本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

桐島、部活やめるってよ

2013-09-01 07:17:52 | Weblog
■本
77 5年後、メディアは稼げるか/佐々木 紀彦
78 金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?/堀江 貴文
79 桐島、部活やめるってよ/朝井 リョウ

77 東洋経済オンライン編集長というお立場から、従来の紙メディアを中心としてきたメディア企業が、ウェブメディアを導入しそれとの相乗効果を出しつつ、どのようにマネタイズして生き残っていくか、ということが書かれている本です。レガシーなメディア企業がおかれている環境変化の分析に特に目新しい視点はありませんが、紙メディアとウェブメディアの両方を経験されていることからの現場の知恵とマネタイズにこだわっている点がこの本の特徴だと思います。メディア人の今後を論じる部分で「40代はなんとも中途半端」と切り捨てるなど、意図的に挑発的に書かれている文体が合うかどうかにより好みが分かれそうですが、海外事例も豊富でこの分野に関心のある方にとっては参考になる本です。

78 意外と良い本です。有料メルマガに投稿されたビジネスアイデアの小ネタ集と、その読者とのQ&Aという構成に、夏野剛さんや西村博之さんなど堀江さんの知人によるコメントが挿入されている本です。若干散漫な印象もありますが、短いコンテンツの積み重ねで読みやすい上に、通して読むと獄中で堀江さんがどのようのことを考えていたかの輪郭が見えてくるような気がして興味深いです。取り上げられているビジネスアイデアの中には、本当に事業性のありそうなものも相当数あり、堀江さんのビジネスセンス、地頭のよさも感じられます。全ての意見に賛同はできませんが、このような考え方もあるな、と思考の枠組みを広げられ、行動にもつながる本です。特に、アイデア自体にあまり意味がなく、そのアイデアを実現しようとする行動の方にこそ意味がある、という趣旨の発言が印象に残りました。コメントをよせる識者が堀江さんと似た考えをお持ちの方だけでなく、市場原理主義を否定されているような方の意見があってもより広がりがあってよかったかもしれません。

79 広告やアオリ文句だけ見ているともっとラノベ的な軽い作品かと思いましたが意外と文章がきれいで、教室内カーストやモラトリアムの終わりなどの重くなりがちなテーマを、ポップに料理しつつ純文学的でよい本だと思います。勉強も運動もなにもかもできなくて、カースト最下層だったのに妙に楽しかった高校時代を思い出しました。そんな私なので、目立たない存在ながらも映画に対する溢れんばかりの情熱を持ち、何もかも無難にできて目立つ存在の生徒が時に憧憬を感じるほどの輝きを放つ、映画部の二人のパートがツボでした。韓流ドラマ的な若干現実離れした悲劇を扱うパートがあるのが少し残念でしたが、読後感もよく、この作者の他の作品も読んでみたいと思わせる良作です。


■CD
72 Follow the Leader/Korn
73 Issues/Korn

72、73 こういったミクスチャー・メタル・バンドの中で評価が高いので聴いてみました。混沌とした暗い印象のサウンドが多いですが、意外とポップな面もあり、そのあたりのバランス感覚が評価が高い理由だと思います。個人的には重すぎて、頻繁に聴く気にはなれませんが、たまに引っ張り出してきて聴いてみたくなるタイプの作品です。 


■映画
56 タキシード/監督 ケヴィン・ドノヴァン

 気楽に観られるアメリカ的でベタなアクションコメディです。タキシードを着ると常人離れした身体能力を発揮するという設定は面白いと思いますが、ジャッキー・チェンのアクションの魅力を損なう面もあり少し残念です。ヒロイン役のジェニファー・ラブ・ヒューイットが魅力的なコメディエンヌぶりで好演してます。ちょっと下ネタが多すぎる点が気になりますが、ジャッキー・チェンをアクションスターとしてではなく、コメディアンとしてとらえるならそれなりに楽しめる作品だと思います。
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