イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

新自由主義の日本で良いのか?

2021-01-04 19:39:35 | 国際・政治
  「新自由主義」と言う事態がいつの間にか日本を席捲してしまった。
「格差はあって当たり前」と声高に叫んでいた小泉・竹中コンビは去ったが、事態はこのコンビが居なくなってからも着実に日本経済・社会を蝕んで行った。
過っては「一億総中流」という言葉も出た日本の経済社会。
しかし、事態は「一億総中流」という状況から徐々に外れて行った。並行して企業の内部留保は膨らみ、今やその額は桁外れの膨大な留保額となっているのである。
即ち、この狭い日本社会に隠れた富裕層と見えない貧困層がいつの間にか分化し隔絶されるようになってしまっているのだ。
そして、夕食を食べられずに夜を過ごしている子どもが7人に1人も居るという事態も生まれるようになったのである。
知人の、ある市長と懇談した時に『学校の2学期が始まると、久しぶりに会った幾人もの児童・生徒が痩せ細っていた。』ことに愕然としたと眉を細めて弱っていた。
即ち学校給食の無い夏休み期間中に、貧困家庭では十分な食事が摂れなかった事を裏付けていたことが判明したのである。
大人の貧困は兎も角として、それが子ども世代にまで及び且つ固定化されて行くことが将来の日本にとって良い事なのか? ・・日本人の歴史を振り返れば、良い事ではない事は自明の事実であろう。
極貧家庭で育ち成人した人に、日本や世界に貢献した人物はいくらでも居る。勝海舟や野口英世などなど・・、古くは豊臣秀吉もそうだ。
 だから放っておいても偉くなる人は偉くなるのだ・・などとまるで言葉尻だけを捉えた物言いをする偏狭者は無視するにしても・・もし、家庭環境がフツーで良いから存在さへすれば、より多くの偉人や活動家がこの日本にもっと生まれたに違い無いのである。
 この30年、そして「新自由主義」とかが叫ばれ始めたころから、庶民国民の連帯は徐々に消滅し分断されて来た。
一方で成果主義・競争主義が企業や役所で採り入れられるようになってきた。その裏では学歴至上主義・門閥主義が横行し、優れた個人が抜擢されるような事は殆どなく、“自己責任”と言うエセ言葉で処理されてしまうのである。勿論のこと“ボトムアップ”などはタブーで、出る釘は打たれてしまい、新鮮な空気・意識の流れも起きてこないのである。
アジアの盟主・日本は瞬く間に中・韓に追い抜かれ、勤労者の平均賃金は台湾にも抜かれると言う事態になってしまったのである。
様々な原因が存在するが、筆者は政官財癒着ムラの住民に寄って、前線や現場を軽視した「今だけカネだけ自分だけ」思考がばら撒かれた事も見逃せない大きなことと認識している。

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