マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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帯解寺厄除節分星祭

2013年05月16日 06時47分32秒 | 奈良市へ
正月明けのころから開運厄除けを願う人たちが祈りを捧げて届ける帯解寺の星祭(ほしまつり)。

「人は生まれたその年に気を享けて誕生した。その年に当たる宇宙の星を供養して一年の無事息災を祈る」という星祭である。

安産や求子祈願として名高い奈良市今市町の帯解寺(華厳宗)に願掛けの申し込みをする人は数多い。

この日は2月3日。

多彩な節分行事が行われている県内各地の寺社仏閣では鬼追いの追儺会、護摩供養、福豆撒きなどさまざまだ。

願掛けした人の名を詠みあげるには相当な時間がかかる。

一人であげれば一夜もかかる。

この年は住職を含めて六人の僧侶が営む星祭。



本尊地蔵菩薩の前に掲げたのが星曼荼羅図である。

掛軸下にある三本の幡は本名、真言密教、弘法大師だそうだ。

星曼荼羅図は宿曜経に基づく文殊菩薩。

宇宙の影響を受けている人間たち。

節分の晩に供養をすれば御利益があると云う。

宇宙に存在する星は生まれたときにいずれかの星にあたる生涯星は羅喉(らごう)星。

その年にあたる当年星(とうねんぼし)は厄星である。

「仏さんがここに来てはる」と住職の話に頷く。



入堂着座、酒水奠供の四智梵語、表白、金剛界唱礼、不動ノ讃の前讃、理趣経、仏讃の後讃を経て星供の法要は申し込みをされた名をそれぞれの僧侶が詠みあげる。

僧侶一人で100人。

この年は600人もの厄除けを申し込みされた人たちがお堂に上がることは不可能なこと。

参拝は遠慮してもらっているがお札を受けたいと希望する人もいる。

星供札開眼作法の真言、回向を経て出堂されることおよそ3時間の厄除け法要であった。

ありがたくいただいた開運招福の福豆はとても美味かった。

(H25. 2. 3 EOS40D撮影)