みどりの一期一会

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社会保障制度:年金受給開始「68歳案」は制度の根幹を揺るがす=浅野史郎

2011-11-23 21:01:08 | ほん/新聞/ニュース
きょうは 11月22日24節季の「小雪 しょうせつ」。
「冬寒の到来を感じ、山に初雪の見られる頃」。

紅葉もピークに達して冷え込みが厳しさを増しています。
昨日は霜注意報が出ていたので、キンリョウヘンやデンドロビュームなど
の寒さに強い蘭も軒下に取り込んでいます。
   

寒くなると野菜がおいしくなってきます。
  
毎週、配達残りの野菜が届くので、手を変え品を変え、
カブやダイコンの漬物を作っています。
とはいえ、塩分は禁物。
  
ヨーグルトと少しの味噌で、糠漬けそっくりの漬物ができると
テレビでみたので、やってみることにしました。

  
豆味噌を大匙いっぱいとヨーグルトを2杯、
野菜と一緒に良くかき混ぜます。
それを漬け物器に入れて、数時間おけば出来上がり。
  
麹菌と乳酸菌でつけた野菜は、
酸味と風味があって、ほんと塩分控えめの糠漬けのようなおいしさ。

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11月17日の毎日新聞に、浅野史郎さんの執筆された記事が載っていました。

ということで、後半は浅野さんの記事を紹介しがてら、
社会保障制度の関連の記事です。

 これが言いたい:年金受給開始「68歳案」は制度の根幹を揺るがす=浅野史郎 

 ◇国民不信の爆発を恐れよ--慶大総合政策学部教授・浅野史郎
 社会保障制度改革が進められる中、公的年金制度の改革が検討されている。改革の項目は何点もあり、それぞれの論点について、国民の関心が高い。
 特に年金受給開始年齢の68歳への引き上げが検討項目の中にあることを知った国民の対応には、厳しいものがある。「選択肢の一つであって、決めたわけではない」と厚生労働相は弁明するが、選択肢の一つとして検討されていることが、既にして、大問題なのである。
 私の立場をはじめに明らかにしておきたい。受給開始年齢の68歳への引き上げは、検討に値しないほどの危険な案であると考える。以下に、理由を述べる。
 年金制度をどう改革するとしても最も大事なことは「改革」によって、制度への国民の信頼感を損なわないことである。年金制度は何のためにあるかといえば、老齢や障害により、稼得能力を失った場合に、生きている限りは、毎年(毎月)現金が支給されることによって、生活を成り立たせていくためにある。
 そのための年金が、68歳になるまでは支給されないというのなら「何のための制度か」という声があがるのは当然で、そういった年金制度そのものへの国民からの信頼感は大きく揺らいでしまう。
 このことを考えれば、支給開始年齢をどうするかは、わが国の雇用状況こそが決定要因であって、年金財政が「持つか持たないか」とか、先進欧米諸国の受給開始年齢の状況とか、平均寿命がどうなるかなどは、極端に言えば、一切勘案無用である。受給者側としても、これは損得の問題以上に、「年金とは何か」の本質的問題であることを認識すべきである。
 65歳定年制さえ、徹底しておらず、現実に65歳を超えて働く高齢者が大多数という状況でない中で、受給開始年齢の68歳引き上げは、年金制度としての自殺行為である。「高齢者雇用の確保を図りつつ、68歳への引き上げを検討する」と厚労省の文書にはあるが、「確保を図りつつ」では、時間的な後先が生じる。高齢者雇用が確保された状況に合わせて、または、その状況を確実に見込んだ後に、受給開始年齢を引き上げるのが、年金制度としてのスジである。財政が心配というなら、現在の年金受給者も含めた、年金額の減額のほうが、よほど検討に値する。
 検討を公表するにあたり、当局としては「年金財政が厳しいことは国民もわかっているのだから、この案だってわかってもらえるはず」という思いが頭をかすめたのではないか。年金制度に限らず、社会保障制度改革に共通のことであるが、この思いは為政者にとって甘い誘惑である。
   *
 「それを言っちゃおしまいよ」のせりふに似ているが、「言うなら、最後に言え」である。改革には、改革の理由があるべきであって、「金がないから」より先に説明すべきものがあるはずである。
 年金制度の崩壊は、財政的な破綻によって起こるのではない。その前に、年金制度への国民の信頼がなくなった時こそ、制度崩壊の危機なのである。「68歳引き上げ案」によって引き起こされた、国民の怒りを軽視してはならない。「こんな案が当局から出されるのだから、年金制度なんて、信頼できない」という思いから発せられた声である。年金制度への不信感を助長するような「改革」は、年金崩壊への道につながることを恐れる。
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 「これが言いたい」は毎週木曜日に掲載します
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 ■人物略歴
 ◇あさの・しろう
 厚生省を経て93年から宮城県知事(3期)。06年から現職。成人T細胞白血病(ATL)発症後、国に対策を促す。
あの夏から66年~広島・長崎原爆:/中(その2止) 政府の対応に不安
毎日新聞 2011年11月17日 
  


「難病」基準見直しを検討 医療費助成 56疾患のみ
(2011年11月17日) 中日新聞

 原因不明で、効果的な治療法がない「難病」。5千以上あるともいわれるが、国から患者に医療費が助成されているのは、わずか56疾患にとどまっているのが現状だ。対象外の難病患者から不満の声も上がる中、国は9月から、助成基準の見直しを検討し始めた。(佐橋大)
 岐阜県恵那市の堀ゆり子さん(50)は昨年、強直性脊椎炎(AS)と診断された。背骨や手足の関節が痛みやこわばりの進行で次第に固まる慢性の病気。
 堀さんは十数年前から症状に苦しんできた。指先に力が入らず、ボタンのある服は着られない。かがめないため、入浴にも介助が必要。原因不明で根本的な治療法はない。鎮痛剤を飲んでも痛みは消えない。
 診てくれる医師が少なく、遠方の病院に通う交通費や医療費の負担にも悩まされてきた。東京都は難病として独自にAS患者の医療費を補助しているが、国は補助していない。
 堀さんの医療費負担がなくなったのは、今年1月、症状の悪化で身体障害2級を取得し、障害者向けの医療費助成を受けるようになってから。堀さんは「悪くなる前から患者を支える仕組みを整えて」と訴える。だが、堀さんが期待する国の難病対策自体にほころびが目立ち始めている。
 国は、希少性(患者がおおむね5万人未満)▽原因不明▽効果的な治療法が未確立▽長期療法が必要−の4要素を満たす病気のうち、重症度などが高いとされる56疾患を「治療研究事業対象疾患」に指定。国と都道府県が所得などに応じて、患者負担の一部か全部を補助している。調剤薬局での薬剤費は全額補助で無料。
 助成は、出口の見えない治療を続ける患者の精神的、経済的な支えになっている。ただ、補助制度の本来の目的は病気の研究推進。各疾患には原因究明などの研究班があり、費用を国が出している。研究には臨床データが欠かせない。医療費負担を減らし、患者が治療を続けやすくすることで、臨床データを研究に生かすのが趣旨だ。
 難病対策で医療費助成を受ける患者は、2009年度末で約68万人。医療現場での認知度上昇などに伴って、ここ10年ほどで1.5倍に増え、助成額も毎年7〜8%増加。昨年度は10年前の倍近い約1100億円に達した。
 国と都道府県が負担を折半する決まりだが、財政難で、国は患者の伸びほど予算を確保できず、負担は都道府県に集中。地方からは負担解消を求める意見が上がっている。一方、助成対象外の疾患の患者団体は助成の拡大を要望。「患者数の増加などで、条件を満たさなくなった疾患が助成を受けているのに、条件を満たす疾患が対象外のままだ」との声も多く厚生労働省に寄せられている。
 厚労省の難病対策委員会では9月から、助成基準の見直しなどに向け、議論を重ねている。抜本的な改革が必要との意見が多く出ているものの、基準を具体的にどうするか、着地点はまだ見えていない。
 委員会の委員も務める日本難病・疾病団体協議会の伊藤たてお代表理事は「身体障害の認定を受けにくい疾患もある。支援を後退させてはいけない」とした上で「今の仕組みでは、助成の枠に入らない難病患者には何のメリットもない」と問題点を指摘する。
 「新たな制度を設けるなどして、研究目的である今の制度にとらわれず、難病という大きな枠組みで、広く負担軽減を受けられるようにすべきだ」。伊藤さんはこう訴えている。
 国の難病対策 医療費助成と研究費助成が2本柱。研究助成の予算は年100億円。医療費助成の対象疾患には、筋肉がうまく動かなくなる「重症筋無力症」、心臓の機能が低下する「拡張型心筋症」、腸に原因不明の潰瘍ができる「クローン病」などが含まれる。各都道府県にある難病相談支援センターの運営費補助や、就労支援も難病対策の中で行われている。 


社説:生活保護最多 長期受給を解消しよう 

 病気や障害で働けなくなったり、失業したり、借金を背負って家族を失ったり……。予期しない事態が起きたときのために雇用保険や年金などの社会保障はある。それらがすべてなくても、私たちは健康で文化的な最低限度の生活を憲法で保障されている。「最後のセーフティーネット」と言われる生活保護だ。
 戦後の混乱期に創設された制度だが、今年7月の受給者は205万人を超え、過去最多になった。10年度の給付費は計3兆4000億円に上る。受給者は高齢者が最も多いが、最近目立つのが病気や障害などがない現役世代の人だ。
 非正規雇用が増えて今や雇用労働者の4割近くになった。長期の不況や円高で工場の閉鎖や拠点を海外に移す企業は多く、その影響を最も受けているのが非正規雇用労働者である。第1次産業の衰退、公共工事の減少、家族のいない単身世帯の増加なども背景にある。
 生活保護の問題はいったん受給すると長期化してしまうことだ。働ける現役世代でも平均受給期間は5年近い。生活保護から抜け出せるのは全体の6%程度に過ぎない。基礎年金や最低賃金よりも生活保護の方が高水準であることや、医療や介護などの自己負担がないことも長期受給の一因と言われている。高齢の受給者は無年金・低年金対策ともあわせて議論されるべきだが、目下の課題は働ける人をどうやって生活保護から就労へと戻せるかである。
 今年10月から職業訓練を受けていることを条件に生活費を月10万円支給する「第2のセーフティーネット」を施行した。ただ、生活保護受給者といっても、家庭内暴力や人間関係が問題でうつ状態の人、失業を機にアルコール依存になっている人、子育てや介護で働けない人、発達障害や精神障害のために職場定着が難しい人など百人百様である。それぞれの状態に合わせたきめ細かい相談支援、生活支援が必要だ。職業訓練が現実に求人のある職種と適合しているかも見直す必要がある。
 仕事を失い家族もいないために自室に引きこもり、社会で活動する意欲を喪失している人も多い。イギリスでは貧困よりも社会的排除の側面から生活困窮者対策に取り組んできた。
 市民の18人に1人が生活保護受給者という北海道釧路市でも受給者にきめ細かい相談支援を行い、ボランティアやアルバイトを始めるところから社会との結びつきを得ることをバックアップしている。受給者数は多いが受給総額を抑制し、受給者の社会的孤立の解消にも効果を上げている。
 生活保護の問題は財政負担だけでなく社会的な孤立や分断にある。
毎日新聞 2011年11月21日
 


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