終日、風薫る初夏日。
1912年5月5日。
歌人・与謝野晶子は、夫のいる留学先のパリへ向け日本を出発。
ああ皐月仏蘭西の野は火の色すきみも雛罌粟われも雛罌粟
(ああ さつき ふらんすの のはひのいろす きみもこくりこわれもこくりこ)
フランスが最も美しい季節5月。
野の花々が、咲き乱れ・・・雛罌粟(ひなげし・ポピー)の花の咲き乱れる田園は、火の色の花・花・花・・・。
作家・獅子文六の滞仏中のエッセイに、フランスの5月は、薔薇や鈴蘭が美しいと書いていたし、フランスへ行くなら5月がよいようです。
・・・5月の風と雛罌粟。
(私は、矢車草が、風になびいている姿が好きですね。青・ピンク・紫・・・の爽やか系の色ですし・・・)
・・・で。
与謝野晶子。10人以上出産して・・・たぶん、若い頃は、お腹に子供が居る時間の方が、長かったというか・・・殆ど年子だろうかな・・・中には、双子もいたりして・・・多産系だったのね。
お写真を見る限りでも、なんとなく身体強健な感じがするし???
・・・で。
雛罌粟(コクリコ)。
拙宅前の休耕田一面に咲く外来危険種のナガミヒナゲシ。
地中に根を張り、他の植物の育成を阻害する物質を出しまくるようです。
(↓使いまわしですみません。ちょっと欧羅巴風だと勝手に思っている拙宅の前の休耕田の一部に自生した外来危険種のヒナゲシ。面積的には、小さいですが、たぶん、このような花が、いっぱいの野原があるんだろうなぁ?フランスには・・・)
雛がつかない・・・所謂、罌粟(芥子)の方は、アルカロイド系の麻薬・阿片(アヘン)等を採取できる栽培禁止種と、純粋に花を楽しむ園芸種とあるけれど、花の散ったあとの罌粟坊主は、気味が悪いし、花は、毒々しいイメージですかね。くねくねした茎や、棘のあるようにみえる花開く前のつぼみも・・・なんだか異形。
それでも、初夏の花のいろ。
きみも雛罌粟われも雛罌粟。