コージーアンティークの日記

日記や修理・メンテナンス、アンティーク情報などもろもろをご紹介してゆきます。

Against All Odds

2008-06-03 02:28:53 | 買い付け

先日、久しぶりに訪れたアンティーク・モールでは、皆ディーラー達が慌しくしていました。

Everybody is moving stuff...

いたるところで、大規模なセールが行われているそばから、一斉に引越し模様で梱包する人、運び出す人それぞれです。

何人かのディーラーと話をしていたところ、そのモールのビジネスの権利&ビルの元所有者の女性と出会いました。

彼女は、『先週、売却したのよ。だから、もう私のものではないのよ・・・。でも、新しいオーナーが引き続きこのモールを続けるから、また来てね!!』

『でも、それとあなたがモールを出て行くことと関係ないんじゃない?どうして?』

『うん、リタイアメントよ。それと、もうちょっと疲れた~笑。』

その女性は、まだ、60歳に手が届くかといったとっても元気な女性です。

よく、コカコーラの缶を販売機に詰め替える為に、若いお兄さんが押しているゴッツいカートに、商品が詰まったダンボールを4つも積み上げて、ひょうひょうと押してゆく姿は、はっきり言って男性顔負けです。

『そっか~、残念だね。。。』

ちょうどそのとき店内では、フィル・コリンズの名曲『Against All Odds』(確か、邦題は『カリブの暑い夜』だったような・・・。)がしっとりとラジオから流れていました。

感傷的になる私。。。


この曲は、私が高校生の時に見に行った映画のサントラになっていたものです。確か、プロのアメフト選手が解雇され~というラブストーリーでした。すごく、センチメンタルな気分になる名曲です。



ちょうど同じ日、別のアンティーク・モールでも引越し騒ぎになっていました。なんでも移転する為のClosing Saleです。買い付ける立場の私は、少しでも安く仕入れられると喜ぶどころか、先に悲しい気分になってしまうのです。聞くところによると、多くのディーラーが、前述のビルに引っ越すそうです。で、現状のビルは、全面改装されて違うビジネスのビルになるそうです。

結果、ひとつのアンティーク・モールが無くなる事になってしまいます。



最近、このようなビジネスやビルの売買の話をいたるところで聞きます。その結果、新オーナーになったビルのテナント料は3割程度上昇するのが定説です。立地の良い場所など10割アップという話も聞きます。(私の知り合いのディーラーさんも現在場所探しで苦労されていて、いっそのことフェニックスを出ようか・・・という話もしています。)当然の事ですが、新しいビルのオーナーも事業の一環ですからですからネ。

もはや、ガソリンの値上げどころではありません。!!


体力のあるアンティーク・モールやショップは20年とか30年とかの長期リース契約を結んでいるので、オーナーが変わってもそれは生き続けますが、そうでない毎月テナント料を支払っているところは、一気に負担が増えます。で、他をさがそうか・・・でも、場所も無いし、あっても高いし・・・ということになります。


また、高齢化しているショップ・オーナーさんやディーラーさん達は、これを機会に引退・・・という選択肢を選ぶ事も少なくありません。


こういう世間話を最近いろんなところでします。ただ、新しいオーナーさんがすぐに次のテナントを確保できるかというとそれほど簡単ではありません。なにしろテナント料が高いですから・・・。

ということで、そういう高い賃料でも入居する大資本の企業が進出してきます。
『○○○バックス・コーヒー』とか・・・。立地の良い場所は、Historical Destrictといって歴史的に保護されるべき立派な建物が多い場所にあったりするので、店舗改装するにもかなりの制限がかかりますが、それでもかなり雰囲気の良い昔ながらのブリック(レンガ)つくりのお店に仕上がっています。

景気はスローなのに、激しいインフレ。大変です。


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コメント (1)
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