読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

ソロモンの偽証 宮部みゆき 小説新潮11月号連載終了

2011-10-25 23:06:35 | 読んだ
連載107回。ほぼ9年である。
説明には
「足かけ10年に及ぶ大長編、遂に完結!」
とある。
本当に長かった。

さて、物語は、中学校の屋上から2年生の生徒が転落した事件をめぐるものである。

この事件は『自殺』として処理された。
しかし、死亡した生徒の同級生達の間では、彼は殺された、という噂が広まった。
そして、彼が殺されたという怪文書も流れた。

また、そのことでマスコミも動き、騒然となる学校。
担任も校長も辞めざるを得ない状態となってします。

事件はクリマスにおきたが、ザワザワした落ち着かない状況が広まる中、生徒達が何とかしようとする。

そして、学校内裁判、を行うこととした。
で、中学生が、判事、陪審員、検事、弁護人になり、殺したとされる生徒を被告人にして、生徒や先生、家族や刑事そしてテレビ局の記者までも証人として招き、質問をして真実を追求するのである。

そして、意外な事実が意外な人物から語られる。

最終回では、陪審員達が評決を協議する。
そして、判決は・・・

物語の筋は複雑ではないが、登場人物たちが多いので、1ヵ月後に覚えていられるのか?というのが心配ではあったが、まあまあ覚えていることが出来た。

この物語を読んでいると、面白いのではあるが、ときどき『そんなこと中学生が考えるか?』とか『そんな中学生がいるか?』という疑問が起きることである。
登場する中学生達が大人なのである。
それも、非常に優秀な大人なのである。

学校内裁判、という舞台で物語を作るには「中学校」が一番いいとは思う。
思うのだが、中学生にとっては難しいのではないだろうか。

面白かった、とはいえるが、常になんだかひっかかりながら読んでいた。
だから、本になったときにあらためて通読するのかどうかは、今のところ未定である。

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