メタ・コミュニケーション
われわれは生きている関係のコンテクストをつねにモニターしながら、
コンテクストの意味とかたちを指定するコンテクスト・マーカーを探索している。
了解や合意の地平をめがけるメタ・レベルのコミュニケーション──
その可能性あるいは不可能性を確定する手がかりがあるのかないのか。
いまださぐり当てられなくともその可能性が感じられるとき、沈黙は苦痛ではない。
その地平がどこにも見当たらない、あるいはその可能性が閉ざされていると感じるとき、
沈黙も饒舌も果てしない無の淵へと溶けていく。
このとき、「力の論理」が展開する地平、
対抗的なパワーがうごめく地平が浮上してくるのが感じられる。