夏に入ってからのイワン・アサノヴィッチの夕食は遅めになっている。
夕方の7時半過ぎまで畑に居ることが多くなったからである。従って毎晩のように8時半近くならないと食卓には座らない。
アルコールに強くないイワン・アサノヴィッチではあるが冷えた缶ビールの晩酌は夏のちょっとした楽しみのひとつである。しかし、それに醍醐味を添えるのが3日、4日のナイター阪神タイガース戦である。
3日は対中日戦で8回までは1点ビハインドの投手戦になっていた。TVのリモコンスウイッチを入れると同時に4番新井貴浩の登場で、見る間に逆転を成し遂げたのである。さい先の良い晩酌のオープニングである。
続く城島が2ランを放ち一挙にトドメの一発である。いつもポーカーフエイスな中日の落合監督の大きな目が虚空を舞っているように見えた。酒の肴など要らない、いい晩酌であった。
翌4日も同様に食卓に座り、晩酌が始まったのは8時半過ぎとなっていた。阪神タイガースが6:4と逆転したのも束の間で6:7とジャイアンツに逆転されたところであった。
TVの放送はジャイアンツサイドで『これで試合が面白くなってきました。』などと浮かれたことを言っていた。ところが8回の阪神の攻撃でまさかの連夜の逆転劇が外国人選手ブラゼルの2ランで演じられたのである。
缶ビールが美味しかったことは言うまでもない。次のイニングで鳥谷選手の2ランが飛び出しトドメの一発を決めてくれた。
昔はそこそこイケメンだったジャイアンツの原辰徳監督の渋面が大写しで放映された。それは昔のイケメンとはほど遠い、やや下ぶくれとなった頬に固いへの字になった口が似合う中年オヤジのそれであった。
缶ビール1個ですっかりシビレルような良い気持ちになってしまった。5日も対巨人戦で快勝し首位の巨人に2ゲーム差と肉薄した。ささやかな夏の夜の夢である。
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