リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

読書するなら紙の本でなきゃ

2017年06月27日 | 日々の風の吹くまま
6月27日(火曜日)。曇りのち晴れ。ほぼ平年並みの気温に戻って、急にだからちょっと涼
しい感じがするけど、みんなひと息ついたというところ。カレシを送り出したら、まずはシーツ
類の洗濯。洗濯機が回っている間に、窓を開けてそよ風を通しながら床の掃除。デッキや
バルコニーに出ることが多くなって、汚れが目立ちやすくなった感じ。おまけに、リビングの
窓際に置いてあるゼラニウムがぱらぱらと花びらを散らすし、リビングとダイニングの間の
戸棚の上に置いた黄色いベゴニアも終わった花をぽとぽと落としてくれるもので、禅寺の小
僧さんになったつもりでそろぉ~りと箒で掃き集めて、掃除機をかけて、スプレー付きモップ
でごしごし・・・。

メールをチェックしたら、郵便局から「小包到着」のお知らせ。カナダポストが何年か前から
やっている、不在が多かったり、マンション住まいで郵便小包の受け取りがめんどうな人に
はいたって便利なサービス。特定の郵便局を配達先に指定して登録すると「仮想私書箱」
ができて、その住所に小包を送ってもらえばメールで到着を知らせてくれるしくみで、郵便局
は何ヵ所でも指定できる。我が家の指定郵便局はマンションの玄関の前の道路を突っ切っ
たところにあるので、メールが来たらサンダルを突っかけて取りに行けて便利さは2倍。到
着したのはロンドンのFolio Societyからの6冊の本。イギリスのロイヤルメールはいつも
段ボール箱を頑丈で大きなポリプロピレンの「郵袋」に入れて送ってくるので、ずしんと重い
袋をえっさえっさと担いで、また道路を斜め横断・・・。

届いた6冊は目玉の『Three Men in a Boat』(「ボートの三人男」)と、イギリスのミステリー
小説4冊、そしておまけの本1冊。この封印された「謎」の本が一番厚くて重かったんだけど、
開けてみたらペルーのノーベル賞作家バルガス・リョサの『The War of the End of the
World』(「世界終末戦争」)。何だか中身もずっしりと重そうな本だなあ。コロンビアのノーベ
ル賞作家ガルシア・マルケスの『One Hundred Years of Solitude』(「百年の孤独」)もすご
く分厚くて、ずっしり重いけど、まさか南米の作家の特徴と言うわけじゃないだろうな。ま、暇
で暇でどぉ~しよぉ~もないときに紐解いてみようか。

Folio Societyの本はがっちりしたケース入りのハードカバーの豪華本なので、重さで決め
ているのかと思うくらいの値段だけど、コレクションとしての価値もあるらしい。やっぱり電子
書籍なんかより、インクの匂いのする紙の本の方に愛着がわくもの・・・。

本来なら結婚記念日だけど

2017年06月27日 | 日々の風の吹くまま


6月26日(月曜日)。晴れ。今日のニューウェストの予想最高気温は24度。心地よい南か
らの海風が川を上って吹いて来るおかげで快適そのもの。湿度は50%前後。うん、これこ
そ典型的なバンクーバーの夏。ただし、「メトロバンクーバー」の公式記録は真っ先に海風
が通るバンクーバー国際空港(YVR)にある観測所の数字なので、内陸に入ったニューウェ
ストでは公式発表よりも高い(冬は低い)のが普通で、さらに川を遡って内陸の郊外に行くと
もっと高くなる。ちなみに正午の気温は、ニューウェスト22度、バンクーバー19度・・・。

カレンダーを見ていてはたと思い出した。本来なら6月26日は私たちの結婚記念日。本来
なら、ね。もう16年も昔の話になったけど、私たちが最大の危機を乗り越えて、パリで2人
だけの銀婚式を祝った後、ひとまずそれまでの「結婚」に精神的なピリオドを打ち、最初から
結婚指輪をしなかったカレシに倣ってワタシも結婚指輪を外して、原点に立ち返るという意
味で改めてワタシが日本を離れてカナダに着いた5月12日を「2人の人生」の出発の日とし
て記念するようになった。昔から結婚記念日を忘れていることが多かったカレシはもうとっく
に忘れてしまったようだけど、ワタシの記憶からも薄れつつあったんだな。

小町横丁あたりでは夫に土下座して謝らせたという話がよくあった(当時のテレビドラマの
影響?)けど、ワタシは改まった謝罪は求めなかったし、許すとか許さないとか言う判断は
神様がすることだと思うし、カレシへの気持は変わらなかったので、契約の交渉みたいな話
し合いをしたわけでもなかった。ただ、カレシの(組織再編に絡めての)早期退職をきっかけ
に、ワタシからこれからは「家庭」への参加も含めてお互いに自分の行動については自分で
責任を持って決めて行こうねと言っただけで、どちらともなくリセットボタンを押してその後の
流れに任せたような感じだった。あれから多少の紆余曲折はあったけど、私たちの心地良
い「2人暮らし」の形が根付いたから、あのときの選択は正解だったんだと思う。

今は極楽とんぼのワタシも少しは思慮が深まった気がするし、カレシだって努力の跡がはっ
きりわかるから、あれから2人ともだいぶ成長したということだね。そう思えるのが神様の何
よりもの贈り物なんじゃないかな。もっとも当の神様は「あの2人は世話が焼けるわい」と苦
笑しているかもしれないけど。