フクシマ・原発災害に伴う放射能汚染ガレキの処分に困っている。東電に依る人災と国の癒着行政の結果であるから、当事者責任(小泉元首相曰わく“自己責任”)で自らの費用と責任で本来は両者が解決すべき事柄である。<o:p></o:p>
しかし、現実にはそうも言っていられない。解決が遅れれば膨大な量と二次被災の恐れが余りにも大きいからである。<o:p></o:p>
政府は栃木県矢板市内の国有地(国有林)に放射能ガレキの処理場を計画した。そして計画の内容の概括や施設の模式図なども公表された。<o:p></o:p>
驚いたのは地元の矢板市民と市長。『全く事前の相談もなく、初耳でいま聞かされた。』と市長は記者会見に応じた。<o:p></o:p>
市民の反応も素早く、早速の反対集会が開かれ『市長が国の説得に負けてしまわないように、激励と監視を続けて行きたい。』と集会役員の談話が発表された。<o:p></o:p>
3.11以降と言うもの、国民は政府が考えているほど愚かでは無く賢くなってきた。歓迎するところである。むしろ、政府が学んでいない。
この問題の背景には「上意下達」という官僚が永い年月を掛けて普及し、好んで多用して来た“周知徹底“方法に依存したことに依るものなのである。<o:p></o:p>
其処には“官尊民卑”という思想が根底にあり、当然のことながら“上から目線”となってしまうのである。<o:p></o:p>
今回も、『汚染がれきの被害を除去するために、国有地の特別使用を認めて、処理場をつくって、国民の安全を守る』…のだから、いちいち地元だ、市長だのと言う連中に事前に相談なんかする必要はない!と言う発想である。<o:p></o:p>
いや!そろそろそんな発想は通じないと認識している官僚もいる筈だが、未経験で地元民が怖いからわざと避けて“前例踏襲”の方式に習ったのかも知れない。放射能汚染ガレキをいつまでも野積み放置しておく訳にもいかない。<o:p></o:p>
テリー伊藤とか言う“御用コメンテーター”がTVで、『政府は頭を下げて、矢板市民に納得して貰うしかない。』と宣っていた。愚かな「タレコメ」発言とは言えTVの影響力は大きい。見逃せない発言である。<o:p></o:p>
なぜ、事前に矢板市と相談し理解と協力を得た上で、国と地元民が処理場建設について、協働すると言う発想に立ったコメントをしようとしないのか。<o:p></o:p>
当該地は涵養水源林地帯である。汚染防止のため、地下水探査や涵養水・湧水の詳細を再調査する必要がありそうだし、技術的にも可能なことだ。
細野原発省も慌てて記者会見に臨み、事態収拾を始める様子であるが、官僚まかせでは新しい・未経験業務は解決出来ないと言う「3・11以降の鉄則」を、少なくも政権内に居るのだから学んで欲しい。<o:p></o:p>
それと、“売れる”ことしか頭にない、御用“タレコメ”も退散願いたい。
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