コージーアンティークの日記

日記や修理・メンテナンス、アンティーク情報などもろもろをご紹介してゆきます。

イタリアの陶磁器

2017-06-03 23:29:23 | 修理
先ごろ、COP21(第21回気候変動枠組条約締約国会議)にて採択されたいわゆる『パリ協定』からアメリカが脱退するとの報道がありました。

トランプさん、政治家としてブレないのはある意味すごいのだが、アメリカ国内においても賛否両論あり、この先どうなるのでしょうか・・・。

いわゆるトランプ支持層としての米石炭産業は判断を歓迎したようで、「大幅な変更のないまま協定を順守していれば、米国経済に大打撃を与え、電気代の高騰をもたらし、エネルギー業界は多様性と安定性に欠けるエネルギー源に依存することになっていはずだ」と。

もちろん『地球人』として考えると、Co2削減に反対する大義は無いように思う。

一方、日本に目を移すと、2010年〜2015年のG7加盟国の石炭の動向では、日本は突出して石炭の使用量が多い、という事実が浮かび上がります。

これは、東日本大震災後に原子力発電の代わって火力発電を稼働していたことが理由だろうが、あまりに突出していて、主な石炭輸入先(2015)としては、

豪州 65.0%
インドネシア 17.1%
ロシア 8.8%
カナダ 4.2%
アメリカ 3.2%

など。

そもそもCo2排出の計算ってすっごく複雑そうなのだが、例えば、日本がほとんどを輸入に頼っている石炭や原油などを運搬する際に排出されるCo2はどこに紐づけられるのか?

採算面の悪化(昔は劣悪な労働環境もあったそうだが)から撤退した日本の石炭産業の代わりに、他国の石炭を必要としている事実もあるわけだし。

日本政府が推進する「高効率で」「低排出な」石炭火力発電所の技術が、「パリ協定」の目的である「世界の平均気温上昇を2度より充分低く、
できれば1.5度に抑える(いずれも産業革命前と比べ)」ことの実現につながらない、矛盾した温暖化対策であることを示す、というWWFの新しい報告書もあるそうです。

そうなると原発維持か石炭火力か???

うーん、難しすぎますねー、きっと賢い人が解決してくれることを祈りましょう♪



ちなみにCO2国別排出量<単位:百万トン>のランキングは以下の通りで、日本は5位みたい。

1 中国 9,153.89
2 米国 5,485.74
3 インド 2,218.43
4 ロシア 1,483.18
5 日本 1,207.78
6 ドイツ 753.63
7 韓国 648.70
8 イラン 630.18
9 サウジアラビア 624.52
10 インドネシア 611.42


こちらは、ランキング17位につけるイタリアの陶磁器。

とってもイタリアらしい色使いやデザイン。





今日はちょっと難しい話でした。。。

お好きな方は、いかがでしょうか?



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今さら聞けない国宝のこと

2016-12-17 16:03:19 | 修理
昨日も寒かった。。。

肌を刺すような寒さ。

寒さには弱いのだが、師走のこの何とも言えない空気感は好き(笑)




さて、先月末まで東京国立博物館で「禅~心をかたちに」と銘された特別展が開催されていました。

行かれた方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、すごい人出でしたねぇ・・・人気の程が伺えます。


三禅宗である臨済宗・曹洞宗・黄檗宗(おうばく)やその周辺の文化関連の作品が多数展示されていました。

掛けモノ、彫刻、焼き物などなど。

展覧会では、通常準備されている出品目録という一覧表を見ながら展示を巡りますが、その一覧の作品ごとに【指定】という欄があります。

そこには、ちょいちょい耳にする国宝だとか重要文化財などという区分けが記載されている訳です。






本日は、そのあたりの堅めのお話。。。


まず、指定(もしくは認定)の根拠となる法律関係を時系列に並べます。

<関連する法律>
1950年以前:旧法(古社寺保存法、国宝保存法)において、国が「国宝」(旧国宝)を指定。
         旧法(重要美術品等ノ保存ニ関スル法律)。日本国外への古美術品の流出防止を主目的とした認定制度。
***文化財保護法施行以前の旧法では「国宝」と「重要文化財」の区別はなく、国指定の有形文化財(美術工芸品および建造物)はすべて「国宝」。

1950年:新法(文化財保護法)施行。旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」は廃止。
     国が指定した有形文化財を「重要文化財」。
***旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」によって認定された物件については、文化財保護法施行後も、
同法附則の規定に基づき、当分の間その認定効力を保つこととされている。
***重要美術品の認定が取消される要件
(1)重要美術品等認定物件が重要文化財に「格上げ」指定された場合
(2)重要美術品等認定物件の海外輸出が許可された場合
***旧法(古社寺保存法、国宝保存法)における「国宝」(旧国宝)と新法(文化財保護法)における「重要文化財」は国が指定した有形文化財という点で同等のもの。

1996年:文化財保護法改正。文化財登録制度が設立。主に建造物が対象。
2004年:文化財保護法改正。建造物以外の有形文化財も登録対象となり美術品が登録される。
2008年現在、旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」による認定の効力を有する物件は、6千数百件と推定。



ここから耳にすることの多い指定の中身の話。

大きく有形と無形に分けられますが、有形に絞って話を進めましょう。

①国宝(文部科学省):文化財保護法によって国が指定した有形文化財(重要文化財)のうち、世界文化の見地から価値の高いもので
たぐいない国民の宝たるものであると国(文部科学大臣)が指定したもの

建造物 223件(282棟)(2016年2月9日指定分まで)
美術工芸品 878件(2016年8月17日指定分まで)
(以下内訳)
絵画 160件
彫刻 131件
工芸品 253件
書跡・典籍 225件
古文書 60件
考古資料 46件
歴史資料 3件


こちらは大変有名な油滴天目茶碗(中国南宋時代12-13世紀 大阪市立一律東洋陶磁美術館所蔵)です。年明け2017年4月11日から開催される特別展『茶の湯』@東京国立博物館 平成館でも展示予定。


②重要(有形)文化財(文部科学省):通称、重文。日本に所在する建造物、美術工芸品、考古資料、歴史資料等の有形文化財のうち、歴史上・芸術上の
価値の高いもの、または学術的に価値の高いものとして文化財保護法に基づき、国(文部科学大臣)が指定した文化財。

③登録(有形)文化財(文部科学省):1996年の文化財保護法改正により創設された文化財登録制度に基づき、
文化財登録原簿に登録された有形文化財のことである。
登録対象は当初は建造物に限られていたが、2004年の文化財保護法改正により建造物以外の有形文化財も登録対象となっている。

④登録美術品(文化庁):登録美術品制度とは,重要文化財や国宝,その他,世界的に優れた美術品を国が登録し,登録した美術品を美術館において公開するものです。
また,登録美術品は,相続が発生した場合,他の美術品とは異なり,国債や不動産などと同じ順位で物納することが可能となります。個人などが申請可能。

⑤重要美術品:通称、重美。重要美術品(じゅうようびじゅつひん)は、文化財保護法施行以前、旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」に基づき
法律に基づいて認定され、官報に告示された物件を「重要美術品等認定物件」または「重要美術品」と称し、略して「重美」と称している。

その他にも、民族文化に関連したものもあります。

⑥重要(有形)民俗文化財(文部科学省)
⑦登録(有形)民俗文化財(文部科学省)



はじめに、大きく有形と無形に分けられます・・・と書きましたが、無形(作品としての形が無い)の文化財。

たとえば、正式には重要無形文化財と呼ばれる区分け、これがいわゆる「人間国宝」という事になります。

これはご存知の方は多いでしょうね。

ある作家個人が「人間国宝」に指定されますと、必然的に過去に当該作家が製作した作品類は一気に評価が高まるかも・・・フフフ。

至極当然ですが、人間国宝の作品=国宝・重文、ではありませんのであしからず。。。


さて、実際に決められる手順(手続き)としては、文化庁にて設置される文化審議会(現・宮田亮平 会長)により開催される同審議会文化財分科会の審議・議決により、文部科学大臣に答申されて決定されます。

ちなみに本年3月に答申された内容もプレスリリースされていますので、いつでも閲覧可能です。
(結果:4件の美術工芸品を国宝に、46件の美術工芸品を重要文化財に指定)
http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016031101.pdf

文化審議会を構成する委員(任期1年)の名簿も公開されています。えっ、あの人も???
という発見もあるかも!
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/about/meibo.html



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油彩作品の修理:その5

2016-12-14 14:00:32 | 修理
さて修復作業も大詰め。









だいぶ綺麗になりました。

当初、夕暮れの景色か・・・と思われた油彩でしたが、どちらかというと空気の澄んだ秋口から初冬の昼下がりの景色、といったところでしょうか。


ところで、この絵画の修復という作業を本職にしている方々がいらっしゃいます。

日本のみならず海外でも。

美術館や博物館に勤務して修復作業にいそしんでいる方も。

美術館に所蔵される絵画ですから桁違いに貴重な作品も多いでしょうし、責任重大。

また、モネが好んで取り組んだ一連の『睡蓮』シリーズのように巨大なサイズの作品もあります。

大変そうですがやりがいがありそうですね~。

それでは。。。


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油彩作品の修理:その4

2016-11-24 20:18:49 | 修理
11月下旬とは、まさかの雪模様の東京。。。

このような気象は半世紀以上ぶりだそうです。

気象のみならずですが、今年はいろいろと想定外のことが起こりますなぁ・・・。


雨や曇りに比べ雪は大好きなので、基本的には歓迎したいところ。

あとは、こころとからだの準備だけ!




さて、修理へ戻りましょう。

前回までの額縁(フレーム)部分から油彩本体へ移ります。

この油彩のコンディションをどのように説明したら良いのか迷いますが、率直に申して「手で触れたくないほど汚らしい」といった外観上の問題。



お洒落で落ち着いた雰囲気のあるパリの近郊の風景画でしょうか。

川の流れ、停泊された船、川沿いを散歩する人々。



茶色系の色彩が目に飛び込み、一見、夕暮れ間際、ゆったりとした時の流れを感じる黄昏の風景か?



いやいや、これは汚れ・・・?

劣化?

額縁からキャンバスを外すと、周りの額縁に覆われていた部分と外部と接していた部分との境界線の差が一目瞭然。







汚れかもしれませんし、ヤケかもしれないけれど、通常作品の最後の仕上げ段階で表面に塗布するマット・バーニッシュ(艶消し保護ニス)のようなものが経年劣化した状態かもしれない。

きっと上記の3つが複合的に絡んでいるのかもしれないし、きっと濃厚な線ですなぁ。。。



一体、どのような環境で年月を過ごすとこのようになるのだろうか・・・といったことは、この際気にしてもあまり意味はないのだが。。。

あくまでも対処療法で措置することに。



ここからは、じっくり手間暇かけての地味~な作業に入ります。

まあ、基本的にはPH7.0の中性に近い(刺激の少ない)あたりの材料から段々強めの材料を使用するクリーニング。

わたしの好きなベテランのアンティーク・ディーラーの著作(といっても1940年代の著作で、今現在生きていたらものすごいご長寿さん・・・)を参考にしつつ、作業開始。




つづく。。。
(実際のこのあたりの作業は、パラリンピックあたりに行っていたのだ。)



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油彩作品の修理:その3

2016-10-29 16:41:42 | 修理
この季節になるとスポーツのオンとオフが入れ替わる時期ですね。

アメリカの大リーグでもワールドシリーズで現在クリーブランドとシカゴが争っていて、バスケもいよいよスタート。

わたしの応援しているチームは既に負けてしまったのですが、まあ、インディアンズでもカブスでも地域的に近いので・・・どちらもガンバレ!!

ちなみに、シカゴ近辺に行く際にはいつもほぼ決まって訪れる街があり、イリノイ州やインディアナ州、オハイオ州、ケンタッキー州を巡りるのですが、なぜか、オハイオ州でもクリーブランドへは行ったことがない。。。

なので、一応カブスを応援しています♪


こうした中継を聞きながらも、現在進行中のサービスをスタートするプロジェクトの為、プログラミングに没頭。

phpのロジックあたりのバグ取はほぼ終わって、現在は、SQLのチューニングやらUIの改善やらといったところです。

年内間に合うか???




さて、修理へ戻りましょう。

下塗り→乾燥→下塗り→乾燥を繰り返して、ゴールド系(銅やブロンズ色、シルバー系など)を何種類か調合して色合わせ&塗り重ねてゆきます。

もちろん、何度か乾燥をはさんで厚塗りしてゆきますので時間がかかる。















一応、こんな感じになりました。

ちらほら見えるクラックは、敢えてそのままにすることにしました。



つづく。。。




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油彩作品の修理:その2

2016-10-28 22:12:35 | 修理
額縁の部分に目立つ小さい洞穴のような隙間。

どうしてこのようになるのか・・・まあコンクリートだって四半世紀もすれば劣化するでしょうし、煉瓦積みの壁も崩れることもあるでしょう。

まあ、原因を追求するのもなんですので、対処療法を施すことに。

まず、直径数ミリ程度から20ミリ弱ほど、深さもそれなりの隙間については、埋めることにします。

使用するのは、下地材。

しろーいバリウムをもうちょっと粘らせたような・・・通常、用意したばかりのピッカピカの新品キャンバスに対峙して、いざ絵を描こう!という前に施す下地作りに用いるもので、画材屋さんで入手可能。

さて、これをどのようにして埋めていくか。

隙間の大きさからして、ナイフやパテといった画材ではなく、ちょうど手元にあったテルモのシリンジを使用することに。

シリンジは、要は、注射器の様な形状のもので、我が家の老犬に薬剤(水薬)などを直接経口投与する際に使用するため、動物病院から支給されたものを二次利用することに。

余談ですが、我が家の老犬・・・元気を取り戻しつつあります。

というか現状維持ですが。。。


このシリンジは、多方面でおおいに有効活用できそうな優れもの。

流石に医療用具だけあって、クオリティーが違いますね。。。

実際の作業はというと、容量の異なるシリンジを駆使して、下地材をチューっと吸い込み、隙間に流し込んでゆきます。

地味な作業ですが、奥の方からしっかり詰めてゆきます。

そして、乾燥の為放置すること3日程度。

完全に乾燥したことを確認したのち、その上から下塗り様にゴールドを塗ってゆきます。



ここでは、下塗りを2度繰り返す前提で、ゴールドを修復個所にのみ一律に塗ってゆきます。



そして、また乾燥の為、1日放置。

これを繰り返す。

うーん、地味だけど楽しいひととき(笑)

つづく。。。




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油彩作品の修理:その1

2016-10-22 16:02:49 | 修理
久しぶりの修復。

過去には、家具や照明、そして思い出深いピンボール(アーケード・ゲーム機)の修復の様子を掲載したことがありました。

まあ、古いものを扱うの当たって、クリーニングなどは全品目が対象となるわけですし、その何割かは程度の差こそあれ、修復の対象となったりするわけです。

ですので、すべての作業をブログに書くことは到底無理。




今回もブログに掲載する予定で作業していた訳ではないので、画像は少なめですので悪しからず。


大きく分けて油彩作品の額縁(フレーム)の修復と油彩の描かれたキャンバスの修復の二本立て。

まず作品の海外作家を少々調査して、同じ作家の作品を検索してみました。

作品自体の作風やモチーフ、下絵などを見つけられましたので、作品自体に間違いはなさそうです。

ただ、海外で掲載されている作品を見ると、それらの額縁(年代が明らかに若い)と今回取り扱う額縁の時代がかなり異なるということ。

ですので、3通り考えられるのですが、一つは、海外の例が正しく、作品と額縁の年代が合致している。とりもなおさず、このことは、わたしが手にしている作品の場合、作品(キャンバス)自体の年代よりずっと古い時代の額縁が合わせられている。

もう一つが、作品が制作された年代よりかなり後になって新しい額縁に合わせられたというもの。この場合、わたしの手にしている作品と額縁の時代が合っている、ということになります。

そして、最後が海外の作品と手元にある作品のどちらも正しくない(作品と額縁の時代が合っていない)ということも考えられます(笑)



さて、作業方針を確認して開始します。

基本的なスタンスとしては、味わい深いアンティークの良さをできる限り維持した上で、最低限の美観を保てるような修復(保存に近い?)を施すこと、としました。

家具の修復でも当てはまりますが、部分的な修復、特に結構な割合が修復対象であった場合、部分的に作業するより全体的にまとめて作業したほうが、結果的に効率が良い場合があります。

ただし、この場合、せっかくの味わい(古色)が全て失われてしまい、ピッカピカのフル・レストア状態となってしまいます。


ですので、今回はあくまでも、できる限りの古色を残す方向で。。。

途中72~96時間程度の乾燥工程などをはさみながら、全く別の仕事や用事をこなしつつ、といった進め方でしたので、延べ1か月弱ほどかかりました(笑)


まず、フレーム。

外側には、年代モノとすぐにわかる木目の美しいオーク材が張られていますが、この部分はほとんど痛みがないので、最終盤に木製家具用のオイルを塗布する程度で良い、という状態。

その内側にある手の込んだ、多彩なモチーフが織り込まれている額縁らしい部分が大変そう。

トンボやら花やらいろいろなモチーフが見て取れます。

そして、それらが現代の樹脂などではなく、当時の石膏?のような軟質の素材で製作されており、いたるところにひび割れ発見。

まあ、ひび割れは良いとして、部分的にあたり傷によるカケや萎縮?による空洞が。

どのような環境にて時が経過するとこのような状態になるのかは不明なのですが・・・。

この辺りを中心に作業を進めることにしました。

必要であれば新しい素材をオリジナルと同じ形に削り出していくことも考えていましたので、修復に際しては、アンティークの知識だけでなく、木工技術、クリーニング塗装の際の薬品知識などいろいろ必要になってくる、ということですね(汗)



こちらは、完成系の画像です。

つづく。。。




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○○の秋

2015-11-01 23:10:32 | 修理
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コージーアンティークの住所・電話番号が変更しました。
詳しくは下記リンクから。。。


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この時期になると決まって話題になるのが、「○○の秋」。


いつもいつも決まった話題ではありますが、季節を大切にする日本の美意識の一端でしょうか(笑)

食欲の秋、読書の秋。

それぞれの秋があるのでしょうが、芸術の秋。。。




現在、ちょっと風変わりな展覧会が開催中。

東京にお住いの方はいかがでしょうか。


アーブル美術館大々贋作展@PARCO MUSEUM パルコミュージアム 渋谷パルコ パート1 / 3F

こちらの展覧会は、変な先入観なしで見た方が楽しめるかもしれません。


アーブル美術館大々贋作展

会場:PARCO MUSEUM パルコミュージアム 渋谷パルコ パート1 / 3F

期間:2015/10/30 (金) -2015/11/16 (月) 10:00~21:00
※初日・最終日は18:00閉場 ※入場は閉場の30分前まで

入場料:一般500円・学生400円・小学生以下無料



展覧会でじっくり実寸大の作品を楽しむのは醍醐味の一つですが、なかなか足を運べなかったり、時間が・・・という方には、
自宅でじっくり楽しむという手も!

過去の展覧会の作品図録のページをゆーっくり繰るのも良いかも。


<図録紹介>


エルミタージュ美術館展 1977 @国立西洋美術館


東山魁夷展 1981 @東京国立近代美術館


高橋誠一郎コレクション展 名作に見る浮世絵師の系譜


西洋の美術 その空間表現の流れ 1987@国立西洋美術館

いろいろと取扱いがございますので、お気軽にお問合せください。




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秋晴れ♪

2013-09-20 14:03:52 | 修理
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営業時間:月曜日・水曜日~土曜日 11:00-18:00
(毎週日曜・火曜は定休日となっております。)



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随分とご無沙汰になってしまったブログですが、楽しみにしていただいている方々、申し訳ございませんでした(汗)


7年後の2020年のオリンピック開催が決まったり、台風が直撃したり、我が家の猫『ニャンコ』(←正式名称)が1歳になったりいろいろなことがありましたねー(笑)

心地良い秋風に吹かれながら過去を振り返ってみたところ、『7年先(などという将来)を見据えて目標を立てて何かに取り組んだ経験が無い!』という衝撃の事実に気が付きました。

童話『アリとキリギリス』に例えれば、混じりっ気なしのキリギリス。そしてマイペースのB型♪(余談)


しかし7年という長すぎず短すぎずのなんとも絶妙な時間。

そして2027年?にはリニアモーターカー部分開通???

ときたもんだから、お年寄りががんばって『あと14年はがんばらなきゃ…』となるかも。

弊社も今年の冬で丸7年になりますが、気が付けば早かったー、くらいなもので決してたいそうな目標を立てて云々という事もなく…という事で最近は何か目標を持ったほうがいいんじゃないか???、と何故か焦りを感じたりする毎日です(笑う)





そんな中、地味な修理作業などもしておりました。

100年以上前のアンティークのシャンデリア。

もちろん、外観上のクリーンナップもしますが、100年も経過するとソケット内部のいたるところの部品に劣化が見られ、着火の危険性もございますので、一旦分解したのちにアメリカ製の新品部品を使って交換。



そして配線もすべて交換し直します。



以下は、すべて廃棄となる不要パーツ。



この手の作業全般で、一番大変なのが作業自体より部品探しだったりするのですが…。


完成品は、近いうちにご紹介できると思います!



<お問い合わせ>
コージーアンティーク
電話:03-6808-7884
メール:info@cozyantique.com



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家具修理の風景

2013-06-15 14:46:07 | 修理
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昨晩は、用事で東京に来ていた学生時代の友人と再会。

普段は離れているのでなかなか会う機会が無いのですが、気がつけば20年ぶりだそうで・・・まあ、ともに年齢を重ねている訳ですが、
変わりませんねぇー男は。

幾つになっても・・・(笑)

食事をし、酒を飲み、奥の方に閉まっていた記憶の引出しを空けるのに、時間はかからないものです!


さて、久しぶりのメンテナンス風景。

家具や照明などは、販売前に何らかのクリーニングやメインテナンスが必要になる訳で、買い付けして右から左にすぐに販売できるものは
ありません。

修理が必要だったり、部品交換が必要だったり、本当にケース・バイ・ケース。

海外から部品を調達したりする場合は、その分時間がかかります・・・まあ、その大半は探す手間になりますが。


こちらは家具の修理の風景。

過去に取り扱ったり経験した修理以外の、初めて取り扱うものの修理の場合は、ちょっと愉しみ。

まず構造を把握したうえで、どのような修理を施すか、何が必要か、などパズルを解いていくようです。

そして、再度、似たような例が発現した時のために資料写真を撮っておきます。



こちらは収納家具の4本の脚部のうちの1本に緩み(ぐらつき)があったため修理風景。


不要な負荷がかからないように、そして作業しやすいようなポジションに。
養生して、マークして、分解して、構造を把握。



必要部分を研磨して、部品を修復、整形・接着。
冶具の代替となる工具などをフル利用。



クランプで圧着・・・。
さてもう少し。

半世紀以上前のマホガニー材の家具ですが、良く出来ていて感心します!

現在では、こんなに手間ヒマかけて費用をかけて、家具は作らないでしょうね・・・。



さて、仕上がりは・・・次回のお楽しみ♪


<お問い合わせ>
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ブラジリアン・ローズ・ウッドの表情

2011-03-28 17:54:10 | 修理
*****お知らせ*****
<当面の営業時間のご案内>
このたびの東北地方太平洋沖地震により、被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧を重ねてお祈り申し上げます。

地震の影響により誠に勝手ながら、 当面の間、11:00-18:00までの節電を伴う営業 とさせていただきます。

水曜日~土曜日:営業時間11:00-18:00
日曜日・火曜日:定休日
月曜日:事前予約制

<『シュルレアリスム展』割引引換券配布>
店頭にて六本木の国立新美術館
『シュルレアリスム展』割引引換券を差し上げております。(残り僅かとなっておりますのでご了承くださいませ。)



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東京のソメイヨシノの開花宣言が出ました。

待ちに待った春の声♪


被災地域の避難所で過ごしている方々はまだまだ寒い日が続いているようですが、春はすぐそこまで
来ていますので、もうひとふんばり!


春といえば新入学や就職・転勤など新生活に向けた引越しのシーズン。

ちょうどお店のビルの2階の住人の引越しが、今まさに行われています。

お店の前に横付けになった、サカイ引越センターの40フィートと20フィートほどの大型トラックが計2台。

お店の広さとほぼ同じ部屋のはずですが、吸い込まれるように積み込まれていく荷物。

どこにそんなに入ってたんだろう・・・(笑)



今日はポカポカの一日。

朝から外に出て修理前の家具のサンディング。



節電で店内は照明・エアコンをつけず暗いのですが、外は明るく暖かい。

太陽に感謝♪


さて、現在メインテナンス中のブラジリアン・ローズウッドのチェア。



生成りの木材の色目は多様ですが、黒檀や紫檀より明るく、チークより濃い感じでしょうか。

多くは黒檀のように濃い色目ですが、部分的に個性的でエキゾチックな木目柄も。


自然素材なので、一脚ごとに異なる木目が愛おしさを感じます。











最終的には着色(ステイン)は施さず、オイル仕上げとなります。

エキゾチックな木目がお好きな方は、是非ご来店になり、実物をご覧になられてはと思います!



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久しぶりの修理風景

2010-04-11 15:49:20 | 修理
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4月の定休日:6日(火),13日(火),20日(火),27日(火)

***本日11日は、夕方4時30分までの営業となりますので、予めご了承下さいませ***


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本日の東京の最高気温は22度だそうです。

という訳で、自宅から歩いて出勤・・・早歩きで姿勢を気にしながらの25分。
途中、普段は見えない景色が見えたり、考え事をしたり、健康にも良さそう♪


さて、最近の修理状況を少しばかり・・・。

1960年代後半のSwivel Lounge Chairが2脚です。



ファブリックも当時のオリジナルだと思うのですが、ファブリックの浮きあり、汚れあり、破れあり、退色ありとフルコース揃っていますので、張替えが必要ですね・・・。

座面下側の面影を見ると想像できますが、オリジナルはかなり鮮やかなグリーンだったようです。



脚部は初期のアルミニウム製Fluted Baseで、やはり汚れていますが大丈夫。

塗装用シンナーをスティール・ウールにつけてやり、汚れを浮かせて、布で拭き取れば綺麗になります。



左はメンテナンス前、右はメンテナンス後です♪

メインの作業は、座面ファブリックとウレタンの張替えです。

半世紀近くも経過すれば、ウレタンもボロボロに劣化・硬化などして粉状になるのは仕方ないのですが。

ブログを見ながらお食事中のはいないと思いますが、さすがに画像は控えさせていただきます(笑)

ファブリックをゆっくり外しながら、座面に張り付いて残った劣化したウレタン・スポンジを丁寧に取り除く作業を続けます。



遠目だとケアホルムのPK22のような色目。



近くで見るとこんな感じ。

いわゆるラウンジチェアにしては、薄めのウレタンを敷いて、硬めのセッティングが出来そうなので、腰の悪い方には良いかも。ちなみにわたしも腰が良くない。自宅で使うか・・・笑。

ファブリックの色も迷うな・・・さて、どうする?

こんな日々です♪



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原価について考える・・・

2009-10-21 18:02:17 | 修理
*****お知らせ*****
10月の店休日:10/27(火)



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定休日の前夜、妻と待ち合わせして近くの温泉に出かけました。
思えば、前回行ったのは7月。あれからもう3ヶ月。早い。。。

今月末からは、郵便局で年賀はがきも発売されるそう。

もう年末ですよ・・・皆さん!!(笑)


露天風呂につかり、夜空を見上げながらいろいろと考えます。


先週のブログは修理関連の話題でした。そこで費用について。

これでいいのか・・・。



アメリカの有名な『Woody's』という家具屋さんがキャリフォルニア州オレンジ郡にあります。

最近HPをリニューアルした歴史ある有名店で、アメリカのモダニズム・ショーにも出店してますし、雑誌『ライトニング』などにもかなり掲載されてるお店。

知るヒトぞ知るヴィンテージの『Heywood Wakefield ヘイウッド・ウェイクフィールド』専門店から出発しています。レアなヘイウッドを探すならここかも♪

ということで、ヘイウッド関連のリペア・リフィニッシュに関しても抜群♪

まるで、当時の新品のようなオリジナル仕上げになります。わたしも何度か足を運んで、お話させて頂きました。


さて、扱っている全ての家具にリペア・リフィニッシュ作業が必要なコンディションというわけではありませんので、作業費用はオプション。購入される方が選択できます。家具の大きさによって、500ドル~2000ドル位が商品代金にプラスされます。


ちなみに、アメリカでは、コンディションが悪くても、多少価格を下げて、そのまま売ってしまおう、というお店のほうが圧倒的に多い。


理由は、簡単で

『リペア・リフィニッシュには費用がかかる』⇒『販売価格が高くなる』⇒『高いと売れない』

ということです。非常にシンプル(笑)

その結果、

『リペア・リフィニッシュをしない』⇒『価格を下げられる』⇒『売れやすい』

となるわけです。






それでは、弊社ではどう考えるか・・・。

『リペア・リフィニッシュをしない』⇒『コンディションが悪いと売れない?』⇒『リペア・リフィニッシュをする』⇒『販売価格に上乗せすると高くなり売れない』⇒『費用をのせない』・・・

大変です(笑)


そもそもリペア・リフィニッシュの費用を計算すると、大半は工数(人件費)になるはず。


でも、お金だけではありませんよね・・・作業を通してしか見えてこない、本質的な良さをお客様に伝えられればと思います♪



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マッコブのケーン・バックチェア修理中・・・その6

2009-10-18 15:20:38 | 修理
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10月の店休日:10/20(火)・10/27(火)



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昨日とうって変わってホカポカとした『秋の行楽日和』。
各地にお出かけされてる皆様も多いかと。

おかげさまで、お店の付近は人出も少なく、店頭前の植木の手入れや水やりをしつつ、静かな一日を過ごしております(笑)



さて、引き続きマッコブのケーン・バックチェア修理の模様です。

<籐の最終工程>

一晩置いて、接着剤を安定させたところです。



そもそもチェアの背もたれ部分に加工された枠ですが、半世紀以上の経年の使用から、何度となく修復を経てきている事もあり、そのサイズは画一的にはなっていませんし、スプラインと籐が納まるようにしなければならないので、枠部分に余裕があります。

その為、スプラインにより籐を固定した後も枠には部分的に隙間が残りますので、木工用パテで埋める処理を施します。



そして、全体的なバランスをとる為、新品の籐のロールの編みこみからはみ出している髭のような細い繊維を出来るだけ取り除き、他の本体フレーム部分との色合わせの為ステインをいれます。



後は、使用していくにつれて、自然と経年しますし、汚れや日焼けもするかもしれませんが、いわゆる『味』となることでしょう。



今回背もたれの籐部分を修復したチェアは、全体的にはとっても味わい深いヴィンテージ。シート貼り地の黒色ナウガレザーも状態が良いので、張替え無しでいきます♪



あとは、一般的なオイルでのメインテナンス作業等ですので、修理ネタはこのあたりにしておきましょう(笑)

長らくお付き合い下さいまして、ありがとうございました。




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マッコブのケーン・バックチェア修理中・・・その5

2009-10-17 16:08:41 | 修理
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10月の店休日:10/20(火)・10/27(火)



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曇り空の今日の東京。若干肌寒い・・・。

今朝家を出る際に、ジャケットを持ち出そうとすると、『えっ、今からそんなに着るの?』的な話があり、少し薄着?で出勤でした。


さて、今週は『修理』関連ブログになっております。

興味の無い読者の方には、『さっさ終わってー』と思われてるでしょうが(笑)、もうしばらくお付き合い下さいませ♪



引き続きマッコブのケーン・バックチェア修理の模様です。

<籐の接着編>

画像のように4辺を固定して一昼夜置いたあと、1辺づつスプラインを抜き取りながら接着してゆきます。



スプラインを抜いた跡に、籐ロールを再度押し込むように型をつけ、その上からタップリと木工用接着剤をつけます。スプラインの両側に行き渡るように、ちょっと多めに接着剤を・・・溢れても拭き取りが容易なので♪



木工用接着剤をつけた枠に竹のスプラインを取り付け、クランプして締めてゆきます。ゆっくり乾燥が進みますので、焦る事はありませんので、あくまで丁寧にじっくりと(笑)



『上部⇒下部⇒右サイド⇒左サイド』の順に、木工用接着剤でスプラインを固定しながら、クランプで締めてゆきます。



4辺の作業終了後に、スプラインからはみ出した余分な籐を切り離します。



乾燥の為に一昼夜置き安定させます♪


まだまだ続きます。。。


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