南斗屋のブログ

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吉河 光貞とゾルゲ事件

2021年05月10日 | 歴史を振り返る
吉河 光貞は、日本の検察官。
1907年1月16日 - 1988年4月17日。
思想検事系。1939年には『所謂米騒動事件の研究』 (司法省刑事局)を著す。
1942年、ゾルゲ事件の捜査にあたる。
戦後、法務府特別審査局局長(1948年)。
1949年、『関東大震災の治安回顧』 。
後に、公安調査庁長官に就任(1964年)。
思想検事が戦後公安検察として復活していく過程については、荻野富士夫「思想検事」(岩波新書)に概説あり。

現代史資料1 ゾルゲ事件(一)(みすず書房)に、吉河光貞のゾルゲに対する訊問調書がある。東京拘置所で1942年2月10日~3月27日にかけて行われている。ゾルゲへの訊問1回~33回は、大橋秀雄 警察官により行われているが、この33回分の訊問調書は失われてしまったのか、同書にはない。
ゾルゲへの吉河光貞の訊問調書は34回~47回の14回分。1ヶ月半の間に14回、東京拘置所に通っている。今の小菅の東京拘置所ではなく、巣鴨プリズンがあったところ。1937年に市谷刑務所が巣鴨刑務所跡地に移転して、「東京拘置所」と改称した。巣鴨といっても、今の東池袋。サンシャイン60のあるところ。





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