マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

東大寺除夜の鐘

2008年02月02日 08時59分01秒 | 奈良市へ
二月堂修二会のお水取り松明が上堂されるとき、聞こえてくるのが東大寺の鐘楼。

国宝に指定されている梵鐘の音色は温かく、身体の芯から響いてくるようだ。

俗に奈良太郎とも呼ばれる梵鐘を一般の人が撞くことができる日は大晦日から元日に亘って撞かれる除夜の鐘の日だけだ。

篝火を焚いた鐘楼の前には800枚の整理券を求めて並ぶ人、人。

22時には既に長い列を繋げている。

5年間続けて撞いている若いご夫婦やはるばる群馬県からやってきた家族連れなど、梵鐘を愛して止まない人が多く参加している。

午前0時になると一人の僧侶が鐘を撞く。

そして順を待っていた人は8人組みずつ撞いていく。

「引いてー、離してー」の合図とともに鐘紐を引っ張るもタイミングが揃わない。

しかし、鐘撞き棒はゆっくりと振られて撞いていく。

貪欲・瞑恚・愚痴など、さまざまな煩悩を取り払い、新たな気持ちで新春を迎える鐘撞きは百八つ。

鐘撞きを終えた参拝者は初詣に、二月堂、大仏殿、手向山八幡宮、春日大社へと足が急ぎます。

(H19.12.31 Kiss Digtal N撮影)