本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

John Barleycorn Must Die

2012-12-02 10:15:44 | Weblog
■本
119 絲的サバイバル/絲山 秋子

 絲山秋子さんのキャンプ生活(友人や編集者と行くものもありますが、基本は一人キャンプです)をテーマにした連載エッセイをまとめた本です。絲山さんの文体そのもののストイックなキャンプ生活で、友人の庭にテントをはる会などは、「何でそこまで」と思わせる不思議な面白さがあります。当然、小説家のエッセイなので、一人キャンプの際の絲山さん自身の思索や風景の描写は巧みですが、叙情的になりすぎずに、あくまでクールです。キャンプの際に作られる簡単な料理やそのお供のお酒がどれもおいしそうで、少しだけ真似したい気もしてきます。


■CD
98 The Greatest Hits/Gladys Knight
99 Rock Action/Mogwai
100 John Barleycorn Must Die/Traffic 

98 アレサ・フランクリンのような歌唱力を前面に出したゴテゴテしたソウルでなくて、あくまでPOPでさりげなく力量をアピールしている感じです。通して聴くとホイットニー・ヒューストンなど80年代以降のソウル系女性アーティストに多大な影響を与えていることがわかります。今、聴いても全く古臭くないです。

99 基本的に静謐な印象が残る作品ですが、轟音による盛り上げ方がとても巧みでクライマックスの高揚感は聴いていてとても気持ちよいです。自分の内面世界に浸りたいときに最適な作品です。集中力が研ぎ澄まされる感じがします。

100 非常に練りこまれたアレンジに、スティーブ・ウインウッドの力強い声がフィットした傑作です。オルガン、ピアノ、フルート、サックスなど各楽器の音が効果的に配置されていて、音に知性を感じます。初期衝動のアイデアだけでなく、左脳も駆使してセンスよく仕上げられています。ロックの可能性を広げた作品と言っても褒めすぎではないと思います。


■映画
71 カイジ2 人生奪回ゲーム/監督 佐藤東弥

 クライマックスまでは生瀬勝久さんの軽快な演技もあり、テンポよく進んで前作より面白いと思ったのですが、最後の大勝負がくどすぎます。藤原竜也さんのいつもどおりの暑苦しい演技に香川照之さんも同調し、狙ってわざとやっているのがわかっていても、観ていてつらくなります。逆に敵役はもっとエキセントリックに演じてもよかったかも。吉高由里子さんが出ている時点で最後は主人公側につくのが見え見えで、ストーリー的な意外性も全くありません。こういう世界観もありだと割り切って気楽に楽しむのが建設的な観かただと思います。
コメント
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