マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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巡りあえない栗野の田休みのお垢離取り

2016年12月18日 07時12分17秒 | 宇陀市(旧大宇陀町)へ
津風呂川に架かる宮前橋を渡ればそこが神社。

田休みのお垢離取りが行われる可能性もあると判断してやってきた宇陀市大宇陀栗野に鎮座する岩神社。

前週の5月29日の日曜日も訪れた。

NさんやHさんに聞いていた5月末の日曜日も侮れないと勝手な判断で訪れたが、この日でもなかった。

宮前橋に下りる道は街道からだ。

そこに建つ作業場に男性二人がおられた。

件の田休みのお垢離取りを尋ねたら、「昔は多かったが、今は関心も薄れてなくなった」という。

「郵便局のお婆さんは農家なのでやっていたはずや」とも云う。

「だいたいが6月初めの日曜日。午前中にしていて、賽銭箱に葉っぱがあれば何人かがしていると思う」と話してくれた。

その話しを聞いて三度やってきた岩神社。

着いた時間は夕方近い午後4時。

どなたもおられない。

そうであっても痕跡はあるのか、ないのか、賽銭箱や鳥居の下などを探してみる。

見当たらないということは・・。

憶測になるが、宮前橋を渡った鳥居下までの処に軽トラ風のタイヤ痕があった。

隣にあるゲートボール場はゲームができる状態ではなかったから、おそらくお垢離取りに来たものと考える。

写真家Kさんも同様に探してみたがどこにも見当たらない痕跡。

見つかったのは大きな青葉のホオの葉。



神さんに手を合わせてもらい受けたホオの葉の一枚はお持ち帰り。

家でアツアツのご飯を置いて昆布などを添えた。

県内事例にあるホオの葉メシの出来上がり。

手軽で簡単にできる郷土料理は農作の合間に食べるケンズイ。

田休みともいえるケンズイ時間に食べる。

何枚もあればいただくが、そういうわけにはいかない恵みの新葉に感謝する。

(H28. 6. 5 EOS40D撮影)