イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

お粗末な、お役所の「成果主義」

2007-09-30 18:55:17 | 社会・経済

 9月20日、「闇の北九州市方式」なる言葉をTV(pm2:30、4ch放送)で初めて知った。生活保護を受けていた男性(享年52歳)が保護を打ち切られ『オニギリが食べたい』という日記を残して餓死した事件を取材したものだ。

【いま、生活保護は増加の一途をたどり、受給世帯数がこの10年で1.7倍に増加した。それにもかかわらず、大都市の中で唯一、生活保護の受給率を減少させている都市がある。北九州市だ。なぜなのか。取材で明らかになった、
生活困窮者になかなか申請書を渡そうとしない、受給者に半ば強制的に受給辞退をさせるという市の「水際作戦」。それを裏付ける内部の「数値目標」。】
(【 】内いは gmtul at hotmail.co.jp より一部転載)

私の身近な自治体も昨年度から、かなり妖しい「成果主義」なるものを導入した。詰まる話しが職員個々は1年ごとの「数値目標」を担当する業務に持たされるのである。そしてその達成度で評価され、昇給・昇任・昇進に反映されるのである。

従って職員の目は、行政コスト縮減=予算削減に否応なく向かわざるを得なくなる。事実、当局・管理職者は年度始めにその種の計画書の提出を求める。5年~10年の大計に立った公務行政のビジョンに基づいた計画書を提出した職員に向かって『きみの計画書は理想論、年度末にはマイナス評価をせざるを得ない』と管理職者は言った。

そもそも公共の福祉という公務に成果主義(=数値目標)は馴染まないのではなかろうか。即ち、北九州市のように役所にとっては、仕事をしない(=予算を使わない)ことが”成果”になるからである。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (nakamura)
2007-10-01 21:58:42
こんばんは。

まったく! 同感です。
トップや幹部の方こそ厳正な成果主義を適用したいものです。

票になることしか考えない政治家、どこかの知事さん、・・・考えると腹が立つのでやめましょう・・・(笑い)。
返信する
nakamuraさん (イワン・アサノヴィッチ)
2007-10-02 11:10:50
nakamuraさん

共鳴していただき、有り難うございます。
仰るとおり、某県某農林部幹部連中は、『おばさん知事が頑固で無理解で』などと、犬の遠吠えを言っています。しかし、その裏で
知事をレクチャーする勇気の無さと無能力を隠し、『本年度予算を5%縮減しました。』などと数値目標を達成した成果を知事に報告し、自身の保身に身を窶しているのです。某県の農業生産額が2位から滑ったと、他人事のように慌てても遅いですね。真面目に働いている職員に対する”裏切り行為”です。この際は本庁の部課長・出先の所長以上は全て民間人から登用する、という荒療治が望まれます。
返信する
こんにちは。コメントありがとうございました。 (family)
2007-10-02 18:03:35
こんにちは。コメントありがとうございました。
アサノヴィッチさんのような人生の先輩に、若輩な私のブログを読んで頂けるなんて光栄です。

成果主義という言葉の響きから、私はそれについてとても前向きな印象を持っていました。それが福祉や医療、役所など人々の幸せのためにあるような場に導入されるとなると、成果の意味を問いたくなります。北九州の話はショックでした。

アサノヴィッチさんは畑作16年目とのこと、私の父は現在3年目の新米です。無農薬減農薬にこだわれば収入にならず、アルバイトで現金収入を得ながらの農業。正直、なかなか難しいようです。

フリーターファミリーの行く末、よかったらまた覗きに来て下さいね。それでは失礼いたします。
返信する
familyさん (イワン・アサノヴィッチ)
2007-10-02 23:47:50
familyさん

早速のコメントの返信を有り難うございます。
 そうですね…公共の福祉、取り分け教育・医療・福祉などに必要なものは、予算額や処理件数みたいな数値で達成度を計ることではないですね。安心・豊かさ・暖かさなどという、数値なんかで計れないものこそ必要とされています。
官から民まで「数値目標・成果主義」至上の状況が蔓延しています。右向け右! 日本人の悪しき民族性向です。
少しづつで良いから、みんなで治していきましょう!
返信する

コメントを投稿