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みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「本件控訴を棄却する。」音声記録非公開処分取消訴訟の納得できない控訴審判決。

2008-09-23 10:52:05 | 「ジェンダー図書排除」事件
昨日は、音声記録非公開処分取消訴訟の判決で、金沢に行ってきました。

通いなれた金沢もこれで最後か、といつものように
「ひるがのSA」で休憩して、おいしいソフトクリームを食べました。
ダイナランドスキー場(百合園)が正面に見えます。
  
運転を交替して、飛騨トンネルをとおり、車は一路金沢へ。
  

約2時間半で、名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)に到着。
向かいの記者会見場の北陸会館5階から裁判所を写しました。

↑裁判所の向かいは、有名な兼六園。
  
会場準備してから、兼六園近くの店でおうどんと蕎麦で腹ごしらえ。



判決言い渡しは、2階の一号法廷で午後1時20分から。

5分前には控訴人(原告)の菅井さんとわたしは、
弁護士の清水さんと本人訴訟のともまささん一緒に柵の中?に入り、
傍聴席には、原告応援団7名と県職員一名、報道関係者12名。

裁判官3人が入ってきて着席、裁判長が判決文を読みあげます。

「平成20年行コ第2号 福井県男女共同参画審議会音声記録非公開処分取消請求事件の
判決を言い渡します。」

 「主文 本件控訴を、いずれも棄却する」。 

この間、わずか5秒ほど。
あっという間に、負けてしまいました。
あっけにとられて呆然としてる間に、
記者が「控訴棄却ですね!」といって飛び出して行きました。

 

判決後の記者会見は、1時45分から。
マスコミの記者さんたちは、けっこう多くて15人ほど。
テレビカメラもきています。
準備した、訴訟にいたる経緯や一審判決などの資料を配り、
傍聴の応援団の皆さんにも時間のある人は一緒に聴いてもらいました。

記者会見の進行は、原告団の裁判を担ってきたともまささん。
最初に清水勉弁護士が、
「裁判所の判断、考え方は一審とまったく同じ。
実情、事実に着目して、テープは一職員の備忘としてとったものとして、
こちらの主張をことごとくしりぞけている・・・・・」
と、判決の解説と問題点を詳細に説明しました。

聴けば聴くほど、基本的な公文書の定義を争っているのに
法解釈は一切せず、「職員の備忘的メモ」との先入観を元に、
一審を支持、追認したばかりか、さらに後退させる判決内容に、
くやしい思いがこみあげてきます。

続いて、わたしが原告団事務局として、
原告代表の上野千鶴子さんのコメントを読みあげました。

 原 告 代 表 の コ メ ン ト

 一審判決にひきつづき二審でも、情報公開の流れと記録媒体のハイテク化に逆行する時代錯誤の判決が出たことを、まことに残念に思う。
情報の再現性において、AV電子媒体を超えるものはない。現存することがわかっている電磁音声媒体より、操作可能な印刷紙媒体の方が優越するというのは、誰が考えてもおかしな話だ。
手続き論に終始して、市民の知る権利という核心を避けた判決は、まことに遺憾である。
 よって、最高裁に上告して、争うほかない。

2008年9月22日

福井県男女共同参画審議会音声記録非公開処分取消請求事件 
原告代表 上野千鶴子 
  
福井「ジェンダー図書排除」究明原告団および有志・代表
東京大学大学院教授


続いて、記者さんたちから質疑応答。
質疑は30分ほどで、質問は、審議会のことなど多岐に渡り、
原告の菅井さんを含めて、会見に臨んだ4人がそれぞれ答えました。

記者会見は約45分、報道関係者が帰ったあと、
残った人たちで、清水さんを交えて1時間半ほどディスカッションしました。

清水さんの、
「お通夜じゃないんだし、まだ裁判は終わっていない。
判決があまりにひどいので、むしろ最高裁でくつがえせると思い悲観してない。
みんなで最高裁まで行って(勝訴の)記念撮影をしよう」
と言われた言葉に元気が出ました。

勝ったら金沢に泊まって祝杯、と思っていたのですが、
「近江町市場」でお魚などを買って、そのまま岐阜に直行しました。

北陸では、その日のうちにテレビでニュースが流れたそうです。

一夜明けて、今朝の中日新聞と岐阜新聞の記事です。
福井と石川の新聞は、原告団のメンバーに送ってもらうことになっているので、
届いたらまた紹介します。


 【社会】 審議会音声記録公開2審も認めず 
上野教授ら著作撤去
  
2008年9月23日 中日新聞 

 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が2006年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。
 渡辺修明裁判長は、判決理由で「担当職員が会議録作成のため職員が備忘として録音、所持していたもので県の公文書ではない」とした。
 判決などによると、県は06年3月、県生活学習館のジェンダー関連の著作約150冊について「内容が過激」などと指摘を受け、約2カ月間書棚から撤去。上野教授らから苦情があり、県は同年11月に男女共同参画審議会を開いた。
 審議会の会議録は公開されたが、原告側は「県が公開した会議録は原告が傍聴した記録と照らし合わせても違いがあり、検証の必要がある」と音声記録について情報公開を請求、県は非公開とした。
(2008.9.23 中日新聞) 
------------------------------------------------------------------
音声記録公開2審も認めず 
ジェンダー関連著書撤去問題
  
岐阜新聞 2008年9月23日

 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が2006年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。
 渡辺修明裁判長派、判決理由で「担当職員が会議録作成のため職員が備忘として録音、所持していたもので件の公文書ではない」とした。
(2008.9.23 岐阜新聞)


判決の第一報は、13時46分発の共同配信で全国を駆け巡っていました。
共同は支局長と記者が記者会見に来ていましたが、
会見は1時45分からだったので、それより早いタイミングでの配信です。

共同通信の記事は、四国新聞、下野新聞、静岡新聞、岩手日報、西日本新聞、
四国新聞、山形新聞、東奥日報、山陰中央日報、岩手日報、山梨日日新聞、
ロイター、デイリースポーツなどにアップされていました。

 【社会】 審議会音声記録公開2審も認めず 
上野教授著作の撤去問題
    
東京新聞 2008年9月22日 13時46分

 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が2006年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。
 1審判決などによると、県は06年3月、県生活学習館のジェンダー関連の著作約150冊について「内容が過激」などと指摘を受け、約2カ月間書棚から撤去。上野教授らから苦情があり、県は同年11月に男女共同参画審議会を開いた。
 審議会の会議録は公開されたが、原告側は「県が公開した会議録は原告が傍聴した記録と照らし合わせても違いがあり、検証の必要がある」と音声記録について情報公開を請求、県は非公開とした。

 福井地裁は今年1月「音声記録は会議録作成のための録音で公文書には当たらない」などと請求を棄却。上野教授らが控訴していた。(共同)



 2審も音声記録公開認めず 上野教授著作の撤去問題 
産経新聞 2008.9.22 14:12

このニュースのトピックス:民事訴訟
 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が平成18年、福井県の施設から一時撤去された問題を話し合った県の審議会の音声記録について、上野教授や市民団体が公開を求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は22日、公開を認めなかった1審判決を支持し、上野教授らの控訴を棄却した。

 1審判決などによると、県は18年3月、県生活学習館のジェンダー関連の著作約150冊について「内容が過激」などと指摘を受け、約2カ月間書棚から撤去。上野教授らから苦情があり、県は同年11月に男女共同参画審議会を開いた。

 審議会の会議録は公開されたが、原告側は「県が公開した会議録は原告が傍聴した記録と照らし合わせても違いがあり、検証の必要がある」と音声記録について情報公開を請求、県は非公開とした。



福井の情報非公開処分取消し裁判、控訴棄却 (22日) 
北陸朝日放送  208.9.22

2006年、福井県の生活学習館がフェミニズム関係の書籍150冊を一時的に撤去
した問題で著書が含まれていた東京大学の上野千鶴子教授らが福井県が審議会の録音
データを非公開としたのは不当であるとして提訴しましたが、1審の福井地方裁判所
は今年1月、原告の請求を棄却する判決を言い渡しました。原告はこれを不服として
控訴していました。22日、名古屋高裁金沢支部で開かれた控訴審判決で渡辺修明裁
判長は1審を支持して控訴を棄却し、▽審議会の録音データは職員が会議録作成のた
めの備忘録として持っていたもので、県の情報公開条例が定める公文書には当たらな
いと指摘しました。原告側は記者会見を開き、「市民の知る権利という核心を避けた
判決はまことに遺憾である」とコメントし、最高裁に上告する考えを示しました。
(北陸朝日放送  208.9.22 16:32) 


以上、控訴審判決の報告でした。

  

大豊作なので原告団の皆さんに持参した庄屋長なすと、
十六ささげ、三尺ささげ「華厳の滝」、キュウリとピーマンなど。


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【東大ジェンダーコロキアム】「バックラッシュとジェンダー~福井「焚書坑儒」事件と情報公開訴訟

2008-09-15 16:29:10 | 「ジェンダー図書排除」事件
きのうは「中秋の名月」で
そういえばきょうは「敬老の日」で祝日でした。
庭には、秋の花たちも咲き始めています。

白花萩(しろばなはぎ)
   
江戸絞り萩
   
ハナトラノオ


9月22日に名古屋高裁金沢支部で
福井「情報非公開処分取消訴訟」控訴審判決
あるとお知らせしたのですが、関連で、10月7日(火)に
【東大ジェンダーコロキアム】「バックラッシュとジェンダー~
福井「焚書坑儒」事件と情報公開訴訟」を開催します。
わたしも「原告団事務局」として発言します。

お誘いあわせてぜひご参加ください。

  【東大ジェンダーコロキアム】
バックラッシュとジェンダー~福井「焚書坑儒」事件と情報公開訴訟


●日時:10月7日(火)  18:40~20:30

●会場:東京大学 法文1号館315室(予定)

・清水勉(原告代理人) 「福井「情報非公開処分取消訴訟」控訴審判決の解説」
・寺町知正(選定当事者)「市民として直接民主主義の公的制度を使う」   
          
 原告団から 
・寺町みどり(事務局)「福井「ジェンダー図書」排除事件と背景」   
・上野千鶴子(代表)「訴訟の意義と効果」
<原告から一言メッセージ>

会場参加者とのディスカッション


詳細が決まったら、またお知らせします。


ほかに、上野さん関連情報としましては、
10月26日(日)に、大垣市「情報工房」スインクホールで、
「おひとりさまの老後」講演会があります。
テーマは「おひとりさまの老後を支えるしくみ」。

地域福祉推進フォーラム(大垣市HP)

この講演会のことは、友人が企画しているので知っていたのですが、
9月11日の朝日新聞岐阜県版の「お知らせ欄」に、
「◆上野千鶴子講演会26日午後1時半」と案内が出たのでびっくり。
手帳を見直して、10月じゃなかったかなぁ、と友人に確かめたら、
記事が間違いで、翌日、訂正をかねて「囲み記事」が載りました。




「おひとりさまの老後」講演会
ベストセラー「おひとりさまの老後」著者、上野千鶴子東大大学院教授の講演会とトークライブが10月26日(日)午後1時半から、大垣市小野4丁目の市情報工房5階スインクホールで開かれる。テーマは「おひとりさまの老後を支えるしくみ」。安心して老後を迎えるため、自分たちに何が出来るかを問う。
 「高齢社会をよくする女性の会岐阜」などの主催。申し込みとお問い合わせは久世さん(0584・78・0398=ファクス兼用)、または大垣まちづくり市民活動センター(0584・75・0394=ファクス75・0452)へ。定員400人、当日、参加券500円が必要。
   ◇
11日付「会と催し」で講演会開催を26日としましたが、10月26日でした。


大垣は生まれ育ったまちなので、なじみが深く、
さっそく申し込んでおきました。

翌日の27日は、岐阜のハートフルスクエアGで
「『おひとりさまの老後』を読む会」の読書会例会です。


きょうは、東京で読売新聞主催の1000人規模の
「おひとりさまの老後」著者、上野千鶴子氏講演会のイベントがあるはず。

いまや超売れっ子で、あちこちから引っ張りだこで、
連休も(たぶん)休む暇なしの上野さん、体を壊さなきゃいいんだけど・・・・。

  
大口を開けて笑うハナトラノオ
  
ヤブラン
  


大好きな秋明菊「ハド・スペン」も咲き始めました。


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福井「情報非公開処分取消訴訟」控訴審判決のお知らせ 

2008-09-13 06:50:28 | 「ジェンダー図書排除」事件

福井県の「生活学習館」からジェンダー図書153冊が排除されてから2年半。
当初からこの運動の事務局をしてきました。

本はぶじ書架に戻り、知事も図書排除の非を認め謝罪しましたが、
情報公開では迷走しつづけている福井県を相手に裁判を続けています。

福井「情報非公開処分取消訴訟」の控訴審判決が9月22日(月)、
13時20分から、名古屋高等裁判所金沢支部であります。
以下に、判決当日のお知らせ(案内)を作りましたので、
お近くの方は、お誘いあわせてぜひご参加ください。

(以下、転送・転載歓迎)
 福井「情報非公開処分取消訴訟」控訴審判決のお知らせ                 
              
         福井「ジェンダー図書排除」究明原告団および有志
                      代表・上野千鶴子
                      事務局・寺町みどり
                        
福井県知事に提出した「苦情申出書」を審議した「男女共同参画審議会」
(2006.11.2)の音声記録の公開を求める福井「情報非公開処分取消訴訟
の控訴審判決の言い渡しが、9月22日(月)13時20分から、
名古屋高等裁判所金沢支部であります。

この訴訟は、ジェンダー図書撤去に対して「福井県男女共同参画推進条例」
に基づいて提出した苦情申出を議題とした、「男女共同参画審議会の会議の
音声記録(電磁的データ)」について、「非公開処分(不存在)」の取り消しを
求めているものです。
訴訟は、2007年2月17日に福井地方裁判所に提訴し、2008年1月
30日に福井地裁で原告の訴えは棄却されました。
そこで、2月12日に名古屋高等裁判所金沢支部に控訴していたものです。
判決言渡し後は、「北陸会館5F 大ホール」で記者会見をします。
判決および記者会見は、どなたでも傍聴することができます。
お誘いあわせて、ぜひご参加ください。
  
      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ◆「情報非公開処分取消訴訟」判決(被控訴人・福井県)
  9月22日(月)13時20分から、判決言渡

      名古屋高等裁判所金沢支部
      (金沢市丸の内7-2・兼六園の北)
 ◆記者会見 判決終了後
  9月22日(月)13時45分から

       会場:「北陸会館5F 大ホール」(裁判所の向かい)
       控訴人(原告)主催の記者会見:清水勉弁護士より判決の解説等
       (会場は広いのでどなたでも参加できます)
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   

○控訴人 上野千鶴子外11名は「訴訟代理人として清水勉弁護士」に委任。
○寺町知正は本人訴訟として継続。原告団の訴訟担当は寺町知正

◎ 第1回弁論は5月19日。
◎ 第2回弁論は7月23日。この日結審し9月22日判決言い渡しとされた。


控訴審はぜったい勝ちたいですね。

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「金沢・控訴審は結審。判決日は9月22日/福井・音声記録非公開処分取消訴訟(寺町みどり )」

2008-07-28 14:03:00 | 「ジェンダー図書排除」事件
『む・しの音通信』66号の編集・発行も終わって、ほっと一段落。

朝からひさしぶりのお湿りで、空気もしっとり、
気分もまったりしてます。

たまった郵便物と新聞を読んで、あっという間にもうお昼?!

午後からともちゃんが県庁と岐阜地裁に行くというので、
いっしょに行こうかと思ったのですが、
昨日一日出ていたので、おとなしくお留守番することに。

トマトが豊作で、加熱調理用のイタリアントマトがたくさんあるので、
「フレッシュトマトとナスのスパゲティ」を作りました。


先週は、シンプルに「トマトとニンニクのスパ」。

どちらも、量がハンパじゃないと思う方はスルドイ!
4人分くらいあるのですが、3人前はともちゃんが食べます(笑)。

ゴロゴロと雷の音を聞きながら、通信に書いた
「金沢・控訴審は結審。判決日は9月22日(寺町みどり )」
紹介します。

金沢・控訴審は結審。判決日は9月22日~福井・音声記録非公開処分取消訴訟
     「原告団」事務局・寺町みどり


■福井地裁の一審は「まさかの敗訴」
 1月30日午後、福井地裁で、「ジェンダー図書」排除事件の男女共同参画審議会を記録した音声テープの「審議会音声記録情報非公開処分取消訴訟」の判決があった。
 「主文、原告の請求をいずれも棄却する」 。   
まさかの原告敗訴。裁判長から異例の理由説明があったけれど、負けは負け。電磁的記録が「福井県情報公開条例」に、「公文書」と定義されている以上、「文書管理規程」に音声記録の保管期間や廃棄などの方法を規定するのは当然のこと。それがなされていない福井県のずさんな公文書の管理・運用の現状を、司法が追認しただけの不当判決だ。
 判決後、記者会見と判決後集会を開いた。まず今大地さんが経過説明、選定当事者の寺町知正さんが判決を解説した。「判決は、『備忘として、録音し保管していたものに過ぎず、県が管理していたものと言えない。議事録を作るためだけであって、県の文書の位置づけにはない』というが、香川県土庄町議会録音テープについてのH16年最高裁判決や実施機関による保存の実態を考慮すべき。今日の判決は、管理を狭くとらえている。今回の音声記録は職員が議事録作成中に公開請求をしたので、職員が管理していたもの。福井県の情報公開条例は決済・供覧を外しているので、当然、最高裁判決に照らしても公開すべき」。
 原告代表の上野千鶴子さんは、「勝訴を確信しておりました」との第一声。続けて判決の問題点を指摘した。「①情報公開の流れ、IT化に伴う記録の電子情報化の流れの両方の時代の流れに逆行する保守的な判決。②電子情報化の流れは急速。福井地裁は時代をリードする判決の絶好の機会を逃した。③福井県の判断が「適法」であったことを法廷が認めたのだから、メンツが立ったでしょ。福井県はこの際「非公開処分」を「変更」したら?過去に何度も「処分変更」したんだから。④福井県が今後対処する可能性は「情報公開請求されるような電磁記録」はこれからとらない。⑤指定管理者制度の導入に伴い、事業者の選定や査定評価、再契約などの過程が不透明になることが懸念されている折から、自治体行政の透明性・公開性を拡大する必要がある時期に、この後ろ向きの判決はきわめて残念だ」。最後に、「承服することはできない。原告団は控訴します。」と結んだ。
 控訴審の舞台は、名古屋高裁金沢支部。知正さんは本人訴訟を続け、上野さん他11人は、情報公開に詳しい東京の清水勉弁護士に代理人をお願いすることにした。 
 4月に控訴理由書を提出。控訴審の第一回口頭弁論は5月19日、名古屋高裁金沢支部で開かれた。その前日は原告団6人が清水さんからレクチャーを受けて交流。当日午前の傍聴者は、控訴人側が13人。控訴人、被控訴人の双方が提出した書面を確認した。裁判所は「反論したい」という福井県の求めと、控訴人の「証人申請したい」との求めを受け、次回の弁論期日を指定した。閉廷後、清水弁護士がマスコミと傍聴者に、控訴理由書の趣旨をていねいに説明。

■控訴審は結審。勝訴を確信しているが・・
 第二回弁論は、7月23日午後1時半から開廷。控訴人と被控訴人双方が準備書面と書証(証拠)を陳述して、あっけなく終わった。
 わたしたちは、福井県職員と情報公開に詳しい人の2人を証人申請していて、県も同じ職員を証人申請したいと言ったが、裁判長は「証人は採用しない」「弁論を終結します。判決言渡は9月22日午後1時20分から」。
清水弁護士からの「意見書を提出したい」という表明には、「出していただいてもよい」。
 ということで、判決言渡は9月22日に決定。思いがけなく、はやい展開となった。
 控訴審の論点は、「情報公開条例」と「文書管理規程」をどう位置づけるか。そもそも、職員が作っただけの「規程」が、議会の議決を経た「条例」の上位にはこない、というのが控訴人の主張だけど、福井県はルールを無視した運用をしていて、それを一審は認めた。
 裁判長は早い段階で心証を形成していたようで、法律解釈の問題なので証人は必要なし、ということなのだと思う。はたして控訴審の判決は、どちらの主張を採用するのだろう。
(『む・しの音通信』66号より転載)


そういえば・・・・
ホームページの更新、1月からしてないんだっけ。


  
アメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)
  
ハナカンナ(花かんな) 
  
モントブレチア(姫檜扇水仙・ヒメヒオウギスイセン)

ものぐさな人間には目もくれず、
暑さをいとわず咲く夏の花たち。

 
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判決は9月22日(月)!福井「音声記録情報公開訴訟」控訴審の第2回弁論・金沢/休暇村・能登千里浜

2008-07-24 08:19:51 | 「ジェンダー図書排除」事件
福井県の音声記録情報公開訴訟の控訴審の第2回弁論があったので、
石川県の「休暇村・能登千里浜」にいます。

昨日は、全線開通した東海北陸自動車道を通って、金沢にきました。
今回開通したのは、籾糠山を貫く、全国2位・全長約11キロの
飛騨トンネル部分。

金沢で弁護士の清水さんと支援者のTさんと合流して、
Tさんお勧めのお店でおいしい昼ご飯。

  

名古屋高等裁判所金沢支部で開かれた弁論は、
控訴人と被控訴人双方が準備書面と書証(証拠)を出し、
それを陳述して、あっけなく終わった。

こちら側は、福井県職員と情報公開に詳しい人の2人を証人申請していて、
県も同じ職員を証人申請する書面を提出したが、
裁判長は、合議します、と退廷した後、法廷に戻り、

「証人は採用しないと判断していた。検討したが、やはり採用しない」。

「弁論終結します。判決言い渡しは9月22日午後1時20分から。」

控訴人(清水さん)からの「意見書を提出したい」という表明には、
「出していただいてもよい」。

ということで、
判決言い渡しは  9月22日(月)午後1時20分から

準備書面など詳細は、今朝の「てらまち・ねっと」をごらんください。

◆名古屋高裁金沢支部で/福井県男女共同参画審議会の
音声記録不開示訴訟・控訴審第2回弁論



裁判の後、清水さんを小松空港に送ってから、
能登自動車道で、千里浜を左にみながら約30分走り、
家族連れでにぎわう「休暇村・能登千里浜」 に到着。

チェックインして、かけ流しの温泉で汗を流し、
夕食は、「初夏の絶品会席 能登のイカと加賀野菜」コース。

~お品書き~
先 附 休暇村特製烏賊塩辛 もずく酢
小 鉢 金時草甘酢漬け
造 り アオリイカ・アワビ・甘エビ・カンパチ・タコ・マグロ
焼 物 スルメイカ・五郎島金時 炙り焼き
揚 物 スルメイカげそ天麩羅
止 鉢 冷やし赤米うどん
蓋 物 加賀太胡瓜いこみ仕立て

イカ刺しを追加注文して、大好きなイカ尽くしです。
  

今回は、傍聴できる原告も少ないし、
金沢駅前のシティホテルに泊まるつもりだったんだけど、



明日は、ともちゃんのバースディなのと、
裁判の労をねぎらい勝利を願って、
ふたりで、加賀のお酒で前祝い(笑)。

ではまた。


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ジェンダー図書撤去の音声記録「控訴審」関連の報告と新聞記事

2008-05-20 15:34:36 | 「ジェンダー図書排除」事件
昨日、5月19日(月)午前11時から兼六園前の
名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷で、
「音声記録情報非公開処分取消訴訟」控訴審の第一回口頭弁論がありました。

連れ合いのともまささんとわたしは、前日3時にルートイン金沢駅前に到着。
  

貸切状態の大浴場(女湯はカードキー付)で汗を流して、
6時半から清水さんと、安曇野、小浜、福井から三々五々到着した
原告団の計6人で、1時間ほど清水さんのレクチャーを受けたあと、
近くの「せん 金沢駅前店」で夕食をご一緒しました。

  
福井のお酒「黒龍」を注文して、清水さんいわく、

 「福井を飲み干すっ!!」(笑) 

一夜明けて、前泊メンバーは車でいっしょに金沢地裁へ。

威圧感のある福井地裁と比べると、普通のビルのようなシンプルな建物で、
前日に下見したのですが、兼六園のほうばかり見ていて
ここが裁判所とは気がつかなんだ・・・。

裁判所に到着すると、5~6人の女性たちが玄関で待ってみえて、
最終的に、福井訴訟の原告団の関係者は、控訴人(原告)3人と、
福井から2人、石川県から5人、富山県から2人、長野県1人、の13人。
法廷の控訴人席には、本人訴訟のともまささんと清水弁護士、
清水さんを代理人にたててる菅井さんとわたしも中に座りました。

ほかに傍聴者は、福井県関係者2人、報道関係6人、一般の?男性2人。

控訴人側の支援者が、通常、被控訴人側が座る席の前にも座ってたので、
遅れてきた福井県職員はとまどっているようでしたが、
別に傍聴席が決まってるわけではないので無視。
県職員は、控訴人の支援者の後ろのほうに座って、
けっこうにぎやかな傍聴席になりました。

裁判官3人が入廷して11時に開廷。

控訴人、被控訴人に双方が文書を出していたのでそれを陳述。
「反論を待って裁判所はすすめたい」ということで、
控訴理由書の反論を福井県側が6月6日までに提出、
再反論を控訴人側が7月7日までに提出し、
次回の弁論期日を、「7月23日午後1時半から」と決めて閉廷しました。
この間、約5分。いつものことですが、あっという間に終わりました。

傍聴後は裁判所の玄関で、清水さんがマスコミと傍聴者に、
控訴理由書の趣旨をていねいに説明。
清水さんは飛行機で東京に帰るので、小松空港まで車で送りました。
傍聴した人で時間のある人は、その後、昼食をご一緒されたようです。

わたしたちは金沢に戻って昼食、

 
 
行きと同じ、白川郷経由~東海北陸自動車道で帰りました。

  



  


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とはいえ、
わたしは前日からのどと頭が痛くて、車の中では寝てばかり。
昨日から、歩くときなぜか「グラッ」とふらつく状態が続いていて、
血圧が高くなっているのかと思って計ったら、
逆になんとめっちゃ低くて、82/50とか86/54・・・ム。
極端な低血圧になってて、フラフラボーッとしてるようです。

夜までずっとそんな状態なので、昨日は早く寝ました。

一晩寝て、昨日の報告記事を書かなきゃと思っていたら、
菅井さんから福井県内の朝刊各紙に載った控訴審関連の
新聞記事のコピーがFAXで届いたので、紹介しますね。

県の規定解釈に誤り
ジェンダー本撤去の音声記録
控訴審で理由書 高裁金沢支部

(2008.5.20 日刊県民福井)

 県の施設で2006年、上野千鶴子東大教授らの著作が一時的に撤去された問題を議論した県の審議会の音声記録が非公開とされたのは不当だとして、上野教授ら市民団体の13人が、非公開処分の取消を求めた訴訟の控訴審弁論が19日、名古屋高裁金沢支部であった。
 上野教授側は「情報公開条例や文書を管理する規定の解釈に誤りがある」とする控訴理由書を提出。県側は控訴棄却を求めた。
 訴えによると、福井市のユー・アイふくい(県生活学習館)で06年3月、上野教授らのジェンダー(社会的・文化的な性差)の著作約150冊が撤去された。教授らは条例に基づいて苦情申し出書を県に提出。
 同11月、苦情を議題とする審議会が開かれた。教授側は審議会の会議の音声記録の情報公開を請求したが、県は「公文書ではない」として非公開と決めたため、07年2月、音声記録は公文書で非公開は違法として提訴した。
 今年1月の福井地裁判決は、音声記録について「担当職員が会議録作成のために録音したのにすぎず、県が管理している公文書とはいえない」としていた。
(2008.5.20 日刊県民福井)




 図書撤去の音声記録
公開求めた控訴審 「公文書」と再主張

(2008.5.20 朝日新聞)

県生活学習館(福井市)の書架から、ジェンダー(社会的・文化的に作られた性差)などをテーマにした上野千鶴子・東大大学院教授らの著書が一時撤去され、この問題を議論した県の審議会で職員が議事録作成用にMD(ミニディスク)に録音した音声記録を県が非公開としたのは不当として、上野さんら13人が県を相手取り、非公開処分の取消を求めた控訴審の第一回口頭弁論が19日、名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)であった。県側は控訴棄却を求め争う姿勢を示した。
 原告側は控訴理由書を提出し、「音声記録は職員が職務上の必要から録音したものであって、県情報公開条例の『公文書』にあたる」と、改めて主張した。
 一審判決は、音声記録は職員が職務上作成したが、消耗品棚から取り出したMDに備忘のため録音し保管していたにすぎず、県の管理下にあったといえない、と認定。公文書ではないから「不存在」とした県の非公開処分を適法とした。
(2008.5.20 朝日新聞)

--------------------------------------------------------------------
公文書に該当 原告側主張
ジェンダー本控訴審

(2008.5.20 福井新聞)

県生活学習館書架から、ジェンダー関連の本約150冊が一時外された問題穂めぐり、県男女共同参画審議会の音声記録を非公開とした県の決定取り消しを上野千鶴子東大大学院教授らのグループが求めた訴訟の控訴審第一回口頭弁論が19日、名古屋高裁金沢支部であった。原告側は、請求を棄却した一審判決の取り消しを求めた。
 控訴理由書で原告側は、「音声記録媒体のミニディスクは公費で購入し県の所有に帰属、組織共用性がある。職員が職務上の必要から録音したもので会議録作成に利用されており、音声記録は公文書に該当する」などと主張。一審判決は県情報公開条例の解釈、事実認定を誤っている」とした。
 福井地裁の一審判決は「音声記録は担当職員が会議録作成のため備忘として録音、所持していたにすぎず、公文書には該当しない」と判断した。
 次回口頭弁論は7月23日午後1時半から。
(2008.5.20 福井新聞)



「原告団」へのカンパは、以下の郵便振替口座へ。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ●加入者名:市民派議員アクションフォーラム
   ●口座番号:00880-5-35806

    ※通信欄に「福井・情報公開訴訟カンパ」と明記のこと。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この訴訟に勝つためにも、ご支援、ご協力、よろしくお願いします



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福井音声記録情報非公開処分取消請求事件の詳細は、以下をご覧ください。

  控訴審関係のデータ
●控訴理由書(印刷用PDF14ページ・121KB)  

● 証拠説明書(印刷用PDF2ページ・104KB)   

 福井地裁判決(2008年1月30日)関係のデータ
●控訴状(印刷用PDF 2ページ・94KB) 

●判決全文(印刷用PDF13ページ・142KB)  

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荘川桜、桐の花、ホウの花、マムシグサ・・・・いざ金沢に裁判へ。

2008-05-19 09:21:08 | 「ジェンダー図書排除」事件
金沢のルートイン金沢駅前からおはようございます。

今日は午前11時から、
名古屋高裁金沢支部で、音声記録不開示訴訟が開かれます。

昨日は、荘川まで高速で白川郷ITまでの約30キロは下道を走りました。
この道は結構よく通るのですが、荘川から白川郷ITまでは工事中で、
7月に開通予定。つながれば、金沢まで速くなりますね。

途中休憩して、荘川桜を見ました。



  











運転を交替するはずだったのですが寝てしまって、
「きれいな桐の花が咲いてたよ」という声で目が覚めて、
桐の花が咲いていたという帰雲城跡地に戻りました。




ちょうど桐の花が満開で、道中のあちこちで見かけます。

帰雲城跡地には、大きなホウの花も咲いていました。
もくれん科なので、モクレンの花に似ています。




藤の花もあちこちに咲いていて、あんまりきれいなので、
思わず車を止めて写しました。



足元には、マムシグサ。
 

茎の模様が「蝮(まむし)」に似ているので、
マムシグサ。


近くには、メドーセージに似たこんな花も咲いています。
名前は??よくわかりません。

ということで、昨日の報告おわり。

これから、兼六園近くの金沢地裁に出かけます。
お近くの方は、ぜひ傍聴にお越しください。

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福井・「焚書坑儒」事件関連の情報非公開処分取消訴訟の第一回弁論が、
5月19日に名古屋高裁金沢支部で開かれます。

★控訴審第一回弁論は、以下の日時で開催。
    -----------------------------------------------
    2008年5月19日(月)午前11時から
    名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷(2階)。

       所在地 石川県金沢市丸の内7-2
          (北鉄バス兼六園下下車徒歩1分)
       電話番号 代表:076-262-3225

    原告団および関係者(支援者)は、
    ●10時30分に、
    ●名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)前に集合。
     裁判はどなたでも傍聴できます(傍聴後は裁判所で解散)。
    ------------------------------------------------



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福井・情報公開訴訟(控訴審)の傍聴とカンパの呼びかけ/清水勉弁護士の紹介

2008-05-17 07:04:39 | 「ジェンダー図書排除」事件
明後日、5月19日(月)午前11時から、
名古屋高裁金沢支部で、音声記録不開示訴訟が開かれます。

わたしたちは、奥飛騨(荘川~白川郷)経由で、
東海北陸自動車道で、前日から金沢に入る予定。
桜はおわってしまいましたが、新緑が楽しみです。

お近くの方は、ぜひ傍聴にお越しください。
また、裁判には経費がかかりますので、
カンパの呼びかけもさせていただきます。


みなさま

 「福井『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」
             代表・上野千鶴子
             事務局・寺町みどり

福井・「焚書坑儒」事件関連の情報非公開処分取消訴訟の第一回弁論が、
5月19日に名古屋高裁金沢支部で開かれます。

★控訴審第一回弁論は、以下の日時で開催。
    -----------------------------------------------
    2008年5月19日(月)午前11時から
    名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)第1部第1号法廷(2階)。

       所在地 石川県金沢市丸の内7-2
          (北鉄バス兼六園下下車徒歩1分)
       電話番号 代表:076-262-3225

    原告団および関係者(支援者)は、
    ●10時30分に、
    ●名古屋高裁金沢支部(金沢地裁)前に集合。
     裁判はどなたでも傍聴できます(傍聴後は裁判所で解散)。
    ------------------------------------------------

この訴訟は、福井県へ「福井『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」
として「苦情申し出」を提出、男女共同参画審議会に付託され議題となった
「審議会音声記録」の非公開の是非を争うものです。

控訴審以降、12人の原告の代理人は清水勉弁護士。
(寺町知正のみ本人訴訟)。
◆音声記録不開示訴訟/控訴理由書、福井地裁判決/清水勉弁護士

舞台も福井から金沢に移り、控訴審以降は訴訟費用(控訴手続経費)、
交通費、事務費など、一審より費用がかかります。

原告団のみなさま、およびこの訴訟の趣旨に賛同される方に、
カンパをご協力いただければありがたいです。

「原告団」へのカンパの送り先は、いままでと同じで、
以下の郵便振替口座です。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ●加入者名:市民派議員アクションフォーラム
   ●口座番号:00880-5-35806

    ※通信欄に「福井・情報公開訴訟カンパ」と明記のこと。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この訴訟に勝つためにも、ご支援、ご協力、よろしくお願いします。


福井音声記録情報非公開処分取消請求事件の詳細は、以下をご覧ください。

  
控訴審関係のデータ
●控訴理由書(印刷用PDF14ページ・121KB)  

● 証拠説明書(印刷用PDF2ページ・104KB)   

 福井地裁判決(2008年1月30日)関係のデータ
●控訴状(印刷用PDF 2ページ・94KB) 

●判決全文(印刷用PDF13ページ・142KB)  


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この訴訟の代理人を引き受けて下さった清水勉さんは、
気さくで心が広くてあったかくて、情報公開のスペシャリストで、
警察や検察、行政などの権力と闘う、わたしが敬愛する弁護士。
「鬼に金棒」。こころづよい助っ人です。

●清水勉弁護士の紹介 
しみず・つとむ 1953年、埼玉県生まれ。東北大法学部卒。弁護士。
日弁連情報問題対策委員会副委員長、全国市民オンブズマン連絡会議幹事。
薬害エイズ、情報公開訴訟などに取り組む。専門は情報公開、地方自治、少年事件。


日弁連 情報問題対策委員会 副委員長
 ・情報公開法の制度運営に関する検討会(H16.5.26 総務省)
 ・住基ネット問題追及の第一 人者である清水勉弁護士を講師に
明るい警察を実現する全国ネットワーク事務局
 ・オンブズマン連絡会議幹事 清水弁護士に聞く
  「警察は内部調査を」(北海道新聞2004.2.8)
 


最近出版された 『いったい誰を幸せにする捜査なのですか。』
(草薙厚子著/光文社/2008/4/23)
に、


  
弁護士として、「なぜ検察は暴走したのか」という
以下の解説を書いているので紹介したい。





この問題については、先日紹介した『創』6月号で
「奈良少年調書流実事件』の特集を組んでいて、
清水さんは草薙さんの代理人として、ともに会見に臨んでいる。


おまけは、

定期購読している『都市問題』5月号の表紙に載っていた
公開講座『退職サラリーマンの社会貢献-その可能性と限界-」。
基調講演は、上野千鶴子さんです。

 


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ドキュメント!福井の冬は大荒れ~不当判決の一日/音声記録情報非公開処分取消訴訟

2008-02-05 19:54:19 | 「ジェンダー図書排除」事件
1月30日の情報非公開処分取消訴訟の判決の記事を書こうと思いながら、
翌々日がつくばみらい市への抗議署名提出日だったこともあり、
画像の整理がなかなかできず、一日延ばしに。
(負けた記事はなんか書きにくいよな~)

午前中に画像を整理して原告の皆さんに
当日のプライベートなツーショットなどの写真を送り、
やっと記事に取り掛かったのがお昼ごろ。
来客があったり、ヤマトに発送に行ったりで、もうこんな時間。
集中力が続かなくて、頭のなかも途切れがち(笑)。

ということで、言い訳と前置きがながいけど、
半分記憶も薄れかけてる判決日のレポートをお届けします。

-------------------------------------------------------
1月30日は、8時ころ岐阜を出発。
走りなれた北陸自動車道で一路福井へ。

11時に前に余裕で到着。
福井地裁近くをぐるっと下見して、待ち合わせ場所のお蕎麦屋さんへ。
菅井さんが上野さんを福井駅までお迎え。

お蕎麦を食べながら記者会見の打ちあわせ。
会場の準備をして、複数のテレビ局から原告が
裁判所に入るところを撮りたいということなので、
12時45分ころ地裁前に集合。
原告含めて、ともまささん以外は女性ばかり十数人。

  
被告は↑福井県。県庁に負けず劣らずいかめしい福井地裁の前で、
TVカメラを待たせて、記念写真を撮る原告代表の上野さんとわたし。
もちろん「完全勝訴」を確信していましたよ。

法廷に入ると「開廷前の2分間TVカメラの撮影がある」との説明。

行政訴訟は合議制なので、裁判官は3人。
緊張して待っていると裁判官が入ってきた。
裁判長以外は、前と構成がかわっていて、右陪席も左陪席も女性。
上野さんが小声で「女性がふたりね。若くてけっこう美人・・・」
シーンとした法廷だもの、きっと聞こえてるよ~(笑)。

午後1時10分、「それでは判決を言渡します」。

小林裁判長が判決文の出だしを読み始めた。
「主文。原告の請求を・・・」
あとを聞かなくても、すぐに敗訴が分かった。
マサカの敗訴。唖然ぼーぜん。耳をうたがった。

判決言渡しは、主文で終わらず、裁判長から、
きわめて異例の理由説明があったので、急いでメモした。
いくら丁寧に説明してもらったって、負けは負け。
それにしても、
「音声記録は事実上職員が管理しているだけで、実施機関が管理していると認
められない」という理由は納得できない。

電磁的記録が情報公開条例と福井県文書規程に、公文書と定義されている以上、
音声記録の保管期間や廃棄などの方法を規定するのは当然のこと。
それがなされていない福井県のずさんな公文書(電磁データ)の管理の現状を、
司法が「事実上職員が管理しているだけ」と追認しただけの不当判決だ。

判決を傍聴していた新聞記者たちも、一様に釈然としない雰囲気。
判決の説明は「記者会見でします」と伝えて、
わたしたち原告も、会場を『福井青年館』に移動。

午後1時45分から、記者会見が始まった。

取材に来たメディアは、朝日新聞、共同通信、中日新聞、産経新聞、
日刊県民福井(2人)、毎日新聞(2人)、福井新聞(2人)、
テレビは、NHK福井、福井テレビ、福井放送。
原告は7人、集会参加者は全部で60人ほど。

件の「近藤さん」も裁判所にも、記者会見会場にも来ていた。

冒頭の事務局からの「訴訟に至る経過説明」を体調不良で、
原告で敦賀市議の今大地さんに代わってもらって、
わたしは気楽な一参加者に。

判決文の要旨は以下のとおり(全文は改めて掲載します)。

主文「原告の請求をいずれも棄却する」
P10
「・・・・本件情報公開条例にいう「管理」とは、当該文書を当該実施機関が現実に支配、管理していることを意味するものと解すべきであり、「管理」該当性の判断にあたっては、実施機関における当該文書の根拠規定、保存に至る手続き、保存の方法等の実態について検討すべきである(最高裁判所平成13年12月14日第二小法廷判決。判例時報1772号37頁参照。以下「平成13年判決」という。)。
(5)「管理」に係る原告の主張の要旨は、公費により購入された記録媒体に記録する方法で職務の遂行上作成され、また職務上使用されているという事実状態をもって、実施機関が、組織として上記電磁的記録を「保管」しているというべきものであるというものである。
 しかしながら、実施機関において事実上保管されているすべての文情報公開が公開の対象になると解すると、未整理の情報についても公開の対象となるなど、かえって県政の公平な運営の確保を図るという本件情報公開条例の目的が阻害されるので、原告の主張を採用することはできない。」
P11
「・・・・本審議会の会議録はその要約が作成されており、本件音声記録については保管事務手続きの実施要領等の定めがあるとはいえず、本件審議会の会議録が作成された後は、担当職員によって同記録の内容の消去が予定されていたのであり、記録の整理、保管、保存および廃棄について、同記録が文書規定等に基づいて保管されていると評価されるものではない。
 これらの事実からすれば、本件音声記録は、担当職員が同会議録作成のための備忘として録音して所持していたものに過ぎず、実施機関において「管理」している文書であるとはいえないので、上記②の用件をみたさない。」
P12
「エ したがって、本件音声記録は、実施機関である福井県知事において「管理している」文書であるとはいえず、本件情報公開条例にいう「公文書」に該当しない。
よって公開の対象となる公文書が不存在であるとした本件非公開決定は適法である。」

 
今大地さんの報告のあと、
選定当事者当事者のともまささんから、
判決の解説と選定当事者としてのコメント。

 「判決は、『備忘として、録音し保管していたものに過ぎず、県が管理していたものと言えない。議事録を作るためだけであって、県の文書の位置づけにはない』というが、H13最高裁判決、実施機関による保存の実態を考慮すべき。保存が予定されているものなのか、廃棄が予定されているものなのか、考量する必要がある。判決は、管理を狭くとらえている。音声記録は職員が議事録作成中に公開請求をしたので、職員が管理していたもの。福井県の情報公開条例は決済・供覧を外しているので、当然、最高裁判決に照らしても公開すべき。」と批判した。

原告代表の上野千鶴子さんからは「勝訴を確信しておりました」との第一声。
続いて、次のように判決の問題点を指摘した。

1)情報公開の流れ、IT化に伴う記録の電子情報化の流れの両方の時代の流れに逆行する保守的な判決。
2)最高裁の判例は、時代が古く、電子情報化の流れはそれ以降急速。福井地裁は時代をリードする参照例となる判決の絶好の機会を逃した
3)福井県の判断が「適法」であったことを法廷が認めたのだから、メンツが立ったでしょ、この際「非公開処分」を「変更」したら?過去に何度も「処分変更」したんだから。(そうすると裁判による法的利益が自然消滅するので、裁判を維持する必要が無くなる)
4)県が対処する可能性は 請求されるような電子情報はこれからとらない
→そのことによって、記録の精度が落ちる、または これで電子情報を「非公開」にできる
→安心して県が「隠蔽体質」に走るのがいちばんこわい。それを監視するのは福井県民の役割だ
5)指定管理者制度の導入に伴い、事業者の選定や査定評価、再契約などの過程が不透明になることが懸念されている折から、自治体行政の透明性・公開性を拡大する必要がある時期に、こういう後ろ向きの判決はきわめて残念だ。


最後に、「条例の運用にかかわる判決。承服することはできない。
原告団は控訴します。」と上野さんがかっこよく結んだ。

記者会見のあと、2時45分からは、
「上野千鶴子さんからのメッセージ いまバックラッシュは・・・」の講演。
現在進行形で起きている松山やつくばみらいのことや、
バックラッシュの(歴史的)背景など、約50分間の講演は聴き応えがあった。
原告がテープ起こしをしているので、詳細はしばらくお待ちを。

集会後、原告の5人は福井でお泊り、お楽しみの蟹と温泉に直行。

お宿は「女性に大人気」の割烹旅館「越前満月」。 


  

「越前満月」は、年末に泊まった鷹巣荘から源泉をもらっているとのこと。

温泉に目がないわたしたち、まずは源泉のある鷹巣荘に入りに行くことに。
海岸沿いの鷹巣荘の露天風呂は、風囲いもしてあっても、
びゅうびゅうと風が吹きつけて吹き飛ばされそうで、めちゃワイルド。
名物の夕陽を見るどころか、暗雲立ち込め大荒れの日本海を見ながら、
上野さんと今大地さん3人並んで、ぬる目のお湯に約30分、
首まで浸かっておしゃべりしてました(笑)。

戻ってから、少しあとに着いた菅井たちと
また「越前満月」のお風呂に入り直し、のぼせ気味。
すっかりふやけてから、お待ちかねの越前ガニです。

蟹に目がない女性5人は、
【評判!かにつくし膳】焼きがに・かに刺し絶品! 】
 極上の越前かに一杯を使って、カニ刺し、焼きガニ、ゆでかに
 かに鍋、かに雑炊と越前かにを食べ尽くす「かにづくし」プラン
  

  

ともちゃんは、一人だけ蟹ではなくて、
【 ロングセラー人気No1!月替わり懐石プラン 】
  

  

ともちゃんから、料理の差額で「お刺身舟盛り」の差し入れ。


勝利の美酒、というわけにはいきませんでしたが、
提訴から判決までの約1年間の労をねぎらい、
おいしい蟹と温泉とおしゃべりで、楽しい一夜でした。

体調の心配もあったのですが、疲れていたのかよく眠れて、
翌朝はひと風呂を浴びて、朝食。

それぞれ仕事に復帰、と忙しいことです。

JR福井駅で、朝刊各紙を買い求め、今大地さんは福井県庁で調べ物。

地裁では負けたけれど、また高裁、最高裁とあります。
仕切りなおして、いざ名古屋高裁金沢支部へ。
控訴期限は2週間です。

今度は金沢でおいしいあまえびが待ってますよ〜。
高裁は絶対勝つぞぅ!


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最後まで読んでくださってありがとう
2008年も遊びに来てね 
 また明日ね
 

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【福井発】ジェンダー本撤去の審議会の音声記録 原告の公開請求棄却/1.30福井地裁判決-2

2008-01-31 17:09:52 | 「ジェンダー図書排除」事件

 音声記録は公文書ではない?!情報公開訴訟で「請求を棄却」
/1.30福井地裁判決-1
の記事に引き続き、
中日新聞、毎日新聞、読売新聞の記事を紹介します。

 
情報公開訴訟 原告の請求を棄却
県男女参画審議審音声記録「公文書に該当せず」
 
2008.1.31 中日新聞

 県生活学習で2006年3月に上野千鶴子・東大教授らのジェンダー本など約150冊が一時撤去された問題で、同年11月の県男女共同参画審議会の音声記録(電磁的データ)を県が非公開としたのは不当として、上野教授らが処分の取り消しを求めた訴訟の判決が30日、福井地裁であった。小林克美裁判長は、今回の音声記録は「県知事が管理する文書とはいえず、公文書には該当しない」と判断し、請求を棄却した。
 県職員が録音したMD(ミニディスク)が、県情報公開条例で対象とされる「実施機関の職員が職務上作成した文書、図画、電磁的記録で、同機関が管理しているもの」とする公文書に当たるかどうかが争点だった。
 小林裁判長は、MDは職員が会議録作成のための備忘として持っていただけで、実施機関の県が管理する文書とはいえず、公文書の要件を満たさないと指摘。「音声記録を作成した時点で、既に公文書の一部」とする原告の主張について「条例の解釈上、そこまで広げるのは難しい」と退けた。
 原告団代表の上野教授は、控訴する考えを表明した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
判決「時代に逆行」上野教授痛烈批判 
 「時代に逆行し、きわめて保守的。承服できない」。男女共同参画審議会で職員が録音した記録は公文書に当たらないとして、原告の請求が棄却された福井地裁の判決。原告団代表の上野千鶴子・東大教授は、傍聴後に会見し、地裁の判断を痛烈に批判した。
 「勝訴を確信していた」という上野教授。音声や映像といった再現性が高い電磁記録の重要性が高まる中、音声記録を公開する意義はきわめて高いとする持論を展開した上で、請求棄却の結果に「福井は、情報公開において全国のリーディングケースとなる機会を逃した」と述べた。
 訴えが認められた県に対しては、「今後、(判決に)安心して隠ぺい体質に走らないように期待しする」と呼び掛け、県民に行政の監視を要請した。
 県の大沢博総務部長は「県の主張が認められた妥当な判決と考える。今後とも適切に情報公開を推進していく」とのコメントを発表した。(宇井章人)
(2008.1.31 中日新聞)
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【社会】音声記録公開の請求を棄却 福井地裁、上野教授ら敗訴  
2008年1月30日 13時52分(中日新聞/共同)

 上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の著作が2006年、福井県の施設から一時撤去された問題に絡み、上野教授や市民団体メンバーら13人が県男女共同参画審議会の音声記録の公開を求めた訴訟の判決で、福井地裁(小林克美裁判長)は30日、請求を棄却した。
 判決によると、06年3月に県生活学習館から著作約150冊が撤去されたため、上野教授らが、条例に基づく苦情申し出書を県に提出。同11月、苦情を議題とする審議会が開催された。上野教授らは審議会の音声記録の情報公開を請求したが、県は公文書でないとして、非公開を決定。上野教授らは07年2月、音声記録は公文書に当たり、非公開は違法として提訴した。
 県は06年3月、男女共同参画推進委員から「家族の解体を目指すなど内容が不適切」との指摘を受け、著作を撤去。しかし、市民団体の抗議があり、元に戻した。(共同)
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県生活学習館の性差書籍撤去:録音データ公文書でない 地裁、原告の請求棄却  
毎日新聞 2008.1.31

◇非公開取り消し請求棄却
 県生活学習館が06年3月、ジェンダー(性差)関連書籍約150冊を一時撤去した問題で、審議会の録音データ非公開は違法だとして、上野千鶴子・東大教授(ジェンダー論)ら13人が県を相手取り、非公開処分取り消しを求めた訴訟の判決公判が30日、福井地裁であった。小林克美裁判長は、「今回の録音データは県が管理しておらず、公文書とは言えない」として原告の請求を棄却した。原告は近く控訴する。
 訴状によると、06年11月2日、撤去の是非などを議論した県男女共同参画審議会で、職員が会議の様子を録音した。会議は公開され、同月6日、原告らは情報公開請求しデータの公開を求めた。しかし、県は「データは備忘録的なもので公文書ではない」とし、非公開処分としていた。【菅沼舞】

◇「時代に逆行、保守的」--原告団危機感
 判決を受け、原告団は30日午後、福井市内で記者会見し、「情報公開を進める時代の流れに逆行する保守的な判決だ」と憤りをあらわにした。
 メンバーの一人の寺町知正さんは「県が文書規定に沿って管理しているデータではないので公文書とは言えない」とした判決理由に触れ、「管理の意味を狭くとらえすぎている」と批判。上野千鶴子・東大教授は「この判決で県職員が安心して隠ぺいに走ることがないようにしてもらいたい」と話した。
 一方、県は「妥当な判決だと考えています。今後も適切に情報公開を推進していきます」とコメントした。【松井聡】
(毎日新聞 2008年1月31日)
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書籍撤去の審議会録音 「県の非公開は適法」
地裁判決 原告側請求を棄却

読売新聞 2008.1.31

 2006年に県生活学習館(福井市下六条町)がフェミニズム関係の書籍を一時撤去した問題で、著書が含まれていた上野千鶴子・東京大教授らが、県を相手取り、問題の経緯を論議した審議会の録音データの非公開決定を取り消すよう求めた訴訟の判決が30日、地裁であった。小林克美裁判長は「(録音データを)県が管理しているとまでは認められないため、非公開決定は適法」として請求を棄却した。
 原告は、上野教授や福井市内の女性ら計9都道府県の13人。審議会のやりとりを録音したミニディスク(MD)が、県の情報公開条例で定める公文書にあたるかが争点となっていた。
 条例では、公文書を「職員が仕事で作成あるいは取得した、文書や図画、電磁的記録で、県が管理しているもの」と規定。判決では「職員が備忘的に所持しているMDは県の管理要件にあてはまらない」とした。
 訴状によると、原告側は06年11月、審議を記録したMDの録音データを情報公開請求したが、県は「MDは職員が備忘的に所持しているもので、公文書にはあたらない」として公開しなかった。
 判決を受け、県の大沢博総務部長は「主張が認められた妥当な判決。今後とも適切に情報公開を推進します」とするコメントを発表した。

■「判決は後ろ向き」原告側が控訴へ■
 請求が棄却されたことを受け、原告の上野教授らは30日、福井市内で記者会見を開き、「大変残念。条例の運用にかかわる解釈が狭くとらえられており、後ろ向きで保守的な判決」として、控訴する方針を明らかにした。
 記者会見で上野教授は、文字情報よりも音声記録の方が、再現性に優れている点を指摘。「公開を認めていれば、今後の訴訟をリードする画期的な判決になったはず。地裁は絶好の機会を逃した」と言い、「県が隠ぺい体質に陥ることのないようお願いしたい」と力を込めた。
(2008年1月31日 読売新聞)


ちょっと疲れたので休みます。

判決および集会のレポートは、明日以降に書きます。

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最後まで読んでくださってありがとう
2008年も遊びに来てね 
 また明日ね
 



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