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みどりの一期一会

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1票の格差訴訟:衆院選「違憲」、無効請求は棄却/3.6東京高裁と3.7札幌高裁の判決

2013-03-07 21:03:08 | ほん/新聞/ニュース
昨年12月の衆議院選挙での「一票の格差」が憲法違反だとして、
全国14の裁判所で選挙の無効が争われています。
その最初の判決が、昨日、東京高裁でありました。
判決は「違憲」を認めましたが、「無効請求は棄却」とされました。
きょうの札幌高裁でも、同様の判決が出ました。

裁判所の「現状追認」の弱腰に、憲法違反の選挙で選ばれた国会議員たちはほっとしていることでしょう。
あと12の裁判ののひとつでも「選挙無効」の判決が出てほしいと思っています。

  1票の格差 札幌高裁も違憲判決 
2013.3.7 NHKニュース

去年12月の衆議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に最大で2.43倍の格差があったことについて、札幌高等裁判所は、6日の東京高等裁判所に続き憲法に違反するという判決を言い渡しました。
一方で、選挙を無効とすることまでは認めませんでした。
去年12月の衆議院選挙は、選挙区ごとの1票の格差が最大で2.43倍と、前回、4年前よりもさらに広がり、弁護士などのグループが「国民の意思を反映した正当な選挙と言えず、憲法違反だ」などと主張して、全国14の裁判所に選挙の無効を求める訴えを起こしています。
このうち北海道の選挙区を対象にした裁判の判決が7日、札幌高等裁判所で言い渡されました。
判決で橋本昌純裁判長は「最高裁がおととし『憲法違反の状態』だという判断を示してから選挙まで1年9か月もありながら、区割りの見直しが行われなかった」と指摘し、6日の東京高裁に続いて憲法に違反するという判断を示しました。
さらに、格差を是正するため去年11月に成立した小選挙区を5つ減らす「0増5減」の法律について「必要最小限の改定にとどめようとしたものにすぎず、1票の価値の平等を求めた最高裁判決に沿った改正とは質的に異なる」と国会の対応を批判しました。
一方で、「選挙を無効にすると、その選挙区の議員がいない状態で定数配分の改正が行われることになる」などとして、選挙を無効にすることまでは認めませんでした。
原告弁護士グループ「勇気ある判決」
判決のあと、原告の弁護士グループは記者会見を行い、升永英俊弁護士は「違憲判断が出たのは札幌高等裁判所では初めてだ。0増5減を批判しており、裁判所としては勇気のある判決だった。ただ、憲法は人口比例選挙を要求していることを宣言すべきだというわれわれの主張に答えがなかったので50点の判決だ」と話しました。
弁護士グループは、最高裁判所の判断をみたいとして上告する方針を示しました。 


 【社説】昨年の衆院選は違憲 一票の格差訴訟で東京高裁判決
2013年3月6日 中日新聞

 「一票の格差」が最大2・43倍となった昨年12月の衆院選は違憲として、弁護士グループが東京1区の選挙無効を求めた訴訟の判決で、東京高裁(難波孝一裁判長)は6日、現行の選挙区割りについて「投票価値の平等に反し、合理的期間内に是正されなかった」として違憲と判断した。無効請求は認めなかった。
 全国14の高裁・高裁支部に一斉提訴された計17件(うち比例代表1件)の訴訟で、初の判断。原告側は即日上告した。
 最高裁は2011年3月、最大格差2・30倍だった09年衆院選を「違憲状態」と判断、一人別枠方式が格差の主因だとして廃止を求めた。これを受け、昨年11月、同方式の廃止と小選挙区の定数を「0増5減」とする選挙制度改革関連法が成立したが、区割りは見直さないまま翌月の選挙に突入した。
 今回の判決で、難波裁判長は「合理性のない一人別枠方式を維持したまま行われ、格差がさらに拡大した」と指摘した。
最高裁判決から選挙まで1年9カ月の期間があったことにも触れ「強い警鐘が鳴らされたにもかかわらず、是正が早急に行われないまま選挙が行われた経過は看過できない」と、最高裁判決の違憲状態よりも、さらに踏み込んで違憲と判断した理由を説明した。
 選挙無効の初判断が示されるかどうかも注目されたが、判決は「選挙制度改革関連法が成立し、今後是正していくことが期待できる」などと総合的な事情を考慮。公益に重大な障害を生じる場合は、違法の宣言だけにとどめることができる「事情判決の論理」を適用し、選挙自体は有効と結論づけた。
 昨年の衆院選では、有権者が最少の高知3区と最多の千葉4区の間に2・43倍、東京1区との間には2・34倍の格差があった。
 原告側は「人口比例配分になっていない区割りで実施された選挙は違憲で無効」と主張していた。公選法は、国政選挙の効力に関する訴訟の1審を高裁と定めている。
(中日新聞)


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 異常事態もう許されぬ 衆院選は「違憲」 
2013年3月7日 中日新聞

 昨年の衆院選を違憲と東京高裁が判断した。最大二・四三倍もの格差で選挙をしたからだ。限りなく平等な一票にすべく、早く政治は動かねばならない。
 「(最高裁判決で)強い警鐘が鳴らされたにもかかわらず、是正が早急に行われないままに選挙されるに至った経過は、看過することができない」
 東京高裁の論理は単純だ。最高裁は二〇一一年に、最大格差が二・三〇倍だった衆院選を「違憲状態」とし、選挙区割りの見直しを迫っていた。だが、今回の選挙は、それを無視し、従前の区割りのまま行われた。「違憲」は当然の帰結といえる。

 レッドカードで芝生に
 ただし、原告が求めた「選挙無効」の訴えは、退けられた。昨年十一月に小選挙区定数を「〇増五減」するなどの是正策を成立させたことを評価したのだ。無効としたときの政治的混乱を配慮した結果でもあるのは間違いない。
 だが、この裁判所の配慮こそ、国会を甘やかし続けたのではないか。違憲判決を突きつけるだけで、政治が敏感に動くかどうか疑問を覚えるのもその点だ。
 衆院選では、過去に最高裁で二度の違憲判決があるが、選挙無効は回避された。格差是正は図られてきたが、どれも弥縫(びほう)策ばかり…。国会の怠慢が、選挙があるたびに一票の格差訴訟が起きる状態を招いているのだ。
 「違憲」はサッカーならレッドカードだ。退場、すなわち「選挙無効」-。そうしないと、国会は動かず、司法の権威と国民の納得が得られない。
 だが、無効となった場合、どうするかという方策が何も決まっていない。国会の怠慢と、司法の消極姿勢が、レッドカードを受けた選手たちを芝生の上で走り回らせる-、そんな滑稽な光景を招いているのではないか。

 同じ民主主義国なのに  「一票の格差」を米国では、どうとらえているだろうか。実は日米の間では、雲泥の差がある。
 米下院議員選挙で、ニュージャージー州の選挙区割りを違憲とした、一九八三年の米連邦最高裁判決がある。ある選挙区の投票価値を「一」とした場合、ある選挙区は「一・〇〇七」だった。わずか一・〇〇七倍の格差でさえ、連邦地裁は違憲と判断し、連邦最高裁もそれを支持したのだ。
 ペンシルベニア州の判決も極めて興味深い。最大人口の選挙区と最小人口の差は、わずかに十九人だった。一票の格差は、一・〇〇〇〇二九倍にすぎないのに、連邦地裁に提訴された。
 裁判所は州議会に対して、三週間以内に新たな区割り法を制定し、裁判所に提出するよう命じた。〇二年のことだ。そして、州議会は新たな区割り法をつくった。その結果は驚くべき内容だった。最大人口の選挙区と最小人口の選挙区の人口差は、たった一人になったのだ。
 これらの事柄は今回の原告が、裁判所に提出した書面で明らかにしたことだ。同じ民主主義国家でありながら、「一票」の価値に対する意識も実態も、まるで異なっているわけだ。
 代議制民主主義は、(1)主権者は国民であること(2)正当な選挙が行われること(3)国会議員の多数決-の三つから成り立っている。国民の多数意思は、正確に国会議員の多数決に結び付かねばならない。そのためには、正当な選挙が行われることが大前提であるはずだ。
 憲法前文の冒頭は、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し(以下略)」で始まる。正当な選挙こそ、民主主義の根本である。そうでないと、国会議員の多数決の結果は、国民の意思の多数決と矛盾する事態を招くからだ。
 米国での徹底ぶりをみると、われわれも一票について、もっと真剣に見つめ直さねばならない。一票の格差とは、住んでいる土地によって、一票の価値が変わる、住所差別の問題であるからだ。
 男性が一票で、女性が〇・五票しかなかったら、間違いなく、違憲・無効の判決が出る。住所で一票の価値がない人も、寛容でいられるはずがない。
 与野党それぞれで、選挙制度改革に乗り出している。だが、比例選の定数削減は、格差問題とは無関係だ。むしろ小選挙区の区割りで、限りなく平等な一票にすべく早く是正策を講じるべきだ。

 “違憲議員”の正当性は
 全国の十六の高裁・高裁支部で起こされた訴訟で、初の判決だった。今後、一つも無効判決は出ないのだろうか。ただし、違憲判断が続出し、最高裁で確定したら…。議員の正当性も、“違憲議員”がつくる法律の正当性にも疑問符が付くことに他ならない。これこそ国家の異常事態だ。


 社説:1票の格差「違憲」 国会への厳しい警鐘だ
毎日新聞 2013年03月07日 02時31分

 最高裁から「違憲状態」との指摘を受けながら小選挙区の1票の格差を是正せずに行われた昨年12月の衆院選について、東京高裁が「違憲」と断じた。「立法の不作為」に対する裁判所からの強い警告だ。
 1票の格差是正や定数削減など選挙制度改革は、党利党略が優先し進まなかったのが現実だ。自民党を中心に改革案の検討がやっと始まったが、もはや猶予は許されない。国会は猛省し、今国会で必要な法改正など成果を示さなければならない。
 最高裁は11年3月、1票の格差が最大2.30倍となった09年8月の衆院選小選挙区の選挙について「違憲状態だった」と判断した。
 その際打ち出したのが、選挙区間の人口の最大格差が2倍未満になる区割りが合理的であり、47都道府県に定数1ずつを割り振る「1人別枠方式」は速やかに廃止すべきだとの考え方だった。
 だが、国会の動きは鈍かった。東日本大震災への対応が優先したとはいえ、昨年後半に至っても与野党の意見集約ができなかった。
 野田佳彦前首相が衆院解散を表明したことを受け、昨年11月、格差「2倍未満」が一応実現する小選挙区定数の「0増5減」と、「1人別枠方式」廃止を規定した法律が成立した。だが、新たな区割り確定には数カ月を要するため12月の選挙には間に合わなかった。結果的に最高裁判決後1年9カ月もの間、是正が放置されたまま選挙に突入し、1票の格差は2.43倍にまで拡大した。
 投票価値の平等は、「法の下の平等」を定めた憲法の要請だ。民意が正しく反映される選挙の仕組みを整えるのは当然で、国会の対応は司法の軽視だけでなく、有権者への裏切りと批判されてもやむを得ない。
 昨年の衆院選をめぐる1票の格差訴訟では「100日裁判」が実現し、今月中に他に15件の高裁判決が出る。これまで高裁・最高裁は、違憲判決を出しても、「公の利益」を考慮する「事情判決の法理」に基づき、無効判決を避けてきた。
 6日の東京高裁判決も、昨年11月の「0増5減」法成立の動きなどを前向きにとらえ、無効判断を避けた。だが、国会の自浄能力はもはや限界との判断が働けば、無効判決が出てもおかしくない。
 「0増5減」は、都道府県の人口比を考慮しておらず、つじつま合わせとの批判はもっともだ。だが、「0増5減」を前提に第三者機関の審議会が区割り作業中だ。ならばその区割りに基づく法改正を今国会に間に合わせるのが最低限の国会の責任だ。その先にある抜本的な定数削減や制度変更は、第三者に任すことも検討すべきだと改めて指摘したい。 


クローズアップ2013:衆院選、違憲判決(その1) 司法、より強く指弾
毎日新聞 2013年03月07日 

 ◇「将来の無効」言及 法改正には一定の理解
 昨年12月の衆院選の「1票の格差」を違憲と判断した6日の東京高裁判決は、国会が最高裁による違憲状態判決(11年3月)に1年9カ月間も応えず選挙に突入した怠慢を「看過できない」と指弾した。一方で、解散直前の法改正を酌むべき事情ととらえ、初の無効判断には踏み込まなかった。投票価値の不平等に対する司法の見方は厳しくなっており、今月中に各裁判所で予定されている判決も予断を許さない。最高裁の統一判断を含め、今後の国会を揺るがすのは確実だ。
 高裁判決は、国会が昨年11月に成立させた小選挙区の定数是正について、こう指摘した。「0増5減の是正には国会内で大きな異論はなかった。法案化が遅れたのは、政党間に意見の対立があった衆院の定数削減問題を同時に決着させようとしたため。是正を先行させれば、区割り見直しは十分に実現できた」
 ねじれ国会の下での政党間の駆け引きが、違憲状態にあった格差の是正を遅れさせた、と指摘。その上で選挙を無効とすべきか否かの検討を加え、「最高裁の強い警鐘が鳴らされたにもかかわらず、是正が早急に行われないまま選挙が施行された経過は看過できない」と厳しく批判した。
 それでも、無効判決に導くハードルは極めて高い。判決は、国会が区割り見直しまで届かなくても、法改正は実現させた経緯を重視。「今後の是正が期待できる」と、国会の早期の対応を迫るにとどめた。
 しかし、国会が「司法は無効判決を出せない」と安堵(あんど)するのは早計とみられる。判決は「一定期間経過した後に無効とする判決も検討の対象」と述べ、いきなり議員が失職する無効判決ではなく、「執行猶予」を含んだ「将来の無効判決」を出す可能性に触れた。同種の言及は、今回と同様に違憲状態のまま実施された83年衆院選に対する最高裁判決で、一部の裁判官の補足意見でもあった。
 投票価値の平等を求める声が年々高まっていることが反映してか、司法判断は厳格化する傾向にある。
 中選挙区制の下での衆院選で最高裁が示した2度の違憲判決と2度の違憲状態判決は、いずれも最大格差が3倍以上の選挙であり、「3倍以内は合憲」との見方も強かった。小選挙区制移行後の3回の訴訟でも、2倍超の格差について合憲と判断されていた。
 だが、最大格差が2・30倍だった09年の衆院選に対し、最高裁は「1人別枠方式」が格差を生む主因となっているとして、11年、小選挙区制下で初の違憲状態判断を示した。法学会では「小手先の改革を重ねる国会に対する司法の視線が厳格化している」との分析が少なくない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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3月6日(水)のつぶやき

2013-03-07 01:24:18 | 花/美しいもの

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