リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

窮屈になった生活に文句を言うのは経験値不足だから?

2020年11月21日 | 日々の風の吹くまま
11月20日(金曜日)。☁☂☁。しょぼい日。気分もしょぼい感じで、朝からあんまりやる気が出ない。そりゃそうだよな。ロックダウンで、Arts Clubもきのう試演が始まったばかりの超短縮シーズン3作目を12月7日まで休演せざるを得なくなって、やっとオープニングナイトのチケットを手に入れて顔を見るだけでもADC仲間に会えるのを楽しみにしていたから、もうがっかりしたどころじゃない気分。映画館は営業できているのにライブの劇場はダメってのは納得できない。映画好きは映画館に行かなくたってネトフリで好きなときに好きな映画を好きなだけ見られるじゃないの。9月から劇場を開けて、厳しい感染防止のプロトコルを徹底して守って来たから、スタッフにも観客にも1人の感染者も出していないのに、劇場はダメってのはおかしいよ、絶対に。

何となくグズグズしていたら、トラベルエージェントのジェフが「考えさせられるよ」と、「1900年に生まれた自分を想像してごらん」で始まるSNSで見つけたらしい記事を転送してくれた。1900年の生まれなら今年は120歳でもうこの世にはいないだろうけど、1900年に生まれていたら、14歳のときに第1次世界大戦が始まり、2200万人が死んで、18歳のときに終戦。その直後にスペイン風邪が蔓延したときは20歳で、生き延びたけど世界中で5千万人が死んだ。ニューヨークの株式市場の暴落で始まった世界恐慌を切り抜けたのは29歳のときで、33歳のときにナチが政権を取り、第2次世界大戦が始まったときは39歳。45歳のときに終戦を迎えるまでに6千万人が死に、ホロコーストでは600万人のユダヤ人が死んだ。

平和になったと思ったのも束の間で、52歳のときに朝鮮戦争が始まり、64歳の時にはベトナム戦争が始まって、終わったときには75歳になっていた。1985年生まれの子供は「ジジババは人生がどんなに大変か全然わかってない」と思っているけど、1900年生まれはいくつもの戦争と破局的な大事件を生き延びて来た。今日、私たちは新しい世界で、新たなパンデミックの最中でも、あらゆる快適さに囲まれている。それでも、マスクをしなければならないことに文句を言い、外出を自粛しなければならなことに文句を言う。食べ物も電気も水道もWIFIも、果てはネトフリまであると言うのに。1900年生まれの時代にはそんなものは存在しなかった。それでも人類はそうした状況を生き抜いて、決して生きる喜びを失うことがなかった。ちょっと見方を変えるだけで奇跡は起こり得る。私たちは生きていることに感謝して、互いを守り、助けるために必要なことはすべてするべきではないのか。

そうだよね。すっかり慣れきった日常が激変したとは言え、食べるものには困らず、電気がいろんなものを動かしてくれて、栓をひねればきれいな水が出て、WIFIが家にいながらにして世界とつないでくれて、外に遊びに行けなくてもネトフリで退屈を紛らわすことができる。1900年生まれの人生を見ても、苦難のときは永久に続くものではないのは明らか。次々とうねって来る大波をいつも「この波を乗り越えれば」と果敢に前を向いて生きて来たんだと思う。何だかやる気が沸いて来たような感じがするな。不便だ、不自由だ、つまらないと文句ばかり言っても始まらないんだよね。うん、ベストを尽くして、目いっぱいの収穫を!