マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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企画展列品解説2

2011年03月14日 08時50分50秒 | 民俗を語る
取材先の人たちが行ってみたいと言っておられたので2回目の企画展列品解説にも出かけた。

一人は井戸野のお渡りに登場している人だ。

撮影しているときにその人の顔を発見して「あれまぁ、奇遇だこと」と交わしたことを覚えている。

仕事先にも関係していただけにどこにご縁があるか判らない。

お寺のことも当然ながらご存知だけに発見された旧鉦講の鉦に興味をもたれる。

お寺はそれまで4代も替わっている。

いつのころか覚えてないが鉦は本堂にあったという。

子供のときには行者講のホラ貝を吹いていたそうだ。

そして観音講のことも。

写真を挿して「あの人は亡くなりはったけど103歳の婦人は今でも元気でテレビ番組にも出演していた」と話す。

そのコーナーには東明寺の観音講も紹介していた。

実はここが母親の出身地のN家なのだ。

写っている人もよく知っていると話す。

奇遇な縁(えにし)はさらに増幅することになったのだ。

もう一組は白土のKさんご家族。

子どもたちと連れだって来館してくれた。

夏の暑い盛り。

念仏講の取材にはたいへんご協力をいただいた。

熱心に列品解説を録画収録されている。

子供の念仏講は奈良県内に見られる念仏のなかでも極めて珍しいと解説される。

大人の念仏講よりもさらに古い記録が残っている子供の念仏講。

古文書や鉦の刻印から二百七十余年も続いているようだ。

その解説を聞いKさんは驚きを隠せない。

「それほど古いものだとはまったく知らなかった。子供のときからしていたことだし、気にかけてもいなかった。解説を聞いて重要性が判った」と話す。

井戸野の人も同じことをいう。

「昔からしていることやし、することが当たり前やと思っていた」と・・・。展示の品々や写真を見ているだけではそれらは伝わってこない。「すぅーっと通り過ぎてしまうだけだった。この日に来たことはとてもよかった。」と話す突然の来館者。

農具の展示とは違って行事の展示にはひと工夫もふた工夫もいるのではないかと思った。

それを少しでも補おうとしたのが動画である。

熱心に見入っている人を拝見すると嬉しくなる。

その一人は矢田在住の男性。

明日にとんどがあるという。

その地区では1月31日だそうだ。

竹を伐採して火点けの豆ガラを準備しているという。

そういえば15日明けに矢田付近のたんぼを調べてみたらその証しがあったのだ。

話しではそことも違う垣内のようだ。

数カ所があるらしい。

2月の立春明けの日曜にしている地区もあるという。

城町の主水山もそうで、2月1日辺りに行われるとんどがある。

展示写真でも紹介したが番条町では2日と決まっている。

旧暦正月にしている地区があるということだ。

調査対象がますます広がっていく大和郡山の行事。

取材が「これで終わり」だという目処はいつやってくるのだろうか。

(H23. 1.30 SB932SH撮影)


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