リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

今求められているのは手放しで楽しめるショーなの

2022年12月14日 | 日々の風の吹くまま
12月13日(火曜日)。🌥☁☂☁。きのうはあんなに天気が良かったのに、今日は一転して曇り空。地平線と上空に広がった厚い雲の隙間から日の出が見えたけど、雲が動いてくれないので、昇って行く太陽は隙間に一瞬ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたのかと思ってしまうような不思議な光芒を残して雲の中へ。


ゆうべのクリスマスショーはほんっとに楽しかった。こんな我を忘れて楽しんだのは久しぶりと言う感じがする。ロビーに入ると真ん中の長いテーブルにシャルキュトリがどっさりで、両側に長い行列。バーにも長い行列。でも、まずは劇場のドアの前の行列に加わって、6時に開くと同時に真ん中の長いテーブルのステージに近い方に少し後ろに並んでいたイーディスとデイヴィッドと向き合って座れる席を確保。それからロビーに戻って、バーでワタシはワイン、カレシはビールを買って、いったんテーブルに戻ってから、今度は紙のお皿1枚にサラミやチーズの類を軽く盛ってカレシとシェアして、きのうのランチは楽しかったねえと話に花を咲かせて6時半の開演待ち。クリスマスシーズンだけ活動する男性ボーカル4人組の登場で、古き良き時代のクリスマス映画のナンバーやジャズ、ドゥーワップ、はてはエルヴィスの物まねまで、軽いダンスやコミカルなやり取りを交えて、ブロードウェイでも立派に通用しそうなハイレベルのショー。中でもゲスト出演の女性歌手の『サンタベイビー』と『クリスマスにはカバが欲しい』にはやんやの大喝采。

このThe Gingerbread Menは、ワタシがまだ日本で子供だった頃に活躍していたダークダックスやデュークエイセスといった紳士的な男性コーラスにコメディや即興芝居の要素を加味した感じで、アップビートだった1950年代の時代の雰囲気を彷彿とさせて、ああ、こんな時代があったんだなあという気分になった。焼きたてのジンジャーブレッド(クリスマスのクッキー)にハムとチーズを添えてという謳い文句の通り、ハム(大根役者)とチーズ(寒くてダサいこと)がたっぷり。休憩時間にバーのところにいたメンバーに、今みんなが望んでいるのはこういう理屈抜きの娯楽ショーなのよねと感想を言ったら、「だから今夜だけのためにこのジャケットを新調したんだよ。ほら」とベルベットのような手触りのジャケットを触らせてくれて、調子に乗って袖に頬ずりする真似をしたら「いやぁ、成功、成功」と大笑い。後半も楽しくて、楽しくて、最後は観客も加わって大晦日の定番ソング『蛍の光』を歌って、2時間半のショーは幕。来年もまだやってほしいなあ。ああ、ほんっとに手放しで楽しかった。

と言うわけで、ゆうべの余韻が覚めやらないうちに『The Piano Teacher』の作者のドロシーに翻訳したいので許可をくださいという手紙を書いて、バンクーバーにある出版社気付でメール。カナダ演劇の日本語訳第一人者の東京の先生やArts Clubの名誉芸術監督の名前を持ち出しての図々しいお願いメールだけど、出版社から「メールを作者に転送しました」という返事が来て、お礼のメールを送ったら、「ドロシーへの提案、私たちもうれしいです」という返事。おお、こういうのを手応えというのかな。何だか急に胸がどきどきして来ちゃった。色よい返事がもらえるといいなあ。



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