本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

amazonのすごい会議

2021-06-12 07:17:07 | Weblog
■本
47 amazonのすごい会議/佐藤 将之
48 まほろ駅前狂騒曲/三浦 しをん

47 最近パワーポイントでの資料作成に疲れてきたので、amazonの会議ではパワーポイントではなくワードでの1ページの資料が使われているという記事を見て読みました。実際には、資料は1ページだけでなく6ページの場合があり、かつ、添付資料の分量は自由ですし、パワーポイントの否定というよりも、文章で行間も含めてきちんとロジカルに書き切るということがポイントでしたが、有益な知見が得られるとても良い本でした。特に、参加者全員がこのワード資料を黙読することから会議を始めるという点は、コロナ禍でリモート会議が増えた状況ではとても有効だと感じました。リモート会議で発言が被って気まずい思いをした人は多いと思いますが、この方法だと全員が早合点することなく議論を進めることができるので、とても効率的だと思います。単なる会議の方法論だけでなく、前例に囚われることなく、何が本質的であるかを考え抜くことの大切さについても気づかせてくれます。パワポ資料を作って仕事をした気になることが多いので、目的は資料作成ではなく、よりよい意思決定とそれに基づく実行であることをより意識したいと思います。


48 「まほろ」シリーズの完結作です。ストーリーを忘れる前に結末を知りたいと思い読みました。タイトル通り、これまでに登場したキャラクター総出演での、まほろ駅前の混沌とした事件がメインに描かれています。この事件を通じて、これまでの全ての伏線がこれでもかと回収され、それぞれのキャラクターが持っていたわだかまりが次々と解消されていくのが、あまりにも過剰で最後は少ししんどくなってくるものの、その労力に見合う爽快感が最後には得られます。やはり、この作品のキャラクターと世界観の設定は絶妙だと思いました。これだけの人気作品にもかかわらず、引き伸ばさずにきちんと終結させた潔さも見事です。絵に描いたようなハッピーエンドが照れくさくもあり、心地よくもあります。現実世界もこうあって欲しいものです。


■映画
44 ゴジラ キング・オブ・モンスターズ/監督 マイケル・ドハティ
45 シャザム!/監督  デヴィッド・F・サンドバーグ

44 ハリウッド版ゴジラの続編です。マーベル作品のように世界観を共通にして、ゴジラやキングコングなどの個々の作品を制作する「モンスターバース」というシリーズの3作目だそうです。1作目の「GODZILLA」は観たはずなのに、なんか話がわかりにくいなと思ったら、このシリーズの前作にあたる「キングコング: 髑髏島の巨神」という作品を観ていないためでした。主要登場人物に全く感情移入ができないのと(自分の息子が怪獣の犠牲になったからと言って、その復活の原因となる環境汚染を引き起こした人類を怪獣に襲わせるという発想自体が理解できません)、彼らによる人災で世界が危機に陥るので嫌悪感しかわきませんが、ゴジラだけでなくモスラやキングギドラという懐かしい怪獣が豪快に暴れる姿はやはり迫力があります。ひどいストーリーのために、大迫力の映像が爽快感に繋がらないのが残念でした。ヒューマンドラマは全く不要だとは言いませんが、もう少し怪獣をメインにした映画にして欲しかったです。

45 こちらもワーナーブラザースがマーベルに対抗して立ち上げた、スーパーマンやバッドマンのDCコミックスの共通世界観に基づく「DCエクステンデッド・ユニバース」に属する作品です。この作品は、ふとしたことから超人的な能力を手にした14歳の少年が主人公なので、スーパーマンやバッドマンのような堅物ではなく、その能力を見世物にして小金を稼ぐなど、少しゆるい倫理観が好ましいです。一方で、DCコミックスのキャラクターに共通する、子ども時代のトラウマを抱えていてツボも押さえられています。マーベルのシリーズで言うと、「スパイダーマン」(トム・ホランドが主演の学園ドラマ風テイストのシリーズの方です)に位置するキャラクターだと思うのですが、シャザムに変身したあとの外見が完全に大人なので(そのギャップが面白くもあるのですが)、思春期を代表するキャラクターに完全にはなり得ていない点が少し中途半端な気がしました。そういう意味では、さまざまな属性を持つ人々が共感できるキャラクターを満遍なく配した、マーベル作品はやはりよくできていると思います。DCコミックスのシリーズでいうと「ワンダーウーマン」はこの作品と同様によくできていたので、変に世界観を共通させずに、独自のヒーローもの路線を追求してもらいたいです。
コメント
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