みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「サステイナブルよりサバイバル」上野千鶴子さん、日本への危機感「おっさんは利害でしか動かない」

2021-02-10 22:32:12 | ジェンダー/上野千鶴子
関のマーゴで冷凍の特大縞ほっけを見つけました。
冷蔵庫にいれて丸1日かけて解凍。

とはいえ、
大きいので半身だけ食べることにしました。

ぬるま湯に30分ほど浸けて塩分を減らしてから、
ヘルシオのかんたん焼きで10分。

ほどよい焦げ目もついておいしそうです。

まどくんが配送残りの野菜を持って来てくれたので、
半分いただきました。

さっそく新鮮な寺町畑の野菜たちでサラダを作りました。

ホッケと野菜だけで、けっこうお腹がいっぱいになりました。


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後半は、
gooニュースの上野千鶴子さんのインタビューを紹介します。

コロナが拡大してから上野さんにお会いする機会がないのですが、
本はもちろん、ネットやニュースで見つけて、
上野さんのことばを読めるのがうれしいです。

   「サステイナブルよりサバイバル」上野千鶴子さん、日本への危機感 「おっさんは利害でしか動かない」
2021/02/03  gooニュース

SDGsの認知は高まったものの、具体的な行動まで起こせている人は、まだ少ないのが現状です。社会の第一線でSDGsに重なる活動をしてきた人は、今の状況をどう見ているのでしょうか? 社会学者として女性学を切り開いてきた上野千鶴子さんは、長時間労働の改善や女性の社会進出を進めなければ、国として現状維持すらできないと問題提起します。「ボトムアップじゃ変わらない」という上野さんに、社会の動かし方を聞きました。(FUKKO DESIGN 木村充慶)

まず生き延びなきゃいけない
――最近、行政や団体、企業でSDGsという言葉を聞くようになりました。

デベロップメント、技術革新も入っていますから、政府や企業が反対する理由はありません。でも、「成長と発展」というそれまでの理念から、「成長」が消えて「持続可能」に変わったことは象徴的です。資源もエネルギーも有限だということがわかったから「成長」がなくなって、「持続可能な発展」に変わりました。そこは時代の変化を反映したものでしょう。

とはいえ、17項目は各方面に目配りした総花的なもので、首相の所信表明演説くらい総花的でつまりません。

――SDGs自体は「サステイナブル」にするための活動が柱になっています。

「サステイナブル」が表に出てきたということはいろんな意味で、地球の有限性を全ての人が考えざるを得なかったということなんだと思います。私は最近は「サステイナブルよりサバイバル」って言ってます。「どうやって生き延びるか」ということの方がもっと切実です。

地球規模で人口が増えグローバル化が進み人びとの往来が盛んになったことによって起きたのが今回の新型コロナウイルスのパンデミックです。「コロナ禍をどうやってサバイバルするか」が全世界の課題になりました。

――コロナ禍をサバイブするというと?
なんといってもまず生き延びなきゃいけない。「コロナ禍をサバイバルして、リアルにお目にかかれる日を待ちましょう」というのが、最近のみなさんに対する私のご挨拶です。

SDGsはボトムアップではもう限界
――コロナ禍で社会課題にも目が向くようになりましたが、多くの人がコミットして、みんなで変えていくということはできると思いますか?

SDGsの中でもジェンダー課題は、もはやボトムアップでは限界です。女性はじゅうぶんに力をつけたし変化しましたから、次は組織と男性が変わる番です。意思決定権のある人、人事の採用権のある人がトップダウンで「ジェンダーコンシャス(ジェンダーに偏りがないかへの意識)」に配慮して意思決定するしか、女性の活躍の場を増やす方法はありません。

政府は「202030(20年までに指導的地位の女性比率を30%にすること)」と数値目標を掲げているのにやらない。国会もやらない、政党もやらない。これではジェンダー平等が進むわけないでしょう。私がびっくりしたのは、菅内閣の現状です。いまさら女性の閣僚というだけではニュースになりませんが、19人の閣僚のうち女性がたった2人ということは、メディアでニュースにならないのでしょうか。

――おっしゃる通りですね。ただ、ジェンダーに関係なく適材適所での任命だという意見もあると聞きました。

それが差別の根源です。その人たちが女性差別を再生産する側にいるんです。適材適所って言って、今のやり方を続けている限り、その人たちはなんの痛痒も感じないでしょう。女性の人材が目に入っていないだけでなく、育てる気もない。それでは現状は変わりません。

――現場で課題感もっている人は多いですが、中間層で止まって動かないことも多いですよね。

トップダウンで動くしかありません。ボトムアップじゃいつまで待っても進まない。「おっさん粘土層」と言われる中間管理職が問題です。最も長時間会社にいる管理職に「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」がある。その長時間労働が女性の昇進の壁になっていることは、山口一男・米シカゴ大教授(社会統計学)がはっきり指摘しています。長時間社内にしかいないから、会社の中しか知らないのでしょう。

企業のトップは外の世界を知っているから柔軟です。「おっさん粘土層」は40〜50代の管理職。木村さんおいくつですか?役職は?

――34歳です。役職でいうと、課長と係長の間くらいですかね。

末端管理職ですね。「団塊オヤジ」がいなくなれば、企業は風通しが良くなると思われていました。ですが、彼らが定年で企業を去っても、企業の組織体質は変わりませんでした。「おっさん粘土層」は世代的に再生産されたとしか思えません。

女は変わった…変わらない男主導の組織
――私もいわゆる大企業にいて、組織に対して嫌気を感じている部分もあります。そんな経緯もあって、会社とは別で復興支援のための社団法人を立ち上げました。もともと復興支援をプライベートでずっとやっていたのですが、そこで関係ができた有志のメンバーではじめました。最近はそういう、一つの社会課題を解決するための有志の組織は増えていると思います。

あなたたちの世代はそうでしょう。なぜなら、上の世代のおっさんがロールモデルにならないから。とは言っても、それに代わるロールモデルもないでしょう。

――上の世代がロールモデルにならないことがわかっている中、会社での女性の立場を変えるにはどうしたら良いのでしょう?

女の意識が低いとか、女性の努力が足りないとかさんざん言われてきました。でも、女性はとっくに変化してしまっていると私は思っています。変わっていないのは男と組織。たとえば、女性が管理職になりたがらないといいますが、これまでの管理職の働き方が問題だということは実証されて、原因もわかっています。どう変えたらいいかの答えもわかっている。それでもやらないんだから、現状維持で変えたくないと考えているとしか思えません。

意思決定権を持っている人が、その意思決定の権利を行使しないと変わらない。あるビジネスウーマンたちの集まりに行ったときに印象的な経験をしました。企業トップの男性がスピーチしたんです。強烈なスピーチだったので、今も覚えています。「あなた方は社会を変えたいと思っている人たちです。しかし、社会を変える力を持たない人たちの集まりです」と。

――会場の反応はどうだったんですか?

みんな絶句していました。その通りですから。会場にいるのは意欲はあっても地位の低い若い女性たちでした。男女雇用機会均等法も、女性活躍法も、男並みに働けば、男並みに処遇してやるというもので、働き方のルールを変えようとはしなかったですから。

――…………。

このままでは巨艦日本丸沈没、となるでしょう。サステナビリティというのは持続可能性、つまり現状維持ですが、それすら、変わらないままでは維持できないと思っています。
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