マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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法蓮町ノガミサン

2006年06月18日 18時40分21秒 | 奈良市へ
奈良市周辺など奈良盆地北部では、田植の前に牛の健康を祈願して塚やご神木などに拝礼し、農業の神さんを祀る野神祭りがあります。

法蓮町の野神祭りでは昭和30年代の道路の拡張工事で塚そのものはなくなったのですが、現在は法蓮町集会所で塚を描いた掛け軸を拝礼する形で行なわれています。

神事は法蓮町の氏神さんの狭岡神社の神官によって行なわれます。

神事の主役は、平成14年に新しく描かれた牛塚と耕牛と参拝する様子の掛け軸です。

神事祭礼の直前、牛を引き連れた野神参拝絵の掛け軸を掲げます。

その前には木製の灯籠と三宝に乗せた洗い米、塩、カワラケ、灯火蝋燭。

チリメンジャコを山盛りに盛り付けた重箱を供えます。

また、左側にはサカキ御祓、サカキ枝を挿した壷とお神酒も供えます。

農家組合10名ほどがお祓いを受けた後、直会が始まります。

ジャコをつまんでお酒をいただき、田植の日取りを決めたり、水路の水の管理など農事に関する相談をされます。

翌日の早朝、当番の人が佐保川の川べりにある野神さんの碑に参拝されます。

また、野神祭を終えた週末に田植えを終えると、氏子らはその翌週に狭岡神社にて田植えを無事に終えたと参拝する奉告祭が行われます。

戦前までの野神祭は、牛の角にベンガラを塗り飾り押上町の祇園社へ牛を連れてお参りし、角にショウブとヨモギを括りつけ、社の屋根に放り投げたという、いわゆる節句の菖蒲祭が行われていました。

(H18.5.31 Kiss Digtal N撮影)


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