目が覚めたときにブラインドから太陽が透けて見えたので、ああ、今日はいい天気だと思っ
て起きたら、何なの、この風景は?

目が眩むくらいの抜けるような青空なのに、えっと、ここはどこなの?寝ている間に世界が
がらりと変わってしまったのかな。こういうのを五里霧中と言うんだろうな。いつもはなかな
か姿を見せてくれないシャイなベーカー山がすっきりと聳えていて、その前にはサレーの新
都心のビルが霧の中からにょきにょき。

ハロウィンにはまだ4週間もあるのに、クィーンズパーク地区の木々はまるで幽霊のように
漂っている。背景のクィーンズパークの針葉樹も頭だけ並べてこんもり。じぃ~っと目を凝ら
ていると、ポートマン橋の「白い帆」の帆柱が先っぽだけやっと見えるて来る。何とも現実離
れした風景だな。ひょっとしたら寝ている間にうっかり宇宙をワープして、『スターウォーズ』
のクラウドシティの世界に来てしまったのかもしれない。

ルーフデッキから東の方を見ると、ポートマン橋は押し寄せる霧の波にのまれて影も形もな
い。はて、どの辺にあるんだっけ?真っ白な世界の上に、どこまでも抜けるような青空と
燦々と輝く太陽。こんな風景、いつかどこかで見たことがあるような気がする。あれは北極
圏の大氷原だったかな。それとも南極探検隊の基地だったかな。ここは北緯49度の桃源
郷なんだけど、見ていると生まれ育った厳寒の地の記憶が皮膚に蘇って来る。何となくあの
鼻の奥がキィ~ンと痛くなるような寒気の中へ出て行きたい誘惑を感じる。スノーシューズ
を履いて、太陽に向かって白い世界をずんずん歩いて行きたいような・・・。

太陽が高く昇る頃、風がふわふわした霧の塊を川の方へ吹き寄せて、シュールレアルな世
界の中からこの2ヵ月見慣れた風景が姿を現した。秋から冬にかけて、バンクーバーはよく
濃霧に覆われる。子供の頃にガスと呼んでいた釧路の夏の海霧は塩気を含んでじっとりと
重かったけど、バンクーバーの霧は細かくて明るく、低く垂れ込めてビルの間を徘徊するこ
とが多い。秋深しをひしひしと感じた朝・・・。
て起きたら、何なの、この風景は?

目が眩むくらいの抜けるような青空なのに、えっと、ここはどこなの?寝ている間に世界が
がらりと変わってしまったのかな。こういうのを五里霧中と言うんだろうな。いつもはなかな
か姿を見せてくれないシャイなベーカー山がすっきりと聳えていて、その前にはサレーの新
都心のビルが霧の中からにょきにょき。

ハロウィンにはまだ4週間もあるのに、クィーンズパーク地区の木々はまるで幽霊のように
漂っている。背景のクィーンズパークの針葉樹も頭だけ並べてこんもり。じぃ~っと目を凝ら
ていると、ポートマン橋の「白い帆」の帆柱が先っぽだけやっと見えるて来る。何とも現実離
れした風景だな。ひょっとしたら寝ている間にうっかり宇宙をワープして、『スターウォーズ』
のクラウドシティの世界に来てしまったのかもしれない。

ルーフデッキから東の方を見ると、ポートマン橋は押し寄せる霧の波にのまれて影も形もな
い。はて、どの辺にあるんだっけ?真っ白な世界の上に、どこまでも抜けるような青空と
燦々と輝く太陽。こんな風景、いつかどこかで見たことがあるような気がする。あれは北極
圏の大氷原だったかな。それとも南極探検隊の基地だったかな。ここは北緯49度の桃源
郷なんだけど、見ていると生まれ育った厳寒の地の記憶が皮膚に蘇って来る。何となくあの
鼻の奥がキィ~ンと痛くなるような寒気の中へ出て行きたい誘惑を感じる。スノーシューズ
を履いて、太陽に向かって白い世界をずんずん歩いて行きたいような・・・。

太陽が高く昇る頃、風がふわふわした霧の塊を川の方へ吹き寄せて、シュールレアルな世
界の中からこの2ヵ月見慣れた風景が姿を現した。秋から冬にかけて、バンクーバーはよく
濃霧に覆われる。子供の頃にガスと呼んでいた釧路の夏の海霧は塩気を含んでじっとりと
重かったけど、バンクーバーの霧は細かくて明るく、低く垂れ込めてビルの間を徘徊するこ
とが多い。秋深しをひしひしと感じた朝・・・。