本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

MAKERS

2012-11-11 06:10:05 | Weblog
■本
110 MAKERS―21世紀の産業革命が始まる/クリス・アンダーソン
111 ゲーミフィケーション―<ゲーム>がビジネスを変える/井上 明人

110 「ロングテール」、「フリー」などデジタル社会の半歩先の姿を巧みに論じるクリス・アンダーソンの新作。今度はデジタルの世界で生じた大企業から個人へのパワーシフトが、リアル社会のモノづくりの世界でも生じるという趣旨の本です。インターネット環境の充実とオープンソースの普及により個人が低コストで自由にソフトウエアやデジタルコンテンツの制作が可能になったように、今後の3Dプリンタの普及や小ロットで安価に製造委託できる中国などの工場の増加、そしてソーシャルファイナンスによる資金集めやクラクラウドソーシングによる知の協同が進むことによりこの流れがモノづくりにも及ぶだろうと予言しています。若干SFチックですが、最近元気のない先進国のモノづくりに関わる人々に勇気を与えるよい本だと思います。好きなことにのめりこめる人や、アイデアのある人には可能性が広がっていくのでしょうが、肝心のその自分にあったのめりこめるものをどう見つけるかが今後ますます重要になってくるような気がしました。

111 「ゲーミフィケーション」(人を夢中にさせることに長けたゲームのノウハウをゲーム以外のさまざまなものごとに当てはめ、楽しく人を巻き込み目的を達成するための手法、というのが私の理解です)という言葉を聞いたことのない人にはそれを学ぶにはよい本だと思います。テクノロジーの話ではなくて、考え方やデザインの方に重きが置かれている概念です。逆に雑誌やネットですでにある程度知っている方には物足りない内容かもしれません。この分野に対する筆者の熱意が若干強すぎるのか、情報よりも「筆者の思い」を伝えることにより重きが置かれている印象が残ります。ただ、この概念はより様々な制約が増加する社会で、プロジェクト運営していく上では知っておいて損はないと思います。


■CD
86 Mr Fantasy/Traffic
87 The Allman Brothers Band/Allman Brothers
88 Live/Dead/The Grateful Dead 

86 45年前の作品なのに今聴いても全く古臭くありません。アイデア満載、変幻自在のキラキラしたサウンドに、スティーブ・ウインウッドの瑞々しいヴォーカルが見事にマッチしています。「サイケ」と一言で片付けるにはもったいないくらい、奥の深い聴くたびに発見のある傑作だと思います。

87 一方、今聴くと重厚過ぎて古臭いんだけど、テクニックと独特の存在感で打ちのめされる1969年の作品です。やはり、40年以上経っても語り継がれる作品にはそれ相応の理由があります。小気味よく鳴りまくるギターと骨太のヴォーカルが印象的です。暑苦しい曲が多いのですが、曲数が少ないので、胃がもたれずちょうどよい満足感が得られます。

88 さらに60年代の名盤が続きます。こちらはライブバンドとして名高いグレイトフル・デッドの中でも特に評判の高い1969年の作品。もっと激しいイメージでしたが、1曲目から驚くほど静かで穏やかな曲です。だだっ広い野外で風を感じて、ビールを飲みながら(当時は大麻とかなのかもしれませんが)聴くと最高だったんだと思います。長尺な曲が多いですが、浸れる曲が多いので、飽きません。今の時代のスピード感には全く合いませんが、逆に、動きの速すぎる現代社会で疲れた人を癒す意味では根強い需要がありそうな音です。


■映画
68 エクスペンダブルズ/監督 シルヴェスター・スタローン

 公開当時で楽に60歳を超えていたスタローンがアクション映画に出ているだけで感慨深いですが、正直ストーリーは出鱈目でアクションも大味でつまんないです。大物アクションスターの共演っといっても、ブルース・ウィリスやシュワルツェネッガーはカメオ出演で、主に絡むのは、ジェット・リーとドルフ・ラングレンなので小粒な印象です。準主役級の「トランスポーター」シリーズのジェイスン・ステイサムはそれなりによい演技をしていますが、ちょっと饒舌でイメージと違います。そんな中、ミッキー・ロークは相変わらずの怪演で一人抜群の存在感を見せています。まあ、期待せずに楽に観てください。
コメント
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