Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

猿若祭二月大歌舞伎 昼の部 その 2

2024年02月25日 18時53分50秒 | 歌舞伎

「籠釣瓶」をもう一回見たくなって、歌舞伎座に十八世中村勘三郎 十三回忌追善「猿若祭二月大歌舞伎」昼の部の千穐楽前日の芝居見物。お目当ては素より勘九郎の次郎左衛門と七之助の八ツ橋、仁左衛門丈の栄之丞です。
 
前回は花道裏側でしたので八つ橋の微笑みかけが良く見えるように二階東桟敷です。お弁当も広げられますし(笑)

野崎村。鶴松が頑張って、泣ける程に良くなっていましたね。一方、進化していない児太郎のイマイチ感が目立ってしまいましたね。七之助を含め他はひと通りの演技ですから、特落ち(?)が余計に。
釣女。獅童と芝翫は流石に面白いと言いますか、初日より更に暴れて、昭和のコント並みかも。
籠釣瓶。勘九郎は初日に比べて深化していて、殊に大詰めの凄みが出て良かったです。「籠釣瓶はよく切れる」も決まっていたと思います。七之助も花魁が似合いますね。見染めの場面の見せ場である次郎左衛門への微笑みかけが良く見えました。自然な感じで現代風かもしれませんが、わざとらしくないのが良いと思いました。仁左衛門丈の栄之丞、初日は花道からの出でしたが、今日は下手から。権八が追いかけてくるのがちょっと短い距離で花道の方が良いと思いました。あと着替えも初日は雇女に手伝って貰っていたのでご体調を心配しましたが、今日はお一人でなさっていて安心しました。流石に色悪で鉄板です。歌六と時蔵の立花屋夫婦、ワルの松緑が出ている場面は締まります。児太郎は九重の優しさを出していて、こういう役は上手いです。橋之助は元気いっぱいなのはそのままに、台詞の聞き取り難さが改善して主を思う気持ちが伝わりました。初日に比べて練度が上がり更に良い芝居になっていて、歌舞伎を堪能しました。もう一回、見に来て良かった!

日曜の昼間ということもあり大入りで、冷たい雨の所為もあり地下の木挽町広場からエスカレータから女子トイレまで大行列ばかりでした。流石は中村屋!


【 本日の演目 】

一、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 
野崎村 
久作娘お光 鶴松
丁稚久松  七之助
油屋娘お染 児太郎
百姓久作  彌十郎
後家お常  東蔵


河竹黙阿弥 作 
二、釣女(つりおんな) 
太郎冠者 獅童
大名某  萬太郎
上臈   新悟
醜女   芝翫

世河竹新七 作 
三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ) 
序幕 吉原仲之町見染の場より
大詰 立花屋二階の場まで
佐野次郎左衛門 勘九郎(吉右衛門)
兵庫屋八ツ橋  七之助(菊之助)
兵庫屋九重   児太郎(梅枝)
下男治六    橋之助(又五郎)
兵庫屋七越   芝のぶ(新悟)
兵庫屋初菊   鶴松(米吉)
遣手お辰    歌女之丞(同左)
女中お咲    梅花
若い者与助   吉之丞
絹商人丈助   桂三
絹商人丹兵衛  片岡亀蔵(橘三郎)
釣鐘権八    松緑(彌十郎)
立花屋女房おきつ時蔵(魁春)
立花屋長兵衛  歌六(同左)
繁山栄之丞   仁左衛門(菊五郎)
( )内は2016年2月の歌舞伎座公演の配役です。


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