通いなれた金沢もこれで最後か、といつものように
「ひるがのSA」で休憩して、おいしいソフトクリームを食べました。
ダイナランドスキー場(百合園)が正面に見えます。
運転を交替して、飛騨トンネルをとおり、車は一路金沢へ。
約2時間半で、名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)に到着。
向かいの記者会見場の北陸会館5階から裁判所を写しました。


↑裁判所の向かいは、有名な兼六園。
会場準備してから、兼六園近くの店でおうどんと蕎麦で腹ごしらえ。

判決言い渡しは、2階の一号法廷で午後1時20分から。
5分前には控訴人(原告)の菅井さんとわたしは、
弁護士の清水さんと本人訴訟のともまささん一緒に柵の中?に入り、
傍聴席には、原告応援団7名と県職員一名、報道関係者12名。
裁判官3人が入ってきて着席、裁判長が判決文を読みあげます。
「平成20年行コ第2号 福井県男女共同参画審議会音声記録非公開処分取消請求事件の
判決を言い渡します。」
「主文 本件控訴を、いずれも棄却する」。
この間、わずか5秒ほど。
あっという間に、負けてしまいました。
あっけにとられて呆然としてる間に、
記者が「控訴棄却ですね!」といって飛び出して行きました。

判決後の記者会見は、1時45分から。
マスコミの記者さんたちは、けっこう多くて15人ほど。
テレビカメラもきています。
準備した、訴訟にいたる経緯や一審判決などの資料を配り、
傍聴の応援団の皆さんにも時間のある人は一緒に聴いてもらいました。
記者会見の進行は、原告団の裁判を担ってきたともまささん。
最初に清水勉弁護士が、
「裁判所の判断、考え方は一審とまったく同じ。
実情、事実に着目して、テープは一職員の備忘としてとったものとして、
こちらの主張をことごとくしりぞけている・・・・・」
と、判決の解説と問題点を詳細に説明しました。
聴けば聴くほど、基本的な公文書の定義を争っているのに
法解釈は一切せず、「職員の備忘的メモ」との先入観を元に、
一審を支持、追認したばかりか、さらに後退させる判決内容に、
くやしい思いがこみあげてきます。
続いて、わたしが原告団事務局として、
原告代表の上野千鶴子さんのコメントを読みあげました。
| 原 告 代 表 の コ メ ン ト 一審判決にひきつづき二審でも、情報公開の流れと記録媒体のハイテク化に逆行する時代錯誤の判決が出たことを、まことに残念に思う。 情報の再現性において、AV電子媒体を超えるものはない。現存することがわかっている電磁音声媒体より、操作可能な印刷紙媒体の方が優越するというのは、誰が考えてもおかしな話だ。 手続き論に終始して、市民の知る権利という核心を避けた判決は、まことに遺憾である。 よって、最高裁に上告して、争うほかない。 2008年9月22日 福井県男女共同参画審議会音声記録非公開処分取消請求事件 原告代表 上野千鶴子 福井「ジェンダー図書排除」究明原告団および有志・代表 東京大学大学院教授 |
続いて、記者さんたちから質疑応答。
質疑は30分ほどで、質問は、審議会のことなど多岐に渡り、
原告の菅井さんを含めて、会見に臨んだ4人がそれぞれ答えました。
記者会見は約45分、報道関係者が帰ったあと、
残った人たちで、清水さんを交えて1時間半ほどディスカッションしました。
清水さんの、
「お通夜じゃないんだし、まだ裁判は終わっていない。
判決があまりにひどいので、むしろ最高裁でくつがえせると思い悲観してない。
みんなで最高裁まで行って(勝訴の)記念撮影をしよう」
と言われた言葉に元気が出ました。
勝ったら金沢に泊まって祝杯、と思っていたのですが、
「近江町市場」でお魚などを買って、そのまま岐阜に直行しました。
北陸では、その日のうちにテレビでニュースが流れたそうです。
一夜明けて、今朝の中日新聞と岐阜新聞の記事です。
福井と石川の新聞は、原告団のメンバーに送ってもらうことになっているので、
届いたらまた紹介します。
共同は支局長と記者が記者会見に来ていましたが、
会見は1時45分からだったので、それより早いタイミングでの配信です。
共同通信の記事は、四国新聞、下野新聞、静岡新聞、岩手日報、西日本新聞、
四国新聞、山形新聞、東奥日報、山陰中央日報、岩手日報、山梨日日新聞、
ロイター、デイリースポーツなどにアップされていました。
| 【社会】 審議会音声記録公開2審も認めず 上野教授著作の撤去問題 東京新聞 2008年9月22日 13時46分 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が2006年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。 1審判決などによると、県は06年3月、県生活学習館のジェンダー関連の著作約150冊について「内容が過激」などと指摘を受け、約2カ月間書棚から撤去。上野教授らから苦情があり、県は同年11月に男女共同参画審議会を開いた。 審議会の会議録は公開されたが、原告側は「県が公開した会議録は原告が傍聴した記録と照らし合わせても違いがあり、検証の必要がある」と音声記録について情報公開を請求、県は非公開とした。 福井地裁は今年1月「音声記録は会議録作成のための録音で公文書には当たらない」などと請求を棄却。上野教授らが控訴していた。(共同) |
| 2審も音声記録公開認めず 上野教授著作の撤去問題 産経新聞 2008.9.22 14:12 このニュースのトピックス:民事訴訟 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が平成18年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。 1審判決などによると、県は18年3月、県生活学習館のジェンダー関連の著作約150冊について「内容が過激」などと指摘を受け、約2カ月間書棚から撤去。上野教授らから苦情があり、県は同年11月に男女共同参画審議会を開いた。 審議会の会議録は公開されたが、原告側は「県が公開した会議録は原告が傍聴した記録と照らし合わせても違いがあり、検証の必要がある」と音声記録について情報公開を請求、県は非公開とした。 |
| 福井の情報非公開処分取消し裁判、控訴棄却 (22日) 北陸朝日放送 208.9.22 2006年、福井県の生活学習館がフェミニズム関係の書籍150冊を一時的に撤去 した問題で著書が含まれていた東京大学の上野千鶴子教授らが福井県が審議会の録音 データを非公開としたのは不当であるとして提訴しましたが、1審の福井地方裁判所 は今年1月、原告の請求を棄却する判決を言い渡しました。原告はこれを不服として 控訴していました。22日、名古屋高裁金沢支部で開かれた控訴審判決で渡辺修明裁 判長は1審を支持して控訴を棄却し、▽審議会の録音データは職員が会議録作成のた めの備忘録として持っていたもので、県の情報公開条例が定める公文書には当たらな いと指摘しました。原告側は記者会見を開き、「市民の知る権利という核心を避けた 判決はまことに遺憾である」とコメントし、最高裁に上告する考えを示しました。 (北陸朝日放送 208.9.22 16:32) |

大豊作なので原告団の皆さんに持参した庄屋長なすと、
十六ささげ、三尺ささげ「華厳の滝」、キュウリとピーマンなど。
最後まで読んでくださってありがとう

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明日もまた見に来てね





























































