止だとは思うが、欧州というフォーマットを日本にトレースするだけの話なのだから簡単な話である。
海外サッカーファンとJリーグファンの衝突も同じ構図で起きている(これが実に不幸な話なのだ)。しかし日本のサッカーファンは日本人による日本サッカーの熟成を願っているだけなのだ。当たり前のように日本語でロック(フォーク)を歌い始めたはっぴいえんどをオリジンとして、その後、欧米のフォーマットを巧みに利用しながら日本語で、この国独自のポップ・ミュージックが花開いていったように(日本のマーケットが閉鎖的であり、その楽曲が世界のマーケットではほとんど相手にならない現状も重なり合うことだと思うが、これは再考)。

世界のガマは正々堂々と「謝罪」した
サッカー番長は果たして「謝罪」するのだろうか。

(追記 6月26日)
<皆一体となったという集団主義からでていないから、確実な得点はしえない、3点もとっちゃったでしかない、その限界を、本田は感じてしまっているから、予選突破しても喜べない、先がみえてしまったからだ、日本でしかプレーしていない選手が喜んでいる。>(ホスピタリティの場所【山本哲士公式ブログ】

これは酷い曲解と誤読である。本田がゲーム後のインタビューで(I Can't Get No) Satisfactionと言ったのは現時点での結果についてであって、チームの限界になど言及していないのは明らかだろう。どういう脳内変換をしたらこんな曲解ができるのだろう…って、そりゃ山本さんの脳内で最初から「結論」が出ているからだよw
ベスト4ではなくて優勝(目標)宣言までした本田が(I Can't Get No) Satisfactionと言ったのは、ミック・ジャガーと同様、“こんなでところじゃ、まだまだ満足できないぜ”ということである。
ま、山本さんのこの記事、サッカー以外の批判は納得できる部分が多いんだけどね。



(追記 6月26日)
<(前略)一方で、トホホな結末になったのは1月に「0勝3敗 ワールドカップ南アフリカ大会で岡田ジャパンが惨敗する理由」という非公式ガイドブックを発行した辰巳出版だ。
同書ではオランダ戦は「0‐3」で敗北、デンマーク戦は「『大敗』はなくとも『勝機』もない」などの識者予想や岡田武史監督(53)の進退を問う記事などが掲載されており、今となってはなくともバツの悪い内容となってしまった。
日本代表の快進撃に同社は「こんなに勝つとは思わなかった。正直、沈黙を守るしかない」と閉口。「ネットで叩かれているであろうことは予想できるが、怖くて確認はできない。まあ、この本で日本代表が危機感を持ってくれたのかな? いや、こんな事言ったらまた叩かれるな…」
同書の売れ行きも「初戦のカメルーン戦に勝利した後ぐらいから返本が相次いでいる」と笑えない状況だそうで大会後の検証本発行などは「火に油を注ぐだけ。傷口に塩を塗りたくない」とさすがにこりごりのようだ。(以下略)>(2ちゃんねる「『0勝3敗』(タツミムック)とは一体何だったのか」→東スポより)

粘着質

2010-06-21 16:46:03 | Sports/Football
サブ組練習試合、岡崎また外した/日本
<20日に行われた地元クラブ・ミラノとの練習試合は19日のオランダ戦に先発した選手を除く、控え組が出場。前半20分にFW森本貴幸(22=カターニャ)の決定的なシュートはポストを直撃。3分後にもMF中村俊の絶妙スルーパスを受けたFW岡崎慎司(24=清水)が、GKと1対1になったがシュートを外し、決定力に不安を残した。試合は前半、FW玉田と岡崎が得点し、後半はDF岩政、MF香川、中村憲が加点。結局、5-0で勝った。なお先発組11人は隣のグラウンドで疲労回復トレーニングを行った。>(日刊スポーツ 6月21日付)

オランダ戦の、あの一瞬を批評されるのならわかるが、練習試合でシュート外したぐらいで<また外した>などと書かれる筋合いはまったくない
宇都宮徹壱のように粘着し続ける自称ジャーナリストも同レベル。
いつまで代表の足を引っ張り続ければ気が済むのか。

価値観の戦い(改題)

2010-04-26 19:21:08 | Sports/Football
岩政「マリノスには中澤(佑二)さんがいる。自分が超えなければいけない存在。彼に日本のディフェンスラインがおんぶに抱っこじゃいけない。そういう意味でも意識する人。自分はチームで結果を残し続けることしかできない」

小笠原「何とか南アには行きたい。ここ何試合か代表に入れてないし、厳しい現実も理解しているけど、可能性は全くないわけじゃない。今は代表の中盤でベストじゃない選手もいるし、可能性はあると信じてやっていきたい」「ああいうワールドカップみたいなタフな試合を身近で見ること自体、滅多にできるもんじゃない。23人に入れれば一番いいけど、自分で金を払ってチケットを買ってでも行きたいくらいだからね。最後のチャンスをつかむためにやること?いいプレーをすることが全てでしょ。チームで」
(以上jsportsコラム 【Jリーグ】悲壮な決意で最後のアピールを見せる小笠原満男「チケットを買ってでも南アへ行きたい!」元川悦子

中継や報道の度にインタビュアーが叫ぶ「代表へのアピール」は実に空虚に聞こえる。それはワールドカップ仕様になったマスコミの常套句でしかない。所詮代表は日本人でベストのチームを作ることではなく代表監督が作るチームなので、これは実力以上に運の要素もかなり強い。しかし、もちろん、それが「マスコミ向け」というだけではない、本気のプレーヤーもいる。それを、ここまで剥き出しにするプレーヤーというのも今時珍しいと思うんだが、鹿島の強さというのはこういうところにあるんじゃないかと思った次第。

彼らのように闘志を剥き出しにしないスタイルもある。かつてエスキョクの故・大場さんは「仲良しクラブでいいのか?」と疑問を呈していたものだが、オレはそれを読んでそれでもいいじゃないかと思った(書いた)。
それに付け加えるなら小野伸二のプレーの楽しさだ。
伸二や清水のように楽しく美しくフェアにサッカーするのもひとつのサッカー観だろう。
これだから清水対鹿島は面白くなるんだと思った。
それは価値観の戦いだから。

<厳しさを楽しさに代えることができれば、辛さも半減します。厳しいことを厳しいと思ってやらないことが大事。厳しいという感情はどちらかというと、ネガティブな思考です。目の前の厳しさではなく、その先に待ち受ける喜びや幸せを明確にイメージすることができれば、厳しいトレーニングも楽しいと思える。>
<1秒でも長くプレーヤーとしてピッチに立っていることが、僕の夢なんです。中山(雅史)さんを尊敬しますし、凄いなと思います。中山さんの年齢まではあと10数年ありますから、30歳といえ、まだまだ先は長いですよね。>
(エスパルスニュースVol.144 小野伸二「幸福論」)

<笑みを浮かべながら、ピッチ上にいる彼は被写体としても実に絵になる存在なんです。撮影しても気持ちいいし、フォトジェニックなんですよ。小野選手が楽しそうにプレーしている限り、今年のエスパルスは優勝争いに絡み続けると私は思います。>(エスパルスニュースVol.144「私の中のエスパルス」スポーツカメラマン赤木真二さん)

(4月27日追記)

CS復活断固反対

2010-03-27 19:25:43 | Sports/Football
<Jリーグがチャンピオンシップの復活を検討していることが26日、明らかになった。プロ野球のクライマックスシリーズと同様の方式となることが有力で、早ければ来年度からの実施を目指している。スポンサーにとっても魅力的な大会で、Jリーグ活性化の起爆剤として期待されている。>(スポニチアネックス 3月27日付)

一体誰がそんなものを求めているのか。
とてもクラブやサポーターがそんなものを求めているとは思えない。
ではスポンサーがそんなものを求めているのか?
そんなもの=まったくフェアネスを欠いた大会システムである。
ピッチ上で起こることは必ずしもいつもフェアであるとは限らない。それがサッカーだと多くの人は言う。だからこそピッチ外で起こることはフェアであって欲しいのだ。

1999年、年間勝ち点1位だった清水エスパルスはチャンピオンシップなる珍大会で敗退し、タイトルにその名を刻むことができなかった。
2000年、年間勝ち点1位だった柏レイソルはチャンピオンシップなる珍大会にすら進出ことすら叶わずに翌年から長い低迷期に陥った。

<年間勝ち点1位のクラブでチャンピオンシップを制したのは1993年、1994年のヴェルディ川崎だけである。>(Jリーグチャンピオンシップ wikipedia

レフリーがゲーム中にプレーヤーのシャツの裾を異常な執着で直させるのが、プロのプレーを観る青少年の育成の一貫であるならば、同じように、強いチームが正しく評価されない、フェアネスを欠いた歪な大会を復活させてはならない。
フェアネスというのは公正さであり、美しさのことである。

秋春制よりも断固反対

要するに99年がトラウマになってんだよね。