読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

ノルウェイの森 <映画>

2011-12-06 22:35:11 | 観た、聴いた
気になっていた映画である。
でやっとDVDで見たのである。

興味は原作との違い、というか、村上春樹および小説ノルウェイの森の解釈である。

ノルウェイの森は基本的にいわゆる「面白い」物語ではない。ではないのに何故あのように多くの人に読まれたのだろう?
もっとも、私の周りでは途中で止めた!という人も多いのだけれど・・・

私の感想としては「全体的にはよくわからない」というかんじ。フレーズというか部分部分では、共感したり感動したりはしたのだけれど・・・だから3回ほど読んだのである。

なんというか「理不尽な不可解」というようなもので、つまり不可解であることは許されない、不可解で終わらせてはならない、そんな思いにかられたので読み返したのである。が、やっぱり不可解な部分は不可解であった。
そして、これは何回読んでもそうなのだと思う。
ある部分は理解できても、次に読むとまた理解できなかったりするのではないか。
それが、村上春樹のいいところ、だと思う。

という印象のあるノルウェイの森だが、映画はどうなんだろう?

まず第1印象は、映像がきれいである、ということだった。
でも、原作のイメージは「セピア色」であって、違和感のある「きれいさ」であった。

で、やっぱり原作の持つイメージは描けなかったなあ、ということ。

原作を読んだときに、まず思ったのは「こういう世界(人たち)には近づくまい」ということだった。

人というのは、こんなにも繊細でもろいのか?
という驚きであった。

私はどちらかといえば、今NHKの連続ドラマ「カーネーション」の主役・小原糸子のがさつさのほうが好ましい。

映画では、その「繊細」とか「もろさ」というものをどう描くのか苦労しているようであったが、描ききるのは難しいと思う。

それと見ていて「そうだったけ?」「こうだったっけ?」とずいぶん思った。
まあ、あの長編小説を130分くらいにまとめるのは、相当大胆な解釈をしなければならないとは思うが、やっぱり「ええっ!」なんて思ったりした。
だから、映画の中に入り込んでいけなかった。

なんというか「つぶやく」ように話すことが、どうもなあ、というカンジなのである。
そして、最初に述べたように「絵がきれい」であるし・・・

ともあれ、最後に「ああやっと終わった」と思ったのである。
それにしても、もう一回原作読んでみようかなあ。

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