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リズムへの感応はゲシュタルトの揺らぎに先導され、
外部との同期においてシステムは更新を指向していく。
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散逸するエネルギーの乱流と気圧を基底にしながら、
システムは永遠に先送りされる定位を志向していく。
予測可能性と予測不可能性が混融する開放系において、
システムはリズムへの同期において運動を組織していく。
同期するためにシステムは開かれなければならない。
自壊しないためにシステムは開かれすぎてはならない。
システム自身と周囲の環境への二重のまなざしが励起し、
運動とモニタリングのループが新たな視覚を開いていく。
システムとシステムは相互に媒介されながら体験を刻み、
相互感応のトポスにおいて世界とおのれを更新していく。
ゲシュタルトはシステム間に相互越境的に励起され、
拡張された作動が歴史的トポスとして累積していく。
組織化のポテンシャルが一気に起爆する臨界領域があり、
新たな運動のトリガーを引くゲシュタルトとの遭遇がある。
連鎖的同期を導くビートとの遭遇において、
システムは拡張可能な領域を発見していく。
体験は恣意性を超えた訪れとしてまなざしに先行し、
まなざしはいつも事後的にシステムの姿を発見する。
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絶えざる交感の連続は新たなビートを刻んで、
シンフォニックな共振の位相を解発していく。
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システムは単一性のリズムの破れにおいて、
集合的拡張システムへ参入を開始していく。
単一性の破れにおいて集合的結合へ至り、
システムは要素群を超える位相へ向かう。
リズムへの感応機制が外部と同調しはじめるとき、
相補的結合への誘いがシステム全域を包んでいく。
システムのリズムへの同期が連鎖し、
応答空間の境界ラインが拡張される。
リズムはニュートラルな誘引において、
システムを根こそぎの動員を触発する。
システムは相互に境界を浸潤させ合いながら、
位相特定的に同期する特異点を析出していく。
自己籠城から自己委譲へ赴く動向は、
リズムの亢進の強度に照応している。
ローカルなリズムへ感応の体験の累積から、
コズミックなリズムへの感応が萌していく。
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システムには永遠に充填され尽くされない空位があり、
王位継承の擬態が日々のシークエンスを先導していく。
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王位の威力を戴いて完結する幻想の全体性があり、
全体性への感応を前提にするシステムの作動がある。
「空位」は充填されねばならず、
充填され尽くされてはならない。
システムは多層な交信と運動のモードを構成し、
「空位」はモード群において公共化されている。
多層性と輻輳性のマジカルな作用において、
モード群はミクロな位相を離脱していく。
つねに可能態のモラトリアムを担保しながら、
「空位」には機会主義的代入が連続していく。
ひとつの強力なリズムが層を横断的に励起するとき、
モードの単一性は破れて群体的トリガーが引かれる。
内部と外部の交信の回路は断ち切られ、
試行的均衡状態が絶対性を帯びていく。
文脈フリーから文脈無視への機能的亢進が、
システム間の親和的閉域を埋め尽くしていく。
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開放系のフローが阻害されるとき、
システム内には毒性が滲み始める。
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開放系のガバナンスに留保は存在しない。
流動を阻害する事象は普く許容されない。
流動の回路が阻害され切断されるとき、
システムは自壊の毒を滲ませはじめる。
ハンティング機能は不活状態に陥り、
システム全体は稼働不全へ導かれる。
情報とエネルギーの回路は塞がれ、
動的回路は崩壊への道を歩み出す。
外部との協働を触発するリズムは響かず、
内部はデジャヴュに埋め尽くされていく。
まなざしは内部を循環しながら腐食し、
光源は消滅点へ向かって収束していく。
享受可能なエロス的契機の枯渇と、
自家中毒的なエントロピーの昂進。
システム崩壊のエマージェンシーに直面して、
危機回避のコマンドが内圧を上昇させていく。
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エントロピーは排出されなければならない。
排出不能においてシステムは活性を喪失する。
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ディフェンシブな機制のオートマティズムと、
流動性の切断から漸進的に亢進する内部圧力。
内部圧力が限界点に接近するにしがたって、
「システム解除」のエロスが示現していく。
解除は創発への意思にピリオドを打つように、
エントロピー最大化の黄金則へと殉じていく。
全体性への志向は喪われて自己委譲へと転化し、
エネルギー交換の回路の閉じへと帰結していく。
コマンドは乱反射してベクトルを拡散させ、
システムは流動への先行性を喪失していく。
未来をめがける新たなコマンドは響かず、
履歴の反復から永遠の滅却へ退行していく。
外部へ伸びたリンクは閉じられて霧散し、
システムの存在域はシュリンクしていく。
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