弁護士TKのブログ

興味関心も文章もまとまりませんが、そのときそのときで考えたことなどを、書き散らしていきます

弁護士の説明が十分ではなくて、不安がある場合

2018年06月07日 | 弁護士の問題点
弁護士に依頼しているが不安だという声は、ご相談でも時々聞かれます。
その原因はいくつかのタイプに分かれるかと思います。

例えば訴訟を依頼されている場合、弁護士は書面を作成し、裁判所に提出するのですが、その書面のレベルはそれほど問題がない。平均かそれ以上のレベルということがあります。
 この場合は弁護士の依頼者への説明が不十分なので、依頼者が不安になってしまっていることが多いです。
 説明が不十分というのも次のようなタイプがあります。

a 手続きの説明が不十分
 裁判所を使った法的な手続きは複雑で長いものが多いので、手続きの流れをわかっていないと依頼者の方は不安になります。弁護士には当たり前でも依頼者にとってはわかりにくい手続きなので、わかりやすい説明が求められます。

b 見通しについての説明が不十分
 依頼者の方は、この手続きはいつどの程度のところで終わるのかということが一番気になります。一方、弁護士サイドとしては相手方もあることであり、裁判官も結論をはっきり言ってくれない状況では依頼者に対して見通しを告げづらいという事情もあります。
 その為、弁護士からは見通しを告げず、質問されてもあいまいにしておくということが習い性になってしまっています。
 手続きの説明というのは標準的な弁護士であればするものなので、それをしていないというのは弁護士の不十分性の表れと捉えられますが、見通しの説明というのは弁護士にとってはかなり難しいものなので、標準的な弁護士であっても「見通しを言わない、質問があってもあいまいにする」という態度はよく見かけられます。
 しかし、このような態度は依頼者を不安にするだけです。
 相手があることや裁判官の判断があることを考慮しても、いくつかのシナリオは想定できるので、このような場合はこう、こうなったらこうなるというようなことを弁護士としては説明すればよいのですが、残念ながら、そのような説明をしている方はそれほど多くないのではないかと思います。

(見通しの説明)
依頼者の質問:離婚調停が不成立になって、これから離婚訴訟をするということですが、どれくらいの時間がかかりますか?

悪い例:「そんなのわかりません。相手もあることだし。」
私の説明:「相手もあることですから、それはわかりませんが、統計上は離婚訴訟の一審の審理は1年以内に約86%が終わります(東京家裁の統計)。もちろん私のこれまでの経験では1年で終わらなかったケースもあります。それでも一審の審理は2年程度で終わっています。「裁判の迅速化に関する法律」という法律が2003年にできまして、「第一審の訴訟手続については2年以内のできるだけ短い期間」と規定されていますので裁判官もこの法律を念頭において審理をするはずです。」
 このような説明ができなかったとしても次のような説明であれば弁護士はできるはずです。
 「相手もあるし、訴訟がどのくらいかかるかはちょっとわかりません。しかし、法律がありますから2年が目安になるはずです。また、調べてみればどのくらいで裁判が終了するかはわかるかもしれないので少しお時間を下さい。」
 私としては弁護士の「調べてみます。少しお時間を下さい。」という態度が必要だと思っています。知らないことは沢山ありますし、答えなれていない質問にはすぐ答えられないこともあります。そのような場合は〝調べてみればわかるかも”と考えて調べてみる。このような態度が依頼者の方の不安を和らげることにつながっていくのだと思います。

(写真は本文と関係ありません)
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